我が家では地元紙と全国紙の二つの新聞を購読しているが、その二紙ともに21日(日曜)の第一面トップは、デカデカと納豆ダイエットの実験結果のねつ造記事が占めていた。
簡単に経過をいうと、関西テレビ制作の番組「あるある大事典」で納豆によるダイエット効果を放映したところ、それを信じた消費者が一斉に納豆の購入に走り首都圏で納豆の売り切れ現象が起こっていた。
しかし、その後外部の週刊誌からの指摘により調査したところ、制作を委託された会社がアメリカでの取材や実験結果の大半をねつ造しており番組への信頼を根幹から揺るがす内容とのことで、関係者は平謝りである。
今後の番組の打ち切りも検討しているそうで、結局は、テレビ局の委託先へのチェック機能が働かなかったことが大きな原因だろう。
じぶんも実際にこの番組を観たが、自分の経験を通して納豆を食べるだけでそんなにやせることはあるまいと半信半疑だった。要するに聞き流していたのだが、そうではない人が沢山いて影響が大きすぎたということだろう。
このブログ1月14日付けの「独り言~納豆の売り切れ現象~」でも、食品に対する過大な期待を持つ「フード・ファディズム」の典型的な一例として取り上げていただけに内容が正鵠を射た形になったが、そんなことよりもむしろ残念な気持ちの方が先にたつ。
というのは、この番組はずっと以前から素人向けの健康お宅に分かりやすい内容で毎週見続けており、NHKの「ためしてがってん」と並んで最新の健康情報の取得源にしていたので、今後もし打ち切られるとすると何だか半分楽しみが減ってしまう心境なのである。
ねつ造した原因の詳細についてはこれから調査委員会を設置して 究明し、再発防止策を練るそうだが、関係者は二度とこいうことを起こさないことを誓ったうえで少々スタイルを変えてでも是非再出発をしてほしい。
今回のねつ造事件の被害者は、納豆を購入しすぎた消費者、増産や販売計画が狂った生産者と流通業者、信用を失ったテレビ局だろうが、最大の被害者は番組を楽しみにしていた視聴者だろう。