経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

寂しい人

2006年05月06日 | Weblog
 自社関連、たとえば自社の記念祭、会長の授賞式、自社に関する新聞記事といったものを、経営者あるいは社員がクラップしている。
 
 貴重な人件費かけてなんとムダなことか。そんな余裕があれば、客先のスクラップを作りそれを営業マンに持たせて、客に渡すことだ。

 自画自賛のパンフレットや社内報を発行して、どれだけの意義と効果があるのだろうか。ないとはいわないが、「より」ということを考えたら甘い、と言わざるを得ない。

 私の友人のS社では、取引先の職場の紹介や取引先の社員のスナップ、情報を掲載した社内報をだしている。自画自賛の社内報とどちらがいいだろうか。

 会社は、社外からエネルギーや金を取り込み成り立つものである。自分が気分良くなる「自画自賛」と、外部の人が気分良くなりエネルギーや金を注ぎ込んでくれる「他画他賛」と、どちらが自社に益するか。

 そうした損得判断を欠いて自画自賛に夢中、ホレ、チラシ、ホレDD、ほれホームページ、などなど。実にもったいない話である。

 そもそも自画自賛は子供的。あるいは他人に褒めてもらえない寂しい人のやること。あなたの会社は寂しいということを発信するのに、わざわざコストをかけているのである。

 それでも自画自賛したいのなら、新聞を開いた時「この記事みたら何々様が喜ぶなあ」と無意識に思いをはせられるようになったら、「商人として一流」と自画自賛していい。それまで控えることだ。