経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

すばらしき哉

2013年01月28日 | Weblog
いまさらでもないが、売るということは、

   買ってくださるお客の方があってこそのもの。





   だが、とかく商人はどうしたら売れるか儲かるか、と

   自分の係わりばかりを考えがえて、

   お客様から見てどうかを考えない、

   

   自分の利を求め、迫る人は、いやだよと

   消費者が背を向ける。

   売れないとはそういうことだ。





   商いとは、消費者にとっての

   喜びのプラスを増やし、マイナスを減らすという営みで、

   消費者を引きつけ、お客として背につけること。



   自分の利を求めて、近づけば消費者は背を向ける



   消費者の利を求めれば、お客が近づき背につく。

   これを極めるのが、これが商人の道だ。





   多くの商人たちとの出会いで、思うことは、

   商いとは何て素晴らしい業だろう、ということ。



   商人は、モノなりサービスを介して出会いがあり、

   自らの生き方や商いに生かせる

   それも利を得ながら、である。

   

   これがぞ、商いの妙味、すばらしき哉。



戦略あってこそ。

2013年01月26日 | Weblog
戦略があっての論議は、確実な成果を得るが、
戦略無き論議は、組織に混乱と混迷を生じさせるだけである。
戦略は組織の方向であり、その決定はリーダーの仕事。

戦術は、戦略の範疇内で、部下にすべてを委ねるべきものである。
愚かなリーダーは、部下に戦略を語らず、彼らの戦術に干渉する。


理念は人をたぎらせ、戦略は希望を与える。
そして、戦術を任せられた人々は、使命感に燃え、行動し成長する。

真のリーダーは
大衆を味方に付け、背に付ける。

愚かなな王は、
取り巻きでかためて、諫言者を遠ざ、
やがて、身も国も滅ぼす。

賢き商人は、消費者に支えられ
伸びることを戦略とし、
愚かな商人は、自らを勢力を伸ばそうとし、
挿される消費者を失い、空き店舗を増やす。



パートが、50%というあなたの会社のこと。、

もしかしたら、あなたの会社は100人いても、
50人のパートに、パートだからという理由で、
戦略を伝えていないとしたら、100人分のコストを払い、
50人しか、働いていないことになる。

100人に伝えていても、80人が理解していなかったら、
100人分のコストを使い、20人で成果を稼いでいることになる。
残りの80人はいないに等しいということ。

これぞ、これぞ

2013年01月21日 | Weblog

いかなる戦略も

人への対応に落とし込めてこそ具現が可能になる。



この人の動きへの対応、これまさに経営戦略の根本。



繰り返す。

動かせないものを動かすのではなく、

動かせるものを、こちらの意中どおり動かす。

胃や、動いて頂く。自らの意志で・・・・。



そのためには、こちらはどう動けばいいか。

どう対応すればいいか、こうしたことが戦略の本質だ。





事業として存続し続けるためには、

相対的な戦略(ほんとうはこれ、戦略とは言わない)

では,危なっかしくてしょうがないのである。





企業の命題は、ゴーイングコンサーンである。



このことが絶対なのだから、そのつど襲ってくる波に乗った

という一回単位の成果ではなく、次々波に乗り続け、

その先のゴールを得る、ということが求められることになる。



ここでいう「波」は、支持・選択した消費者の数に

置き換えられよう。

この波を高位安定させるためには、



「その事業が個々のお客に喜ばれ得させ感謝させ得る具体的行動」



といったことを包括した「強み」が不可欠であり、

さらにもう一つ、



追い風に乗り前進、向かい風を活用してさらに前進

を続ける革新性を内包するどん欲、したたかな戦略。



が求められる、と考える。


売れる体質づくり

2013年01月19日 | Weblog

業が本来目指すものは、
「売れる体質づくり」なのだ。

その「戦略を具現するための戦術」を画策し、
組み合わせ、実践する。
これが経営の正しい営みといってよい。

だから、「これは戦略を具現するための戦術」であるかどうかが、
戦術を講じる際に吟味され、今日明日のための一時的成果、
一過性的な戦術は戦略に反する戦術として、
選択から排除されなければならない。

なぜなら一過性的な効果を求めて手を講じることは、
体質づくりのための戦術行使の先延ばしになり、
また折角育ち始めた体質が崩れてしまう契機にすら
なりかねないと考えるからである。
事実、そうしたことで挫折する事例がなんと多いことか。
 
そうしたリスクをさけるために
経営者自身が、事業の本質を、あるいは存続の前提を
人と人との出会い、人と人の関係づくり、人との交流の場
として捉え、事業経営の営みの根幹に、
縁ある人との信頼関係を積み重ねていくこと。

このことに重きを置き、その思い(理念))を、
ひとりひとりの従業員、組織の隅々まで浸透させ、
組織風土化することである。

ちなみに、そうした苦心の過程で生まれた
様々な創造性的システムがいわゆる「我が社ならではのノウハウ」
といえるものである、と私は考えている。

ともあれ人は理念と戦略に共感し共有して、
初めて他者、組織のために動く。
消費者も然り。理念と戦略に共感、共有し、
自らの意志で購買行動をなすのである。
そして戦略を共有する「仲間」の数の多いほど
そのパワーは大きくなる。
これが購買力といわれるものである。

事業戦略は、
経営手法やテクニックをあれこれ考える以前に
理念、戦略、戦術という一種の流れに、大きさと勢いを
構築することを最優先の営みの課題、存続のための課題
として優先、考え,構築することが重要である、と考えている。




小さな宿

2013年01月14日 | Weblog


それが、どこでも見る人工的な街、大型店、全国チェ-ン店ばかりで、

それも地域の香りも生活感も、日常性のない街だったりすると、

「ああこれこそが、この街の問題だ」と思ったりする。



街を見て,感じて、それから宿に入って、

頂いた資料やITでその街を掴むといった下調べは、

講演なりが始まる間にやる。







ここかから話を横道へ。

上に、宿と書いたが、できれば旅館が良い。

旅館なら街のおもてなし、サービスの

おおよそが体感できる、「るつぼ」と考えているからだ。

その点、ホテルは疑問詞を付けたい。

殆ど標準的なマニュアル装備でかためられており

その土地の香りはほとんどしないからだ。

だが観光地を除いて旅館が少なくなった。

ならば次善策として、その土地のビジネスホテルと思うのだが

それも大手のナショナルチェーンに押されて、あっても系列店だ。



私の理想は、山口県・防府の、ちっちゃなホテル「あけぼの」だ。

ここには、土地の香りがある。

家族経営の暖かさ、ほのぼのさがある。

ホームページでもわかるが

http://www.akebono21.com/



ここの素晴らしさ、いちどでいい。体感してみることを

お勧めしたい。

感動とは、どんなものか、感動は身体で感じるものだ、

ということを、体感できるはずだ。



そして感動は人が生むもの。人柄が醸し出すもの

ということがわかるはずだ。



こんなホテルが、宿としてある土地こそ

私が駅を下りて、ワクワクする街なのだ。



以下、話を本線に戻す。





強みとは

2013年01月11日 | Weblog
繰り返すが、購買決定権は消費者にある。

だから比較購買行動を起こす主役、消費者にとっての

優位性こそ「強み」でなければならない。



消費者は自分の金を出し購買するのだから、

購買決定までにいろいろ比較する。

いろいろということは、評価が相対的なもの

であることを意味する。



では売る側にとっては、「相対的であること」とは、

どういうことを意味するのか。



たとえば値段が安いという強みは、

よそでより安い店があれば瞬時に高い、

という弱みに変わり選ばれない。



品質的に劣っているものであれば安くても、

他者がいわゆる「いい商品」を出したら、

選ばれる機会が減少する。



この選ばれないという内容には、

買い手の行動として2つに分けられよう。



1つは他社商品を購買し当社商品を買わなかったとこと。

2に、購買そのものを断念。

たとえば時計を買う予定を断念。旅行に振り替えた、

といったことも含んで考えたいが、この2つある。



前者の1には、神経をピリピリさせ対応策を講じてはいるが、

2の後者にはほとんど関心を示さず、放置状況である。



ここにシェア論の怖さがある。



事業の強みが、1の対ライバル問題である以上、

常に事業は不安と不安定さを余儀なくされる。

さらに2の後者に対しては、

無頓着、無策・無抵抗の状況になる。

これが、強みは消費者に対してのものであるべきだ、

それに絶対的でなければならない、

と申し上げている理由である。



2つの問題

2013年01月03日 | Weblog
長く企業活動を診てきて、

総じて、あるいは共通する課題が

2つあることに気がついた。



1つは戦略に関わる問題である。



企業の戦略は、個々の消費者が自社・自店を選択する

意志決定と行動をなさしめるシクミを構築し、

それにもとづき実践する、といったことである。



ここで「シクミ」とは、

自社・自店を選択する意志決定と行動を起こさせるという

戦略に基づく、あれこれの戦術が有機的に結合された

システム概念であり、一つ一つの戦術のことではない。



ところが現実は、この点で大きく3つの問題が指摘されるのである。

(1)戦略がないか、上に挙げた戦略とはことなる戦略を採っている。

(2)戦略がないか、あってもそれを無視、あるいはそれに先行し、

戦術がどんどん出てきて論議されているといったこと。

(3)戦略にも基づく戦術がバラバラである。



ということである。

以上3つの問題があるために、

時間経過とともに方針がコロコロと変り、

そのためこれまでのやってきたこと(戦術)が無駄になる

といったことが起き、結局小田原評定の末路に至る、ということ。



2つに、強みに関わる問題である。

通常、経営者たちが「自社の強みは、第一に○△、第二に×◎」

といった言い方をしているが、

それらは同業他社に対しての相対的優位点に過ぎない。

これがなぜ問題かというと、

これらは必ずしも消費者に対する絶対優位点とは一致しないし、

逆に消費者の利益に反することすらあるからである。

以降、このことを考えてみたい。