経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

前に倣え

2013年12月20日 | Weblog
人それぞれ異なることが当たり前であり、
同じである方がおかしいのです。
教育や周囲の人達、ときには当人すら、
人並み、あの子を見習いなさい、せめて平均並にと
寄ってたかって、前に倣い、右に倣いと
均一化、同一化に洗脳を迫っています。

おとなになってもそう。社会、企業という組織内でも、
多くの人は戦術のレベルで同質性を求めてしまいます。
自分と同じ意見ならニコニコ顔。ういやつじゃな。
自分と違う異見ならムカムカ顔。このバカっ。


素晴らしい人生を過ごしたいと念じる人生戦略には、
共通性があっても、その実現の手段たる戦術は異なることが
当たり前であり、同じである方がおかしいのです。
だが多くの人は戦術のレベルで同質性を求めてしまい、
俯瞰的には自らの組織体を崩壊させてしまう。

これらは戦略・戦術を、言葉と文字を弄び、
頭でなぞっているに過ぎない、といえましょう。



書店の経営書の多くは大半はハウツー書。
つまり戦術に属します。
戦術は、戦略に隷属するものですから、
読む人の戦略が明快でないと一利なくして百害あり。

でもほとんどの経営者はそんなものは読むだけで
実行しませんから、幸いに害はないでしょうが。

ゴルフのハンデーをシングルにするのに、買った本(戦術)が
「盆栽の鑑賞法」といった本であれば、
他人から、「この馬鹿」、と笑われてもでもしようがない。

ではゴルフの名人が書いた、「ゴルフ上達の秘伝」という本だったら
どうでしょうか。「うん、ゴルフが大好きな人じゃな」、と
他人に情報提供はできても、観心なゴルフの上達には
いかがでしょうか。上達するでしょうか。

ノウです。運動能力を高めるのに本を読んでというのは、
指の怪我を胃薬で治す、といったことと同様のことなのです。
なぜでしょう。
続く