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社会はかわるし、かえられる!

格差社会の縮小めざして、誰もが安心できる社会をめざして!
 

劫火の狩人

2015-07-14 06:33:10 | 日記
 

梁恩生の口が動いた。
ドイツ人医師が顔を近づけると、かろうじてこう聞こえた。
「……私に一個軍団与えてほしい。武漢で私は戦いたい…」

この巻の最後の文章だ。ドイツ人医師の病院が日本軍に襲われ、梁恩生の恋人も、本人も重傷を負ってのシーンであった。

 

良心的、理性的な人々も、殺し殺される戦場となれば、憎しみがさらに増え、いっそう戦争の泥沼に陥っていく。この小説では、日本軍の蛮行も、中国人の蛮行も描かれ、強大な軍事力をもった日本軍が何をやってきたのか、詳細に描かれている。
イラクなど中近東の状況と同じだと思った。憎しみの連鎖が増大していく。
まさに「地獄」。

「劫火の狩人」とはよく表題をつけたものであったと思う。

古本の入っている段ボール箱を片づけていると、1973年の第1版18刷の「戦争と人間10」が出てきた。もうカビ臭くなっていたため、日干しして40年ぶりに読んだ。

戦後70年。自民・公明や安倍首相の「平和ボケ」もはなはだしい。
「二度と戦争をしない」と戦後の出発点を無視し、軍事力こそ平和を守る、と戦前と同じ道を暴走している。こともあろうに、「戦争法案」によって「平和」になるとうそぶいている。

軍事力で平和は守れない。
安倍政権で軍事費が急増している。

後年度負担という借金で大きく膨れ上がっている。
他国でのアメリカ軍の兵たん、PKOでの治安維持となれば、どれほど軍事費が膨れ上がるのか。まったく説明されない。

15日の強行採決は許されない。

日本人310万人、アジア2000万人、世界で6000万人ともいわれる途方もない人命の犠牲の上に再出発したのではないか。
国連憲章前文、日本国憲法前文の再読を!

再び「劫火の狩人」はごめんだ。