一昨日の赤旗新聞に「核心突いた学術会議」という小さな評論があった。
「学術会議は、防衛省の研究費はだめだが、それ以外の研究費は同じ研究でもOKという驚くほど単純な議論をしている」。
この「驚くほど単純な議論」は自らにはね返り、単純で底意を感じるのは私だけではないであろう。
2017年の防衛学会秋季研究大会での角南(すなみ)篤内閣府参与(当時)。彼は国の科学技術基本計画に「安全保障」の文字を盛り込んだ”功労者”とされる人物とのこと。
先の大戦の痛切な教訓から「軍事研究はしない」と決議した日本学術会議をひっくり返したいという底意がすけてみえる。
大学などの公的研究費を削減し、いわば兵糧攻めにしながら「こっちの水は甘いよ」と軍事研究費をいっきに増大させた安倍前政権。こうした権力にぶら下がり、「軍神」に魅入られた科学者たちを批判していかなければならない。
現代の科学技術は軍事と民事の境界がみえにくくなっている。だから軍事予算でも良いだろう。なんでもいいから研究費が欲しいという社会性を失った科学者が増えていないだろうか。心配だ。
憲法違反の安保法制=戦争法、共謀罪、秘密保護法と日本社会全体を「戦争できる日本」に変えようとする権力者たちの策謀を止めなければ、後戻りのできない日本になる。
自らの「保身」のために隠ぺい・改ざんを繰り返してきた安倍前政権。軍事研究に反対する学術会議の抵抗勢力をつぶそうと躍起になっている。
「平和国家」日本を支配しようとする「軍神」に魅入られた権力者もどき。自公政権と補完勢力を少数にするしかない。
追記
安倍前政権と菅政権が、なぜ日本学術会議の6名の会員拒否を貫いているのか。その理由は上記のようにはっきりしてきた。
私たちからみて困ったことは、「軍神」は金と地位と名誉をもっており、従えばいつでもご褒美をあげることができるということだ。やはり「権力」のなせるワザであり、政治を変えるしかない。
対抗するには国民の社会的連帯であり、市民と野党共闘を前進させるしかない。
どうやったらこの幼稚で巧妙な政治屋や取り巻きの官僚を追い出せるのでしょうか。