昨日の国会は2回目の参考人質疑。現場からの声として世界各地で紛争
処理の経験を持つ伊勢崎賢治氏は、国連平和維持活動(PKO)の現場で、
部隊が住民保護任務により武装勢力と交戦を繰り返している実態を紹介
した。そして戦死者は不可避とのべました。
さらに安倍首相の言う集団的自衛権行使の「存立危機」の概念には無理
があると批判したのが柳沢元内閣官房副長官。
他国が攻撃されたとき、なぜ日本の存立が危機になるのか。その因果関
係は定義できないし、「もともと説明できない概念をつくった印象」で
あり、「事実」ではなく「一種の価値判断」だとまで述べた。
柳沢氏は、第1次安倍政権でイラク・インド洋派兵の実務を担った経験
を持つ。
確かにその通りだと思う。
私は「存立危機」の概念はあまりにも抽象的で、時の首相がどうにでも
解釈できることを訴えてきた。この「存立危機」にいたった情報も「秘
密保護法」で、国民には知らされない。だからこそ危険きわまりない。
安倍首相の答弁は、あまりにも抽象的で、同じ言葉の繰り返しであり、
聞いていると、「ペレペラしゃべる」という中身のないものとしか受け
止められない。だから議論が深まらないし、本当は分かっていないので
はないかと思う。法案を通すだけが目的化している。
自分たちの参考人も「反対」する。
批判には耳をかさない。
国民の8割が、反対、慎重にとなっているにも関わらす、80時間の審議
が終わったら、7月中旬には採決。
とんでもないことが進行している。自・公の数の力で!
武力で平和は築けない。
アメリカという軍事大国が、軍事力を行使すればするほど、平和は遠の
き、混乱と悲劇が増大する。歴史が証明している。
教訓ではないか。
残念なことに、安倍首相の言うことをおうむ返しに増幅している地方議
員もいる。