新たな最低賃金がだされた。
北海道は22円アップの786円/時
1日8時間、週40時間として計算すると、
約160万円。年収200万円にも満たない。
これでは、ワーキングプアは依然として
解消できない。
賃金は労働の対価といわれる。8時間働い
てなんぼの世界だ。
しかし、これは現象面のこと。
アダム・スミスやミルなどの古典派経済学
では価値は労働にあり、労働時間で測られ
るところまで解明されていた。
この論理を展開していくと企業の利益が出
てこないという矛盾に直面する。
利益、儲けは安く買って高く売る差額から
生まれるとなると損する人も生まれ、経済
全体から見るとゼロサム社会となる。
この矛盾を解明したのがマルクスだ。
いわゆる「剰余価値学説」といい、企業の
利潤の生まれる根源を解明した。
賃金は労働の価格と見えるのが現象面。
本質は労働力の価格である。
資本論を読み進めると、このことが見事に、
ピラミッドのように積みあげられて、論理
的に解明されていく。
そうだったんだ。(視界が晴れ上がる)
ここから「資本」の運動が展開されていく。
そして剰余価値を最大限に求めようとする
資本の根源的な衝動が生まれる。
資本が巨大になればなるほど、その害は人
間社会をむしばんでいく。
だからこそ人間の連帯した力が必要だ。
ワーキングプアも格差の拡大も自然現象で
はない。
現在では資本主義そのものではなく、最大
の問題は「新自由主義」の思想だ。
時給1000円、さらに1500円をめざして、
私たちの運動は続く。