十方世界共生山一法寺

自己の世界を建設しよう
 日本のことも世界のことも自分自身のこともみな自己の内のこと。

先祖の数

2008年08月09日 | 生命

 盂蘭盆会という行事が全国的に行われる時期になったが、考えてみるとおかしな行事なのである。
 盂蘭盆会は盂蘭盆経が基になっていると伝えられるが、そもそも盂蘭盆経はニセのお経なのである。本物のお経は皆インドで作られたものであるが、盂蘭盆経は中国で作られたもの、これを偽経(ぎきょう)というのである。


 偽経でも延命十句観音経のようにすぐれたものもあるが、盂蘭盆経の内容は、要するにウソ話なのである。文字通りの偽経である。どのような内容かはネット上で検索を掛ければ出てくるからここでは省略するが、早い話が追善供養を勧める話である。


 坊ンさんに拝んでもらってこの世で縁者が供養すればあの世の亡者が良いステージに行くという話で、あの世に亡者が存在しているのも確認できないし、坊ンさんにそれだけの能力があるとも確認できない、坊ンさん自身もそんなことを思っていない。ムニャムニャ言っておればお布施になる。施餓鬼や檀家周りで丸儲けという時期なのである。


 迎え火、送り火もおかしなことなのである。死んで49日で往くべきところへ往ってしまっているというのが仏教の教えである。坊ンさんは葬式の時に戻りのない行くべきところへ行かせているはずである。これを成仏という。成仏した者が亡者の格好で帰ってくることはないのである。


 しかるに帰ってくるということは往くべきところへ往かせていない、ということになる。高い戒名料を払ったり、お布施弾んだのにである。
 整形外科医が整形に失敗して、整形のやり直しを何回もやっているようなものなのである。
 それに「ありがとうございました」と言っている。


 まあ、この時期先祖のことを思うのも悪くはない。先祖も親、祖父母、曾祖父母あたりぐらいしか知らないし、後は伝説の先祖に思いを致すぐらいであろう。


 で、今年はこんなことを考えてみては如何と思う。


 自分には親が2人、その親に2人ずつ親がいる。一世代遡るごとに先祖は2倍になる。1,2,4,8,16,32,64,128と順に10世代遡ると約1000倍になる。一世代25年として250年前には1000人の先祖がいたことになる。500年前には百万人、750年前にはその千倍で10億人、1000年前には1兆人の先祖がいたことになる。


 勿論、それだけの人口があるはずもなく、ものすごい数の重複がある。誰かさんともどこかで共通の先祖を持っていると考えていいのである。


 また、ミトコンドリアDNAの遺伝状況を調べると現代に生きる世界中の人々の母系先祖は6万年前だか7万年前だかのアフリカの1人の女性であると推定することができるという。 

コメント
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