「転法輪国共生山一法寺」という看板でやってきましたが、初めて来られた一般の方には転法輪国とはピンとこないのではないか、また、国という概念が今日の国概念と重なり壮大な佛国土とは異なりスケールの小さなイメージとしてとらえられるのではないか、更にこの国は一法の世界と限定しているので普遍性に欠けるのではという考えに至りました。
そこでその部分を「十方世界」と改めます。ですから、ブログ名は「十方世界共生山一法寺」となります。読み方は「じっぽうせかいぐしょうざんいっぽうじ」ですが、どう読まれても構いません。
では、なぜ十方世界にしたかというと、私の主張の主眼は「自己世界を持つこと、創造する」なのですが、その世界のあり方が正に十方世界なのです。
十方世界は佛教用語なのですが、十方とは東西南北の四方、その間の東北等の四維(しゆい)、合わせて八方、それに上下の2つの方向を加えたものを言います。
十方世界、あるいは十方界の大きな特徴は、中心があり、はっきりしてその中心点に自分がいるということなのです。昔の人はこの世界を生きてきました。というのは世界の全体像が見えていなかったためです。どの方向も果てしない、となると自分の周りを見回したところに世界の展開があることになります。
ところが時代が進み全体像が見え始めてきたがゆえに中心点が移動してしまうことになりました。
例えば、今、世界の中心は何処と尋ねたとしましょう。中国人なら大概中華思想を持っていますから、中国が中心、更にその中心は北京と答えるのではないでしょうか。アメリカ人なら軍事力、経済力など国力はナンバーワンと思っているから、国ならアメリカ、都市ならきっとワシントンやニューヨークを挙げることになるでしょう。
では、我が日本はどうでしょう。全世界の中でとても中心とは言い難いでしょう。
しかし、世界はいろいろあって限定的な世界、たとえば政界、経済界、芸能界などいっぱいあってその中心となるものが当然あります。そうでないとその世界がまとまりません。そこではナンバーワンが中心となります。その他はその周りをうろつくしかなくなるのです。
AKB48なんかを見ているとよく分かるでしょう。正に「センターを獲れ」です。そのためには選挙でナンバーワンにならなければなりません。でもそれは一人だけ。あとは引き立て役に回らなければならない。
誰かナンバーワン一人だけが中心になる世界、つらい思いをする人も大勢産まれることになるのは必定です。
でも、誰でも世界の中心におれる世界、それが自己世界、十方世界です。自己だけの世界、オンリーワンの世界な
のです。
窓際に追いやられようが、寝たきりになろうが、ホームレスになろうがその地位は不動です。今、ここの不動の軸を中心に世界は回っているのです。その世界をどうするかは中心人物であるその人次第。天地創造を行うのです。世界の主人公なのですから。
十方世界はあなたがいてこそある世界です。あなたがいなければ十方世界は存在しません。大事にするしかないのです。
ここで関連する禅者の言葉を紹介します。
尽十方界真実人体=十方世界ぐるみが本当の自己である
尽十方界一顆明珠=十方世界を一つの明るい宝珠に例えている
独坐大雄峯=百丈懐海禅師が百丈山の高い峯で独り坐禅することで十方世界が静まり落ち着く様をいう
晴れてよし曇りてもよし 富士の山 元の姿は変わらざりけり(山岡鉄舟)
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ここで話は全然変わりますが、腰痛の顛末を。
発症以来11日になるも、やっとベット上で坐れるようになりましたが、立つところまで行きません。長引いているので病院へ行きたいのですが、動けなくてもう少し様子を見るしかありません。