平均寿命までは後10年あるが古稀を超えてここまで来れば、体力に自信のない私はいつ何時か分からない。
寝込んでしまえば坐禅はできない。もともと坐禅は佛法としては素晴らしいものと理解しているが実際にやる段になるとサボり勝ちでちょっと坐るだけでお茶を濁している。
寝込めばどうなるか、臥禅というものがある。やってみたことがあるがすぐ寝てしまい駄目だった経験がある。
内山老師も歳がいって坐禅ができなくなれば念佛するのがよいと言われていた。それで、今年の正月から念佛することを思い立ち暇な時思い出しては念佛するようにしている。
念佛といえばまず「南無阿弥陀佛」、実家の宗旨は浄土宗なのだが、私としては「南無釈迦牟尼佛」で行きたいのである。阿弥陀佛は衆生救済を願とする不滅の佛であるが、大乗佛教興隆の時代に釈尊をモデルにした考えだされた佛であり、その架空性が私にはしっくりこないのである。やはり私としては実在されたお釈迦様の方が親しみを感じる。
「ナムシャカムニブツ」。ちょっとした時間の隙間で称えている。声を出す時もあるし無言のまま口の中だけで称えている時もある。合掌する時もあるししない時もある。
正月から始めて習慣づいて来たところである。