十方世界共生山一法寺

自己の世界を建設しよう
 日本のことも世界のことも自分自身のこともみな自己の内のこと。

桜ノ宮へサイクリング

2010年11月26日 | 道楽

 近頃サイクリングはいつも淀川を遡って枚方のスパー堤防まで行って帰るコースを走っている。往復すると丁度20Kmで切りがいいからである。
 しかし、今日は買い物の必要があって西向きに桜ノ宮公園まで走っていた。同公園は春は桜の花で秋はその桜の紅葉が楽しめる。もう大分落葉が進んで裸に成りかけの木も多く、道の上に落ち葉も多く溜まりその上を自転車で走るとチャリチャリと音がして心地良い。

 そんな走行を楽しんでいたら、散歩している婆さんに出会った。年の甲なら80歳前後というところだろう。側を通った時、大きな声で「チンチン」といわれた、一瞬何のことか、つい男性の持ち物を想像したが、続けて婆さんは「チンチンが来たよ」

 どうやらチンチンとは自転車のことらしい。「危ないからそっちへ寄り~」声を出している方向をみると10mほど先から柴犬ような雑種のような老犬がヒョコヒョコ婆さんのいる方へ歩いて来る。太りすぎて動作も緩慢、首にはスカーフを巻いている。とても婆さんの言葉を理解しているようには思えない。

 近頃は孤独な老人が多いが、婆さんにとってあの老犬が唯一の友なのかも知れない。

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木鶏

2010年11月16日 | 人生

 昨日、横綱白鵬が稀勢の里に破れて連勝が63でストップ。
 双葉山の69連勝が目前に迫っていただけに本人は残念なところであろうが、日本人の多くはホッとした思いではないだろうか。何せ相撲の近頃いや随分前から外国勢のなすが儘の状態が続いていてとうとう国技館に掲げられている優勝掲額に日本人のものが無くなったという。平成18年の1月場所栃東のモノが最後、その前後は朝青龍ばかり。

 今場所も大関以上は引退間近の魁皇だけこれでは国技の名に値しないのではないか。相撲は以前よく見ていたが見る気が全然しない。

 昨日の白鵬の相撲はネットで負けたことを知って11時のニュースで見た。負ける時はあんなものなのだろう。双葉山の69連勝が日本の大相撲の最後の砦、これを破られたらチョンマゲ結ってやる理由がなくなってしまうだろうから、稀勢の里はよくやったというべきだろう。
大連勝を破った力士は過去には横綱になる例が多い、江戸時代谷風を63連勝で止めた小野川、大正時代太刀山の56連勝で止めた栃木山、双葉山を69連勝で止めた安芸ノ海、稀勢の里も頑張ってもらいたい。しかし、この男、笑わんし何を考えているか分からない。

 さて、今朝の新聞各紙はでは横綱の双葉山が好んだ「木鶏」と言葉を取り上げていた。彼が69連勝の後に破れたとき、「イマダモッケイタリエズ」と安岡正篤に打電したというのが有名。面白いのは千代の富士が53連勝の際に「半木鶏だね」と自慢したら、翌日負けて連勝がストップしてしまったという話が残っている。

 木鶏は中国の古書荘子に出ている話で、調教過程で初めはいきり立っていた軍鶏が強くなるにつれて落ち着きが出て最後には木彫りの鶏のように泰然自若、こうなると負けるようなことないという話だが、禅の話などにも引用される。

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長空、白雲の飛ぶを礙へず

2010年11月09日 | 佛教

 以前紹介した内山老師の講演録の中にあった「長空、白雲の飛ぶを礙へず」を今日実感する風景があった。

 ママチャリで街中を走っていて空を見上げると、周辺にいろんな形の雲が漂っていたが真上の広い部分は真っ青な空が広がっていた。西の空に大きな雲の塊があり、そこから白いちぎれ雲が強い風に運ばれて真っ青な北の空を東の方へ次々と流されて行く。雲は流れにつれて姿を変えていく。ちぎれ雲のさらにちぎれて消えて行くものもある。

 煩悩の雲がいのちという大空の中に現れて流れては消えていく。石頭和尚の教えは実に素晴らしい。

 内山老師はアタマ手放しの坐禅を勧められていたが、坐禅しない、坐禅できない時は雲を見るとよいと言われていたのである。
 雲一つない空、雲だらけの空もそれぞれの風情はあるが、青空の中に雲の浮かぶ風景がよい。今日は空が澄んだ青空だったから格別の印象があったのかも知れない。

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