西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

隔世紀でマルクスが再度注目される

2011-10-06 | 時論、雑感
マルクスが鋭意研究して『資本論』その他を書いたのは19世紀である。

で、20世紀に、その影響で成立したのが1917年のレーニンの「ソ連社会主義共和国」などである。この国名にある「社会主義」とは、既に実現したという意味ではなく、今後目指すという意味であった。現在の中国なども、「社会主義」と言っているが、実態は国家資本主義と言えるのではないか。

ところが20世紀の末にそのソ連が崩壊し、勢力圏の東ヨーロッパの各国も崩壊し、文字通りの資本主義になった。もともと、それらの国は「国家資本主義」だったのである。

だから、世界中、ほぼ資本主義が支配することになった。しかし、これは「資本主義の勝利」といったものではなく、21世紀は、その後の経過が示しているように、資本主義ではどうにもならず、真の社会主義への移行の時代に入ったと言ってよいのではないか。

それは「アソシエーション」の時代を予感させる。(大谷禎之介著『マルクスのアソシエーション論』(桜井書店)など)

一国で新社会に移行することもありうるが、「世界革命」とは言わないが、それに近いかたちでアメリカなどから「雪崩」を打って変革が起こることもありうる時代だろう。最近のアメリカでのface bookなどを通じての若者たちの富裕層への「異議申し立て」は、その種火かもしれない。やがて日本にも飛び火するかもしれない。

それが21世紀であり、19世紀から「隔世紀遺伝」が起こる確率が高いのではないだろうか。しかし、真の社会主義に進むには徹底的な民主主義が前提となるのではないか。主体的にも、それに向かって微力を尽くしたい気持ちである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿