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西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

天野祐吉の隠居大学―所ジョージさん

2013-10-28 | 時論、雑感
コラムニストの天野祐吉さんが肺炎でなくなった。享年80歳。

で、ラジオ「深夜便」(2013年10月28日)で天野さんの「隠居大学」(録音)を聞いた。天野さんにとっては、平賀源内が、隠居のモデルのようだ。今日の対談相手は、所ジョージさんで、大変面白く布団の中でクスクス笑っていた。何でも「面白くやろう」という精神は二人ともさすがだな、と思う。所さんは、家事を分担しているようであるが、例えば、「ゴミ出し」でも面白く、楽しくやっているようだ。

東京の超高層ビル群は夏場、東京の風通しを悪くしている、自分(所ジョージ)なら3階まで「風の道」にするよ、と言っている。「面白い!」関連して、地面全体アスファルトというのはいかがなものか、との疑問も呈されている。(養老さんー「虫少年」の話として、「地面をアスファルトで覆うと、セミもミミズも出てこれなくなる」と言っているが、僕も大分前から、文字通り、地面は地面で!と言っている。)

天野さんは「新新幹線みたいな超高速列車は必要なのか、早く早くがあるなら、遅く遅くもあってよいのでは・・・、交通は馬車並み位までのスピードで、それ以上速いと風景が見ておれないらしい。」と言っているが、「そうだよな」と妙に納得、僕自身は、歩いたり、自転車で十分、遠距離交通は、新幹線位までで十分、出来れば「鈍行」で、と思っている。それなら、ゆっくり窓外の風景を楽しめる。

所さんの話で「面白い」のは、「お金の最低札を千円としたら、シェア精神が増えるのでは、例えば100円のものを買おうとしたら10人が協力しないといけない・・・」天野さんは、これに輪をかけて「最低1万円としたらさらに良いかも・・・」と茶々を入れている。

また「ボトル茶もいいけど大きすぎるのでは、お茶を飲みつつ昼食、終わってコーヒー飲みたいとしたら、2ボトルは多すぎ、半分お茶、半分コーヒーというボトルを開発できないか・・・、お茶ーコーヒーの組み合わせも、ウーロン茶ーブラックコーヒー、ほうじ茶ーミルクティーなどなどと組み合わせを多くすると、色々と楽しめる」などと言っていて、これも「面白い」

11月に天野さん最後の隠居大学の放送があるようだ。二人の話は「ストリーミング放送」にならないかな。

JR北海道の脱線事故考

2013-09-25 | 時論、雑感
最近、JR北海道の脱線事故が頻発している。最近の例では、線路の幅が34㎜に拡大、JR北海道の基準の倍に達していたのに、管理として、その線路幅を縮めることをやっていなかったのである。

このことで、思い出すことがある。奈良女の住居学科で私のゼミ出身者JR・・の人と結婚した披露宴に招待された折り、JR・・の人達がお祝いの言葉を色々言っているのを聞いて、一つの「構造」を「発見」した。

それは、JRの内部には、言ってみれば、線路部と車両部があって相互に乗り入れ総合的に考え管理の実践も総合的、なのではなくて、双方が勝手に自分の守備範囲だけ「見ている」ということだ。

まあ、分かりやすい例として言えば、線路が車輪より強度が大きいと、車輪が早くすり減る、逆に車輪が線路より強度があると、線路が先にすり減る。互いに競争してしまうと拙いので、両方相談し線路、車輪で同じ強度にセットす

べきなのである。今回も線路部と車輪部が緊密に連絡を取り、総合的管理体制を敷いていたら「事故」は未然に防げたのではないか。どうでしょうか。

「イラクの現状を知っていますか?~支援活動を続けて10年」を聞く

2013-09-17 | 時論、雑感

イラク支援ボランティア 遠菜穂子さんが「ラジオ深夜便」で語っていた
。(今朝、再放送) いつぞや小泉政権の時、アメリカのイラク進攻に呼応して自衛隊がイラク派遣されたが、その時期にイラク国民支援(NGO)でイラクに行っていて反アメリカのゲリラから「自衛隊のスパイでは?」と疑われて捕虜となった。

当時、日本では、「自己責任で(危険な所に)行ったのだから、生きるも死ぬも自己責任!」とバッシングされた。が、彼女は「囚われの身」でありながら、イラク・ゲリラを説得して劇的に解放される。その話も聞いた。

尋問(?)したイラク人は「自分は子供をアメリカ兵に撃ち殺されたので、アメリカを許さない」と言っていたが、高遠さんは「殺すのに殺すでやりかえしたら憎しみの連鎖は何処までも続く、どこかで断ち切らないと・・・」、最後にイラク人は「友達になれるかな?」と聞いたので「当然、世界平和に進むには現在の「敵」も将来は友達にしないと・・・本来は友達なのだから」などと答えたらしい。素晴らしい。

後で、彼女は「自分の説得の論理は日本の平和憲法9条だった、と気づいた」という。中東では、日本の9条を持つ平和憲法は広く知られていて、それを支える日本人は、NGOだけでなく会社の人も信頼されている。

平和憲法は、日本人の宝でありお守りである、とも言う。実際経験に裏づけられていて説得力がある。解釈で日本国憲法をなし崩しにするのではなく胸をはって、その平和憲法を世界中に、アメリカも含めて広げて行かなくっちゃ・・・!

2020年東京オリンピック開催へむけて

2013-09-08 | 時論、雑感
2020年東京オリンピック開催が決まった。1964年以来56年ぶりと言う。

1964年は「高度経済成長」の真っ只中に入りつつある時期だった。名神高速道路の開設、東海道新幹線のスタートも象徴的な出来事だった。

今度は何を目指すのかな。まあ言ってみれば「高度社会成熟」かな・・・。社会全体でそうだ、と言うより、地域社会(コミュニティ)、個々人でこそ「成熟」がみえるようになるように・・・

オリンピックだからスポーツでもそうなるように・・・。

終戦68周年記念日に

2013-08-15 | 時論、雑感
今日2013年8月15日は、「太平洋戦争」終戦68周年記念日だった。まあ「終戦じゃない、敗戦だ」という人もいるだろうが、ここでは一応「終戦68周年」としておこう。

この戦争では、アジアの人民2千万人以上が死に、日本国民は310万人が亡くなった。そのうち200万人は1945年(昭和20年)の8カ月半に原爆や大空襲などで亡くなったし、150万以上は戦闘で亡くなったのではなく餓死したのだ。


何ということだ、もう半年から1年早く「幕を引いていたら」多くの日本国民やアジア人民は助かっていたのだ。歴史に「たら」はないとも言われるが、残念でならない。
今日は何故か12時に「テレビ」にあわせて黙祷した。生まれて初めてのことだった。日本武道館では6千人以上が参列、73%が70歳以上と言う。僕もそのグループに入っている。甲子園でも若者たちが黙祷した。

今後、いくら何でも70歳以上を「赤紙」で徴兵はしまいが、孫達20歳以下の若者にとっては、徴兵制は重い「制度」となりうる。親、祖父母世代としても絶対に認めてはならない。

今や米ソ冷戦はなく、aseanなど平和的外交の時代であろう。日本よ、何時まで「アメリカ従属」でいくのか、と問いたい。保守の人にも訴えたい。僕の(金大付高)後輩の元外交官・孫崎 亨さんも「アメリカ従属」脱却を訴えている。 日米安保条約より憲法を重んじる時代になっているのではないか。1960年(昭和35年)の日米安保条約破棄闘争を曲がりなりにも闘った者として強く訴えておきたい。

「長崎平和宣言」を読む

2013-08-10 | 時論、雑感
長崎市長・田上富久さんが9日の長崎平和祈念式典で読み上げられた「長崎平和宣言全文」を新聞で読んだ。格調高く感動した。以下に一部を書き写す。

「…日本政府に、被爆国としての原点に返ることを求めます。  

今年4月、ジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で提出された核兵器の非人道性を訴える共同声明に、80ヵ国が賛同しました。南アフリカなどの提案国は、わが国にも賛同の署名を求めました。  

しかし、日本政府は署名せず、世界の期待を裏切りました。人類はいかなる状況においても核兵器を使うべきでない、という文言が受け入れられないとすれば、核兵器の使用を状況によっては認めるという姿勢を日本政府は示したことになります。これは二度と、世界の誰にも被爆の経験をさせないという、被爆国としての原点に反します。

インドとの原子力協定交渉の再開についても同じです。

NPTに加盟せず核保有したインドへの原子力協力は、核兵器保有国をこれ以上増やさないためのルールを定めたNPTを形骸化することになります。NPTを脱退して核保有をめざす北朝鮮などの動きを正当化する口実を与え、朝鮮半島の非核化の妨げにもなります。

日本政府には、被爆国としての原点に返ることを求めます。

非核三原則への法制化への取り組み、北東アジア非核兵器地帯検討の呼びかけなど、被爆国としてのリーダーシップを具体的に行動に移すことを求めます。…」

同じ式典であいさつした安倍首相との言葉と比較しても「雲泥の差」があると言わざるをえない。日本政府代表の安倍首相は、田上市長の「長崎平和宣言」に応えるべきと思う。  

「集団的自衛権(憲法9条に関連)」について

2013-08-09 | 時論、雑感
集団的自衛権(憲法9条に関連)・・・今までの歴代内閣(自民、自公)は、憲法9条2項に関連して「集団的自衛権は、認められない」という立場だったのに、今回の選挙後の安倍さんは、その立場と「違う」外交官を内閣法制局長官に「クーデター的」に据えた。参議院選挙「大勝」の「おごり」が見えている。最近、自民党支持率は下がらないのに、内閣支持率が下がってきているのは安倍政権の無茶ぶりに自民党支持者も安倍政権に「嫌気」がさしているのではないか。

今日の『朝日新聞』に元法制局長官の阪田雅裕さんが「集団的自衛権容認、整合性なし」と言っており、もしそのような道に行くなら「解釈改憲となり邪道」と批判している。

言ってみれば、「集団的自衛権」とは、「自衛権」という名目が付いているが、これは日本の自衛にもアメリカ本土の自衛にも関係がなく、過去ソ連がやったチェコ、ハンガリー「侵略」やアメリカのベトナム侵略などがその例になり、韓国軍は「集団的自衛権」でアメリカのする戦争に協力、ベトナムに派遣されて大分戦死しているが、日本は憲法9条2項の歯止めでベトナム戦争に直接人的に「巻き込まれなかった」、もっとも基地・沖縄他日本各地の米軍基地は好きなように使われたが・・・。

憲法9条は大切、集団的自衛権は認めない、という普通の道を行くべきでは、と思う。安倍さんは、過去の先輩内閣の方針を「全否定」する積りであろうか。
なかなか、そうはいくまいとは思うが・・・、やはり国民の意見が最後の決め手である。

「改憲せずに現れた独裁」ー日本国憲法下での集団的自衛権行使容認?!ー

2013-08-03 | 時論、雑感
今日の『朝日』35面に「改憲せずに現れた独裁」という記事あり。重要と思うので書き写す。太田航さん記事だ。

「「ワイマール憲法という当時欧州で最も進んだ憲法下にヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくてもそういうことはありうる」麻生氏は発言の前段でこう語っている。ワイマール憲法はナチスの下でどんな経緯をたどったのか。

ワイマール憲法は1919年、第一次世界大戦の戦況が悪化するなかで帝政が崩壊したドイツで成立した。憲法案を審議する議会が中部ドイツの古都ワイマールで開かれたことがその名の由来だ。戦争の反省も踏まえ、国民主権や普通選挙、生存権の保障などをうたい、20世紀の民主主義憲法のさきがけとされた。

しかし、ヒトラー率いるナチスが台頭。世界恐慌や対立を繰り返す既成政党に対する民衆の不満を背景に支持を集めた。33年1月に誕生したナチス政権の独裁を可能にしたのは、同年3月に議会を通った「全権委任法」だ。議会の関与なしに政府が立法権を行使できる内容で、ワイマール憲法は実質的に停止される。

この法案成立には国会の3分の2の賛成が必要だったが、ナチスに反対する共産党議員らを次々と逮捕し、可決に持ち込んだ。憲法から縛られなくなったナチスは独裁体制を築き、大量虐殺、戦争へ突き進んだ。

ドイツ憲法に詳しい戸波江二・早稲田大教授(憲法)は「ヒトラーは不安定な政治状況につけこんで独裁体制をしき、憲法を停止させた。(麻生氏の発言中の)『誰も気づかない』うちに、というのは事実でない」と指摘する。

「憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を認めることに前向きな安倍晋三首相の姿勢と重なって見える」。上脇博之・神戸学院大法科大学院教授(憲法)はこう語る。

折しも、安倍首相は、憲法9条の下で集団的自衛権は行使できないとした政府解釈を支えてきた内閣法制局の長官人事に着手。集団的自衛権の行使容認に積極的な外務官僚を起用する方針を固めた。

上脇教授は「憲法を骨抜きにする手法そのものだ。立憲主義を否定する政治が進むおそれがある」と危惧する。(太田航)」


集団的自衛権とは?

2013-08-02 | 時論、雑感
今日の夕刊(『朝日』)を見ると、「集団的自衛権 容認派起用へ  法制局長官に小松大使」という記事がトップにきている。「集団的自衛権は、同盟国などが攻撃された時に自国への攻撃とみなして反撃できる権利。」であり、歴代内閣は「国際法上保有しているが憲法9条との関係で行使できない」という憲法解釈を踏襲している。

安倍首相は、この解釈を「行使できる」に転換しようと狙っている。しかし、法制局長官が、その転換が出来るとは考えられない。法制局長官は内閣における一公務員にすぎない。国の大方針を転換するのだから国会あげて、国民も呼応して大議論を行う必要がある。

もし、仮に「集団的自衛権」に基づきアメリカがある国に対して起こした戦争に同盟国の日本が巻き込まれた場合に、相手国が戦争だから「強く」「遠い」アメリカ本国ではなく同盟国の日本が「狙いやすく」「近いから」等の理由で集中的に攻撃してくることも大いにありうるのだ。それを認めますか。僕は絶対に認められない。故に「集団的自衛権」については過去の法制局解釈に近いと言えよう。僕はとにかく日本国憲法」の下で成長してきたのだ。それで全く今まで不都合を感じていない。とにかく、先の大戦でポツダム宣言を受け入れ、天皇制の下での軍国主義に徹底的に反省することから戦後がスタートしたのだから、世界もそのように見ているのだから、その道を堂々と前進するのが「大道」と言えよう。 皆さんはいかがですか。

現憲法の「お勉強」

2013-08-01 | 時論、雑感
この夏休み、日本国憲法を再度学習してみたい、と思っている。最近、書斎にある過去資料を整理していたら、かっての京都府知事・蜷川虎三さんが広く配布された小冊子『憲法』が出てきた。

胸ポケットに入るぐらいのもので、憲法そのものと共に教育基本法や児童憲章も載っている。「憲法略年表」もついていて全体で64頁、「無視」できないものだ。

蜷川知事の当時のスローガンは「憲法を暮らしの中に生かそう」だった。僕が京大の学生、院生ちょっと飛んで京大助手の時、蜷川さんが京都府知事であった。

かっぷく良く、もう一人の「虎さん」だった。

で、最近、参議院選挙で、改憲を狙う安倍さんの自民党に対して真っ向から対決して、「躍進」していると言われる共産党では綱領で憲法がどう位置づけられているのかネットで調べてみた。全体で17項あるうち、12項に次のようにある。

「現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす。」 一寸びっくりした。僕らが学生だった1961年の綱領では、「平和的民主的諸条項の完全実施」は追求するが、天皇条項などは「取り除くべし」」みたいな感じだった。戦前、絶対的天皇制打倒を掲げて運動した共産党として当然かな、と思っていた。

ところが2004年(9年前)の綱領改定で、「現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす。」 となったのである。これだと第一章で八条ある天皇条項も全体としてまもることになる。 これを読んで皆さんどう思いますか。

・・・「第一条  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴 であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」

「この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。」が大事、天皇の地位は「国民の総意」に基づくものであって、憲法のベース、国民主権は、ここにも貫徹しているのである。

それゆえ、共産党は、これは「君主制でも何でもなく世界に類をみない、国民主権に基づく象徴天皇」なのである、と分析、認識したものと思う。

・・・「第四条  天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。」と規定、国政に関する権能(内政、外交等にわたる権限)は「ない」と明確にしているのだ。

まあ、こういう訳で共産党は、ある意味では、やっと蜷川虎三さんに追いついてきた?、とも言えるであろう。今後、憲法論議が展開すると思うが、現憲法が「時代遅れ」ではなく、もっとも「先進的なものだ」という認識からは、あれこれの改正は、全く問題にならない、と思う。

どうか、もう一度、現憲法をじっくり読んで、考えてから「思い」を述べて欲しいな。・・・




憲法 9条

2013-07-28 | 時論、雑感
憲法九条
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


いやー凄いすっきりした条項だな、と思う。私は戦後「民主小学校」の二期生(1948年、昭和23年入学)なので、現憲法の内容を聞いたときには「素晴らしい、これで戦争は出来ないし戦争に参加しなくてもいいな」と思った。

安倍政権は、今回の参議院選挙では「アベノミックス3本の矢」ばかり述べて、他の消費税問題、憲法「改正」問題、原発・エネルギー問題、tpp問題、アメリカ・日本財界べったり問題については、殆ど述べなかった。しかし、今後の実際政治では、当然問題になる。

それらをしっかり見守り検討して、3年後の次回参議院議員選挙(「総選挙」の同時実施?)で1/3以上の、出来れば過半数の「護憲派」を形成することが必要で重要だ。

まあ3年間は、自民党(+公明党)政権が続くので「自民党・黄金時代」らしいが、本当にそうなのか、しっかり見ていこうと思う。

今後の国会議論に注目

2013-07-25 | 時論、雑感
今朝(7月25日)の『朝日』3面、「自民党1強体制(下)」より、国会省力化案、チェック機能低下の恐れ とある。 「来たな」と思った。

安倍さんは「国会より選挙の方が楽だった」と言ったようだが、確かに国会の本会議、予算委員会などでは首相以下大臣全体が出席して与野党の質問に答えないといけない。その一部を副大臣の答弁で良し、とする案があるようだ。

これだと、今までのように大臣の「不始末」の責任追及などが出来なくなる恐れがある。その他、審議時間に上限をつけるだとか国会同意人事を大幅に減らす案などもあるようだ。自民党より先に「維新」がお先棒を担いでいる面がある。

まあ、これは参議院戦前から検討しているようだが、自民党の狙いは、共産党の用意周到な質問攻勢を「逃れる」ことも視野に入っているのではないか。

今回は、民主党以下の野党は皆「少数政党」になったとも言える。「少数意見の尊重」という民主主義の大原則の一つが、これ以降、国会でどのように扱われるか、国民としては、しっかり見守っていく要があるだろう。

参議院選挙後の「民主主義」考

2013-07-23 | 時論、雑感
参議院議員選挙の後で、今日『朝日』に内田 樹さん(神戸女学院大名誉教授)が、選挙結果について「複雑な解釈」を述べていてマスコミ等が流している見方(簡単な解釈)とは一味違って面白かった。

内田さんは言う。「今回の参院選の結果の際立った特徴は「自民党の大勝」と「共産党の躍進」である。(それに「公明党の堅調」をくわえてもいい)
この3党には共通点がある。いずれも「綱領的・組織的に統一性の高い政党」だということである。・・・」

別に、内田さんは『アエラ』7月8日号で「(政治家の)公人としての適性は「自分の反対者を含めて集団を代表する」覚悟に尽くされる。・・・」と述べている。

これを今回の選挙結果に関して言えば、例えばだが「自民党が共産党と論争して何かを取り入れて政策を展開するのかどうか(大企業の「内部留保」の一部を使う方向に行くかどうか)、逆に共産党が(大企業の社会的役目を認めるのなら)成長戦略に何か言うのか・・・)」など議論のプロセスと「落としどころ」に注目していきたい。

まあ、改憲やアメリカとの関係の在り方などは、すぐには「歩み寄り」は「無理」だな、とは思うが・・・。「少数意見の尊重」と「大多数意見の点検・見直し」も民主主義のうちであろう。

第23回参議院議員選挙随想

2013-07-22 | 時論、雑感
昨日の第23回参議院議員選挙について今日は、色々と今後の事を考えた。

まあ自民党(+公明党)が圧勝したことは間違いない。

野党の民主党は惨敗、二大政党制は崩れた。第三極と言われた維新、みんなもパッとしなかった。野党で善戦したのは共産党だろう。

比例で5、これは目標通り、さらに選挙区3(東京、大阪、京都)は「凄い」と思う。これで8、参議院全体で11、議案を提案できる、議院運営委員会に委員をだして参議院運営を民主化するだろう。予算委員会も充実させ「面白く」するのではないか。党首討論(安倍さん対志位さん)も出来ることになった。

元々、1世紀ほど前の共産党創立以来、「自共対立」(戦前は「自民」とは言っていない)で、代らず同じ政党名称は「日本共産党」だけである。社会党はなくなったし、新党さきがけ、国民新党も「あぶく」のように消えた。維新やみんなは何時まで持つのか。

今後、経済政策(消費税、正規雇用など)、改憲問題、tpp問題、沖縄の問題(沖縄では自民党敗退、社大党当選)で真っ向勝負になるだろう。

ある意味、面白い時代だなあ。

「日本を取り戻す」って?

2013-07-20 | 時論、雑感
前回の総選挙でも自民党はポスターに安倍総裁を出して「日本をとりもどす」という文言を書き込んだと思う。

これをみて「一寸変だな」と違和感を感じたが、今回の参議院選挙ポスターでも再び同じ構図である。テレビのスポット広告でも安倍さんがそのように言っている。

「日本を取り戻す」って何?と思ってしまう。安倍さんの常日頃の言動からすると「戦前の日本の状態にしたい」といったようなことかもしれない。もし、そうなら、願い下げにしたい。明日は、そういう思いで投票場に足を運ぼうと思っている。