生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1234 ・「原子力規制庁」を骨抜きにする仙谷由人(わると)

2012-04-25 06:50:18 | 日記


 おはようございます。

 生き生き箕面通信1234(120425)をお届けします。



・「原子力規制庁」を骨抜きにする仙谷由人(わると)



 発足が遅れに遅れている「原子力規制庁」。その陰でさまざまな”骨抜

きバトル”が展開されています。分かりやすいのは、規制庁を「極めて独

立性の高い”3条委員会”並みでスタートさせなければならない」とする筋

論と、そうした独立性を骨抜きにしようとする「原発ムラ」との駆け引きで

す。このバトルでも、原発ムラの代理人格としてしゃしゃり出、骨抜きを図

る”戦犯”は仙谷由人という名の民主党政調会長代行です。



 野田政権の原子力規制庁案は、環境庁のもとにコントロールする外局

と位置づけています。これは従来の組織が経産省の下にあり、原発推進

と規制の互いに相反する役割を同じ役所で担当するのは不適当とする当

たり前の判断に抗しきれず、環境省の下に置くことにしただけのものです。

だから、経産省にとっては痛くもかゆくもありません。環境省には、原子力

が分かる人間がほとんどいませんから、結局、経産省から出向の形で人

を出すことになり、コントロールできるからです。



 これに対し、自民党の塩崎泰久氏らがまとめ、今月20日に公明党と

共同提案した規制庁案は、「3条委員会」として発足させるものでした。

世界の常識にそったまともな筋論でした。「3条委員会」は公正取引員

会や人事院などと同じく、極めて独立性の高い組織で、時の政権から

の影響をあまり受けずに公正な立場から原発ムラの暴走を抑えること

が期待できます。自民党の塩崎氏(阿部内閣の官房長官)が今回は非

常に高く評価できる働きをして、さまざまな圧力をくぐりぬけ、苦労のす

えに法案提出までこぎつけました。それだけに妥協せざるを得なかった

面も含んだ法案になったのはやむを得ない面があります。それでも本来、

民主党の良識グループが提案すべき内容を踏まえたものです。



 しかし、仙谷氏らは、それでも警戒を緩めず、さらに骨抜きを働きかけ

ているのです。具体的には、経産省の役人が走り回って、どんな法案が

成立しても、経産省が実質的にコントロールできるように根回ししていま

す。経産相の役人いわく。「仙石さんとは話がついている」。



 原子力規制庁はじりじりと後退を余儀なくされ、実際に発足した時には

「牙のない張り子の虎」にさせられているかもしれません。仙谷わるとさ

んたちは、原爆の亡霊に取りつかれて日本を地獄へ陥れようとしていま

す。なぜそんなにこだわるのか、ぼくにはよく分かりません。しかし、日本

を滅びの道へ誘導していることは間違いありません。




・1233 ・「検察審査会のあり方を検証すべき」と国会議員131人が要望

2012-04-23 15:19:19 | 日記
 
 おはようございます。

 生き生き箕面通信1233(120424)をお届けします。



・「検察審査会のあり方を検証すべき」と国会議員131人が要望



 日本の民主主義を実現していくうえで重要な動きが昨日4月23日に、

二つありました。一つは東祥三・衆院議員らが計131人分の両院議員

署名とともに提出した「検察審査会のあり方」を問うものです(衆院議員

95人の署名は横路衆院議長に、参院議員36人の分は平田参院議長

に提出)。二つ目は、元検事で弁護士の郷原信郎氏らによる「検察審

査会と検察のあり方を検証すべき」という要望書提出で、これは笠間

治雄検事総長と小川法相あてに出されました。



 民主主義の根本中の根本は、人権が守られていることです。人権が

蹂躙されるところに健全な民主主義が存在できないことは、どなたも異

論のないところでしょう。今回の小沢裁判は、小沢一郎という一人の政

治家を抹殺するために国家規模で行われている人権蹂躙というのが、

問題の本質です。


 検察は、実は日本で最強の組織です。最強の権力を行使できる

オールマイティの組織なのです。事実上、総理大臣も手が出せま

せん。検察が総理大臣を逮捕する事があっても(かつて田中角栄

総理を逮捕した)、総理は検事総長に手が出せないのが実態です。

検察を敵に回すと、あとが怖いのです。検察にとって、国会議員など

取るに足りない存在です。最高裁も怖くない。財務省も、いざとなれば

「ノーパンしゃぶしゃぶ」などで捜査することができます。もちろん、

朝日新聞、読売新聞などの大手メディアに対しても必要があれば、

簡単に捜査に入ることができます。つまり、無敵の存在だから、暴走

し始めたら、止めることができません。いま、小沢問題の本質は、検

察の暴走の問題です。それは、民主主義を危うくする問題です。



 

 新聞は例によって、検察に楯突くことになる今回の二つの動きはま

ともな扱いをしません。読売新聞が本日の朝刊で、「小沢系 検察審

調査を要請」と写真入り3段で扱ったのが最も目立つものでした。朝日

は昨日の夕刊で、わずか13行のベタ扱いだけ。



 郷原氏らの要望書は、検察と検察審査会のあり方をチェックしよう

とするものです。小沢氏を強制起訴に持ち込んだ検察審査会の決定

には、極めて不可解な過程があるにもかかわらず、現在はまったく検

証ができないのです。小沢氏が強制起訴されたのは、元特捜部の田

代政弘検事がでっち上げた捜査報告書が決め手になったことが公判

のなかで明らかにされましたが、公判は続行されています。それだけ

に検証を求める動きがは重要ですが、こちらの動きに対しては読売は

昨日の夕刊でベタ扱い。朝日にいたっては朝、夕刊とも無視し、1行も

扱わずです。



 ぼくは一昨日、日曜日付けの箕面通信1231号で、「小沢裁判はそも

そも成立していたのでしょうか」と疑問を出しました。郷原氏の求めて

いることは、まったく同じ方向です。「小沢裁判は公訴棄却されてしか

るべき」、つまり「成立していない」というものです。



 しかし、大手紙は小沢一郎氏を警戒しています。おそらく明後日の

判決にあたっても、有罪なら「そら見たことか」という紙面になるでしょ

う。無罪の場合でも、「それでも小沢は限りなくクロ」といった紙面をつ

くることが予想できます。今となって見れば、当初新聞が書き立てた

「大疑獄事件」は雲散霧消、残っているのは収支報告書に虚偽記載

があったという形式問題、つまりしょぼい事件だけです。新聞が安易

に検察のリーク情報なるものに乗って大々的に書き立てた「事件」は

何もなかったわけです。それでは、まことにカッコ悪い。だから、「臭い、

臭い、ほとんどクロだ」と言い張るのでしょう。



 いずれにしても、明後日に判決というひとつの結論が出ます。しかし、

検察と検察審査会についてはこれから本格的に検証されることが求

められます。

・1232 ・危険水域に入りつつある野田政権

2012-04-23 06:32:01 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1232(120423)をお届けします。



・危険水域に入りつつある野田政権



 「内閣支持3割切る」が本日4月23日の日経新聞朝刊に掲載された

一面の見出しです。同社が実施した世論調査の結果で、3月の前回

調査より5ポイント下落しました。「昨年9月の野田政権発足以降、初

めて3割を切った。危険水域に入りつつある」と、二面の詳報で解説

しています。内閣不支持率は、野田内閣最悪の62%。



 新聞各紙の世論調査は、前回3月には内閣支持率の下落に歯止め

がかかったような数字が出ましたが、今回再び「野田はダメなノダ」と

いう結果になりました。



 問題はその原因です。目下の政治の2大テーマは、消費増税と原発

再稼働です。消費増税については、「反対」が50%(「賛成」は40%)、

再稼働は「反対」が54%(「賛成」は30%)でした。つまり、世論はこの

二つともに、「野田政権の進め方はよくない」という拒否権を発動した

ことになります。日経新聞といえば、読者はビジネス関係者が多く時の

政権寄りと見られています。その新聞の世論調査ですら、野田政権へ

の反発が高まっているのです。



 しかし、野田首相は昨日夜の全国幹事長会議後の懇親会に出席して、

「やらなければならないことをきちんとやる政治を民主党が見せつける」

と、強調しました。この場合、「やらなければならないこと」とは、誰にとっ

て「やらなければならないのか」です。まさか、財務省にとって「やらなけ

ればならないこと」ではないのでしょうね、のダメさん。いや、やはり財務

省のためなのですか。ハイ、それならよく分かります。



「野田首相はここ数年で最も賢明なリーダー」と、米紙ワシントン・ポス

ト(電子版)が19日に持ち上げました。そりゃそうでしょう。アメリカの注

文に忠実なのですから。実は郵政改革法案も通しましたが、これも結局、

アメリカの要求をほぼ飲んだかたちでした。「お利口さん」と、頭をなで

られるのは当然です。



 しかし、日本の国民はどうなるのですか、のダメさん。あなたは「歴史

に名を残したい」一心ですが、国民の犠牲の上に名を残す”のダメ”流は、

「アメリカとともに日本を決定的にダメにした首相」として歴史に名を残

すことになりませんか。




・1231 ・小沢裁判はそもそも成立しているのでしょうか

2012-04-22 07:00:09 | 日記



 おはようございます。

 生き生き箕面通信1231(120422)をお届けします。



・小沢裁判はそもそも成立しているのでしょうか



 小沢一郎氏に対する26日の判決を控え、本日4月22日の朝日、読売

両紙がそれぞれ「この裁判は一体、なんだったのか」という検証を始め

ました。本日は両紙とも(上)となっていますから、おそらく上、中、下の

3回シリーズになるのでしょう。



 朝日は「特捜 見立てに猛進」「力見過ごせない全面戦争だ」という見

出しです。1回目の今日は、検察が小沢氏の政界での影響力をそぐ目

的で事件を仕立て、地検特捜部の必死の捜査にもかかわらず特捜では

事件にできなかったために、市民からなる検察審査会にしりぬぐいさせる

ことになったことをにおわせる内容です。取り調べの過程で、田代政弘

検事の捜査報告書でっち上げが暴露されたことにも一応触れています。



 読売は1回目は「密室調書 不信招く」を見出しにしました。ここでも一応、

検察の捜査のあり方、とくに石川知裕、衆院議員(当時、小沢氏秘書)に

対する取り調べは違法捜査で問題があったとしています。しかし、驚くのは、

違法捜査だったと認めながら、「調書が否定されたことが、直ちに陸山会事

件の崩壊を意味するわけではない。被告や証人の供述・証言と客観証拠を

もとに、地裁は石川氏ら3人の有罪(控訴)を認定した」と特記しています。



 読売はこの日、4面でも小沢問題を大きく取り上げ、民主党内での「処分

解除 本来は『判決確定時』」と、処分解除は先送りすべきとにおわせる紙

面づくりでした。つまり、読売は、あくまでも「小沢は罪人」というキャンペー

ンを張っているわけです。



 しかし、この裁判、朝日も触れているように、田代検事のニセの捜査報告

書が決め手となって強制起訴へ持ち込まれたものです。いわば、市民の裁

判官役をだまして強引に裁判に持ち込んだものです。であってみれば、持

ち込んだ基礎が崩れたのだから、裁判そのものが成立していないはずです。



 これは、司法の独立、あるいは真の民主主義の観点からも、最も大事な

点のはずです。ところが、日本ではこうした問題になると、原則がどこかへ

すっ飛んでしまい、真の民主主義がいつまで経っても形成されません。



 恐ろしいのはすでに今から、「また、推認有罪」になるのではないか、とい

う見方もまことしやかにささやかれていることです。「かくかくしかじかと考え

るのが合理的である」という言い方で有罪が決められるなら、推定無罪の

原則はもちろん、真の民主主義も崩壊です。



 26日の小沢判決の内容は、日本の民主主義が機能するか、あるいは

民主主義の後退となるのか、の分岐点となります。


・1230 ・混迷しつつ、その実、実に面白くなってきた

2012-04-21 06:50:21 | 日記



 おはようございます。

 生き生き箕面通信1230(120421)をお届けします。



・混迷しつつ、その実、実に面白くなってきた



 問責を突きつけられた2閣僚の処遇をめぐって、「辞めさせろ」と主張

する自民党と、「拒否する」野田首相という「対立構図」になっています。

おそらく連休明けにまたもや内閣改造の形で二人を入れ替えることに

なるという見方が強いようです。つまり、この対立構図はみせかけの

茶番対立、いってみればシナリオ通りの”できレース”です。



 もうひとつの対立構図はより鮮明になってきました。輿石幹事長と

野田官邸との対立です。こちらは見えにくく、一見深刻です。対立軸の

本命は、消費増税問題。「政治生命を賭ける」と表明して退路を絶った

形の「のダメさん」に対し、できるだけ先延ばしを考えている幹事長。



 幹事長にしてみれば、ほぼ1年以内と目の前に迫ってきた総選挙対策

が最大の問題です。このまま突っ走って消費増税を実現しても、選挙に

負けてしまえば、自民党の思うつぼ。ここは増税をもう少し先に延ばして

でも、民主党政権をどう継続させるかが、幹事長の最大の課題です。

だから、ことあるごとに「解散をしない。党を割らない。これを原則に努力

する」と強調しています。これは、消費増税に対し徹底抗戦する小沢グ

ループに配慮してのことでもあります。そうである以上、のダメさんがい

くら発破をかけても、どこ吹く風です。「輿(こし)さん、やるなあ」、ひょう

ひょうとマヌーバー(面従腹背)を演じてはる。



 輿石幹事長は、日本が置かれている状況がよく見えているのかもしれ

ない。いや、きっとそうだ。小沢一郎氏の政権中枢への復帰を粘り強く

待っているに違いありません。そうでなければ、かなり早い段階から、

「小沢氏に対する判決が無罪なら、ただちに処分を取り消すのは当た

り前だ」と言い切るわけがないではないですか。



 もし、のダメさんが立ち往生し、消費増税が今回先送りになれば、野田

政権を仕切ってきた財務省にとっても大きな痛手です。ましてや、最も

嫌いな小沢の復帰となれば、恐怖そしてパニック。だから、いま見えな

いところで火花を散らしているのは、実は財務省vs小沢、の対立構図

といえます。あるいは、官僚vs小沢といってもいい。そして、長く続いて

きた対決もあと6日ほどで当面の結論が出ます。



 表面では混迷が深まっていますが、実際には混迷がようやくほどける

時期が近づいているように見えます。楽しみです。