生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

・1229 ・東電会長人事のもたつきは野田政権の弔鐘?

2012-04-20 06:54:14 | 日記


  おはようございます。昨日も仙谷を仙石と表記していました。この箕面

通信を読んでいただいている方からご指摘をいただき、間違いに気づ

きました。お詫びして謹んで訂正いたします。

  生き生き箕面通信1229(120420)をお届けします。



・東電会長人事のもたつきは野田政権の弔鐘?



 東京電力の新しい会長が難産のすえ、やっと決まりました。しかし、多難

な前途がささやかれ、望ましい改革ができるか、すべてはこれからです。

特に、目玉中の目玉、発送電分離が私たちの望む、あるべき方向で進め

られるか、が今後のポイントのひとつです。



 新会長に決まった下河辺和彦氏は、かわいそうにワンポイントリリーフ

の貧乏くじを引かされてしまいました。表向きは、再建屋としての手腕が

買われたことになっています。しかしその実、本命だったトヨタ自動車前

相談役の奥田碩氏に断られ、極秘に中国へ渡航して打診した現在の中

国大使、丹羽宇一郎氏(元伊藤忠障子社長)にもソデにされてしまった

ことが伝えられています。



 結局は、野田政権に対する不安が思いやられ、尻込みされたのです。

政権の先行きさえおぼつかず、いつはしごをはずされないとも限らない。

これでは引き受け手があるはずがありません。ましてや、仕事は、どれ

だけ巨額に膨れ上がるか分からない賠償金の支払い業務が中心の会

社です。電気料金の値上げもさまざまな障害がある。



 例によって、仙谷悪人(わると)氏は当初、「東電会長人事はオレが仕

切る」と張り切っていました。東電という”金の卵”を自分の息のかかった

利権分野に取り込むくらいの計算だったようです。ところが、野田政権に

対する風当たりが予想以上に強く、財界人はことごとく尻込みしました。

わると君もミソをつけましたね。それでも、多くの利権がからまっている

のは、いまも変わりません。わると君はしぶとくカネの成る木に仕立て

上げようとあれこれ画策するのでしょう。



 それにしても、いまだに発送電分離ひとつ片づけられない野田政権。

やることなすことがスローモー。責任感はまったくなし。それでいて、「国

民の生命、財産をお預かりしている。しっかり職責を果たしていきたい」

が口癖です。聞き飽きた。恐ろしいまでの無責任内閣。稀代の無責任男、

スーダラ節で一世を風靡したさしもの植木等も、はだしで逃げ出します。



 野田政権は、東電の処理はもたもた、「政治生命を賭ける」消費増税も

立ち往生、そしてダッシュした原発再稼働問題も尻すぼみ。問責を参院で

可決された2閣僚をかかえ、よろよろとよろめいています。どこかから

「ゴーン」と弔鐘が聞こえてきます。




・1228 ・黒幕・仙石某が表舞台へ復帰?

2012-04-19 06:33:46 | 日記


 おはようございます。

 生き生き箕面通信1228(120419)をお届けします。



・黒幕・仙石某が表舞台へ復帰?



 二人の閣僚に対する問責決議案が提出され、明日4月20日の参院

本会議で野党多数で可決される見通しです。今回は田中防衛相、前田

国交相の二人だけにとどまり、藤村官房長官は対象からはずれました。



 実は、藤村官房長官に対しても尖閣諸島の買い取り問題発言などを

取り上げて問責が出されるとの噂がぱっと広がり、それがもうひとつの

噂を生んだのだそうです。



 もうひとつというのは、仙石悪人(由人ではなく、悪人=あくにんと読む

のではなく「わると」と読む)氏が官房長官復帰を狙っているという噂です。

官房長官というポストは一見地味に見えます。しかしその実、毎日2回、

官邸で定時の記者会見があり、ホットな問題から国の根幹に関わる基本

問題にまで幅広く対応する最も注目されるポストです。新聞も官房長官

会見を重視しています。使いようによっては、総理大臣ポストをしのぐ影

響力を持てるのです。それになによりの強みは、唯一、官房機密費を自

由にできることです。



 仙石氏は菅政権時の尖閣沖漁船船長逮捕問題などの処理を巡って、

官房長官を降ろされたいきさつがありました。だから、不完全燃焼で、

うつうつしたものを抱えていました。藤村氏が引けば、その後に収まる

つもりだったようです。いまや仙石悪人(わると)氏は、「オレが悪役と

なって仕切らなければ、野田政権は立ち往生やろ」と、あちこちにしゃ

しゃり出ています。先日は、大飯原発再稼働の4閣僚会合にも、担当外

の悪人(わると)がしゃしゃり出ていました。



 官房長官に復帰する狙いの一つは、なんといっても多額の官房機密費

を自由にできることです。「藤村は官房機密費の使い方がワカットラン」と

いうことなのでしょう。もっと要所要所にカネをぶち込んで、つまりカネに

困っている小沢派の1年生議員などにガンガンブチ込んで切り崩せば、

消費増税採決でも造反を少数派に抑え込める。「藤村は小沢対策が甘

すぎる。やはりオレが出なければ」といううぬぼれです。



 しかし、いかに悪人が意気込もうとも、歴史の流れは止められない。す

でに小沢復帰の流れはとうとうとして大河になる兆しを見せています。

小沢判決の有罪、無罪にかかわらず、次の正念場は衆議院総選挙に

なります。小沢・谷垣コンビのアンシャンレジームvs小沢・日本列島じゃぶ

じゃぶ洗濯グループの構図になるはずです。

1227 ・大飯原発再稼働に反対してハンストが――

2012-04-18 06:53:09 | 日記


 おはようございます。

 生き生き箕面通信1227(120418)をお届けします。



・大飯原発再稼働に反対してハンストが――



 「私たちはいま経済を持たせるためにも使える電気は利用すべきだ。

原発は必要不可欠。そうでなければ、日本は集団自殺になる。核放射

線の高濃度廃棄物はいずれ子孫が解決してくれるでしょう」――これが

原発維持・推進派の言い分です。原発ムラの言い分です。民主党政権

中枢の仙石、野田、枝野氏らの言い分でもあります。



 本日4月18日の読売新聞の社説は、「原発再稼働問題 冷静で現実的

な議論が重要だ」というタイトルで、「原発を再稼働できないと、関電管内

で今夏、最大約20%の電力不足が見込まれる。地域経済に大きな打撃

となる。計画停電となれば生産計画も立たずに企業が逃げ出し、空洞化

が加速しよう」と、電力危機をあおっています。休止している火力発電など

の設備を活用すれば、電力不足など起こるはずもないという見通しがある

にもかかわらず、それはあえて無視する。そんな一方的な言い分です。

「読売だから仕方がない。いつものことだ」ではすまされない言い分です。

「冷静で現実的な議論をしなければならない」のは、読売の方です。



 むりやりにも再稼働させようとする政府に抗議して、東京の経産省

本省前で抗議のハンストが続いています。昨日は、社民党の服部良一

議員がこれに加わりました。こうした動きについては今朝の朝日も読売

も一切報じないので、服部議員からの「決意表明のメール」を再掲します。



「議院議員 服部良一です。

 私は、大飯原発3・4号機再稼働を阻止するため、本日2012年4月17日

正午より48時間のハンストを宣言しました。



 これは、経産省テント広場で開始されたハンストに連帯するものであり、

私は本日正午より開催されたハンスト突入集会・記者会見に参加し、

私自身もハンストを開始すると宣言をした次第です。



 私がハンストを行うのは、もちろん、政府が大飯原発3・4号機の再稼

働を要請する決定をしたことに対して、許し難いという怒りを表明する

ためです。



 同時に、再稼働を止めるため、国会質疑、官房長官申し入れをはじめ

として、様々なチャネルで政府に働きかけてきたにも関わらず、このよう

な政府決定を許してしまった責任を感じているためでもあります。



 しかし、まだ勝負はこれからです。私は、志を同じくするみなさまとの

連帯の意を表するとともに、再稼働を阻止すべく全力を尽くすことを誓

います。



 なお、国会議員としての職責があるため、テント広場で一緒に座ること

はできないことをご理解下さい。また、ハンストにより私の国会活動に支

障をきたすことはないということを申し添えておきます」



 



・「集団自殺」と「一瞬、ゼロ」を超えて

2012-04-17 06:42:33 | 日記
 おはようございます。

 生き生き箕面通信1226(120417)をお届けします。



・「集団自殺」と「一瞬、ゼロ」を超えて



 日本の政治の中枢に、「なんとしても原発は動かさなければダメだ。

そうでなければ、日本は集団自殺になってしまうぞ」と、原発再稼働へ

猪突猛進の人間がいます。仙石由人という名の、政調会長代行にすぎ

ないにもかかわらず、首相を含む大飯原発4閣僚会合にもしゃしゃり出

て再稼働のしりを叩く男です。昨日4月16日の講演で、「集団自殺」など

という下品な言葉で原発再稼働をぶちました。



 その子分の枝野幸男という経産相の立場にいる男は、同じく昨日の

講演で「(日本の原発は)一瞬、ゼロになる」見通しを明らかにしました。

原発業界を仕切る立場にありながら、発言はぶれまくっています。「再

稼働を急ぐ気持ちはまったくない」と発言したかと思うと、福井県に行っ

ては西川知事に「引き続き重要な電源として活用することが必要だ」と、

再稼働を催促する。「電力需給という観点からの(原発再稼働の)必要

性はない」とも言っています。だから、今年の夏も乗り切れる見通しは

持っているはずですが、一方では「足りない、足りない」ともいう。



 もしも枝野氏が「脱原発」を本気で信条としているなら、現在の経産相

と立場はおあつらえ向きのはずです。再稼働を急がないだけでいいの

です。



 しかし、再稼働を遅らせると「反原発」のレッテルを貼られ、政権内で

主流から少し胡散臭く見られる恐れがあるという計算も働いているの

でしょう。結局、国民の命より、自分の保身です。こんな連中ばかりが

政権を担っているのが実情です。



 今は、橋下徹・大阪市長がなんとなく頼もしく見えてしまう。(黒い猫

でも白い猫でも、ネズミを取る猫はいい猫だから)、ま、いいか。なにし

ろ、「再稼働を決めるなら、民主党には政権を代わってもらわないと

いけない」と、最後通牒を突きつけたのですから。再稼働阻止では、

草の根運動を別にすれば、いま最もパンチがあるように見える。



 それにしても、福島原発であれだけの事故を起こしておきながら、

「原発再稼働」とは――。日本はどうなっているんだ、と思ってしまう。

ドイツはただちに全原発を止め、「脱原発」に舵を切った。ところが、

事故を起こした方が性懲りもなく、原発にしがみつく。それも、民衆

の味方のはずだった民主党政権が率先して原発を動かすという。

原発事故の原因もまだ解明されておらず、安全性に至っては危険

だらけのまま、それを見ないことにして「安全、安全」という。かつて、

太平洋戦争で、アメリカに負けても負けても、「勝った、勝った」と言

い続けたのと同じ構図です。それをたれ流すマスコミのありようもほ

とんど変わっていない。



 だけど、ここで踏ん張れば、野田政権を追い込むことができるかも

しれない。それから、あと10日足らずの4月26日に迫った小沢一郎

氏の判決。これが、まともな判決なら、つまり「完全無罪」ならさまざ

まな面で展開を変えられる希望が持てます。しかし、たとえそうでな

くても、当面は野田政権を追い込んで、私たちの国をしっかり立て直

しましょう。できますよ、きっと。

・「『原発と憲法』を論じる必要がある」と原発を問う民衆法廷の決定

2012-04-16 06:54:30 | 日記



 おはようございます。

 生き生き箕面通信1225(120416)をお届けします。



・「『原発と憲法』を論じる必要がある」と原発を問う民衆法廷の決定



 

 市民団体が企画した「原発を問う民衆法廷」が東京に続き昨日4月15日、

大阪市内の城東区民会館で開かれました。法定の最後に即日出された決

定(判決)は、「関電の大飯原発をはじめ日本の原発はすべて再稼働して

はならない」と再稼働禁止でした。「原発再稼働は犯罪だ」と主張する市民

による”模擬裁判”です。



 「決定」の中では、まず「3・11後に問われていること」として、「国策として

の原発政策そのものの妥当性、社会的許容性である」と指摘しました。そ

のうえで真摯な検討が求められるべき点として2点をあげました。第1が

福島原発事故の原因解明、第2が科学、自然、人間の関係をめぐる議

論――原発の人的コントロール可能性、地震や津波などの自然現象へ

の人間の対処の可能性、電気エネルギーの不可欠性と生活の質を巡る

問題など――が不可欠である、としました。



 とりわけ強調したのが、「原発と憲法」を正面から論じる必要がある、

という点でした。しかし、この日は6点の問題点の指摘にとどめ、次回以

降の課題になりました。問題点は

 1)原発と平和的生存権(憲法前文)および平和主義(9条)との関係

   ――原発は(プルトニウム産出などを通じて)核兵器保有という

  戦争潜在力を保持することになる。

 2)生存権、幸福追求権、個人の尊重(13条)との関係

 3)生存権(25条)は単に「原発事故」との関連だけではなく、「原発」

  そのものと生存権の関連を問い直す必要がある。

 4)高橋哲哉証人が証言した「犠牲のシステム」論から見るならば、

  人権侵害となるような差別を必然的に内包したシステムとしての

  原発を維持できるかが問われなければならない。

 5)「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない

  永久の権利として、現在および将来の国民に与えられる」(11条第2)、

  「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類多年にわたる

  自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去生田の試練

  に耐え、現在および将来の国民に対し、犯すことのできない永久の権

  利として信託されたものである」(97条)という日本国憲法の射程を充

  分に踏まえる必要がある。この点はこれまでの憲法学が見逃してきた

  論点として、今後、問い直されなければならないだろう。

 6)国際人権法との関連も検討の余地がある。近年、国連人権理事会

  では、21世紀における国連平和への権利宣言の作成を審議中であり、

  その宣言草案には平和への権利として環境権なども含まれている。



 以上のように「原発と憲法」をめぐっては、充分な議論がなされること

のないままに原発政策が導入され、3・11以後もやhり充分な議論がな

されていないのである。



 次回、大阪法廷パート2は、6月17日(日)に大阪市立平野区民セン

ターで開かれます。