生き生き箕面通信

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2073 ・安倍首相がA級戦犯らを称揚し、「無責任の大系」をさらに推進

2014-08-27 10:01:10 | 政治

お早うございます。
生き生き箕面通信2073(140827)をお届けします。

・安倍首相がA級戦犯らを称揚し、「無責任の大系」をさらに推進

 安倍晋三という男がA級戦犯らの追悼法要に哀悼メッセージを送っていました。これは、朝日新聞が本日8月27日の朝刊(38面)で報じました。

 朝日が伝えるところによると、法要は、「連合国による裁判を『報復』と位置づけ、処刑された全員を『昭和殉難者』として慰霊する法要で、元将校や防衛大OBらにより毎年4月に営んでいるそうです。

 安倍という男のメッセージは、「今日の平和と繁栄のため、自らの魂を賭して祖国の礎となられた昭和殉難者の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げる」としていたそうです。

 70年ほど前に敗戦の結果となった太平洋戦争は、日本人の犠牲者が310万人(軍人230万人、一般人80万人)とされています。死亡された方ばかりでなく、なんとか生き延びることができた方にも多大の負担を強いる愚かな戦争でした。

 しかし、日本という国の統治者は、ついぞこの戦争の責任をみずから明らかにすることはありませんでした。権力者側は、「鬼畜米英を倒せ」「一億総玉砕」などと国民をあおって、多くの無駄死にを強制しましたが、その責任は取ろうとしませんでした。

 戦後は素知らぬ顔で、「これからは民主主義や」とコロッと宗旨替え。戦争に駆り立て、犠牲を強制した責任は取りませんでした。

 わずかに戦勝国側が、いわゆる東京裁判で戦争責任を問うただけです。日本人自身はみずからあの戦争を検証し、そこから教訓を引き出す努力を怠ってきました。

 だから、敗戦後70年になんなんとする今も、あの戦争は何だったのか、国民的な評価が定まっていません。

 最近では、安部のような男が、戦争犯罪人を「昭和殉難者」と位置づけることまで、大手を振ってまかりとおらせる時代になってきました。

 日本は「無責任大国」といわれます。ともかく責任を取らない。東京電力の福島原発事故についても、誰も責任を取らない。もともと日本の官僚は、「無謬制」を押し通し、「政策を間違えました。ごめんなさい」といった歴史がありません。「無責任の大系」が、確固として確立している風なのです。

 今回の安倍という男が「昭和殉難者」として称揚する風潮も、歴史を書き直そうとするものです。歴史修正主義の最たるものです。安倍という男にしてみれば、自分の祖父、岸信介・元首相がA級戦犯に指定されたことも我慢ならんのでしょう。自分のうちの家系から戦犯の汚名を取り除き、名門家系としての名誉を回復したい、という思いもありそうです。

 従軍慰安婦問題も、同じ歴史修正主義の流れの一環です。新たに「安倍談話」を出して「河野談話」を否定し、歴史を書き替えようとする画策も進んでいます。

 子どもの教科書でも、歴史を書き替える育鵬社版を押し付け、子供の頭から洗脳しようとしています。

 日本の統治者のなかに深く根を下ろした「無責任の大系」から発するものです。