生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1339 ・まかり通る庶民からおカネを召し上げる政治

2012-08-09 06:45:58 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1339(120809)をお届けします。



・まかり通る庶民からおカネを召し上げる政治



 すったもんだの末、結局、庶民へ増税が押しかぶされる結末になって

きました。明日にも消費増税法案は参院で可決され、成立する見通しで

す。焦点だった解散の時期は、「近い将来」が「近いうち」という表現に変

えて、自民・谷垣氏は「解散を確約させた」と胸を張り、政権側は「近いう

ち、などという言葉にこだわる必要はない」と強調。例によって玉虫色の

決着でした。庶民にとっては、解散の時期より、増税の方が大問題です。



 今回の一連の動きの中で気をつけたいのは、与党の民主党と野党第

一党の自民党が癒着する態勢が事実上整ってきたことです。もともと野

田政権は自民党野田派とやゆされてきましたから、いまさら驚くに当た

らないということでしょうか。私たちの目の前に大政翼賛体制がくっきり

と姿を現してきました。「増税」という国民にとっての大問題が、民自談合

で決着できるという前例を開いたわけです。いったん味をしめれば、今

後はさまざまな問題にも応用されることになるはずです。



 「国民の生活が第一」などが提出した内閣不信任案には、自民党は欠

席して民主党が否決できるように「協力」し、参院での首相問責決議案は

民自が談合して当分審議せずに先送りして野田首相を守るのです。つま

り、民自両党が仲良く協力して国会をいいように切り盛りする体制です。



 振り返ってみると、国民のための社会保障制度は先送りです。そして、

増税される財源をあてこんで、野党の自民党もさっそく「10年で200兆円」

をつぎ込む「日本強靭化計画」という大風呂敷を広げました。国交省をは

じめ各省庁の官僚というシロアリが、あれもこれもと「政策」と称するたか

り案を出してきます。



 「こんな政治では困る。私たち庶民の要望をまじめに受け止めて実現し

てくれる政治をしてもらいたい」という国民の思い。この思いは宙に浮い

たままです。本来、二大政党制では国民の要望によって政権が交代す

るはずでした。しかし、日本の政権交代は、官僚政治を突破できずみじ

めな姿をさらし続けています。



 やはり、官僚のなんたるかを知りつくし、官僚を字義通りに使いこなせ

るリーダーでなければ、いまの日本を立ち直らせるのは無理です。もち

ろん、歴史に照らして日本丸が進むべき針路を見据えたリーダーです。



 いずれにせよ、総選挙はそれほど遠くない時期に行われることになる

でしょう。そのとき私たちがどのような判断をするのか、その投票行動が

問われる時期が近づいており、政治を判断する力をさらに磨く必要が

あります。