おはようございます。
生き生き箕面通信1359(120829)をお届けします。
・政府は「原発ゼロ」をなぜ決められないのでしょうか
将来の原発比率を検討する有識者会議「国民的議論に関する検証会
合」が昨日8月28日に開かれ、「少なくとも国民の過半は原発に依存し
ない社会を望んでいる」という検証結果をまとめ、明らかにしました。し
かし、そのあとに検証結果を薄める意見をつけ、政府・民主党が9月初
めにもまとめる「エネルギー基本方針」では、「原発ゼロ」をなんとか回避
する余地を残しました。「原発ゼロ」の文言は入れるにしても、その達成
時期は明記しないことで、いくらでも先送りできる仕掛けとする考えです。
相変わらず仙谷由人(わると)氏が中心になって引っかき回しています。
裏の会議として、非公式に「3プラス2」を開いていますが、この会議は、
国民の意向をかわしていかに原発を生き延びさせるか、という仙谷氏が
主導するものです。「3」は古川元久・国家戦略相、枝野幸男・経産相、
細野剛志・原発担当相の三閣僚。そこへどういうわけか、仙谷氏が割り
込み、自分ひとりだけでは目立ちすぎるため、斎藤勁(つよし)・官房副
長官も加えました。
仙谷氏はこの日の検証会合には欠席戦術をとりました。「原発ゼロ」を
オーソライズする会議を嫌ってボイコットしたのです。このボイコット自体
が、「オレは『原発ゼロ』は絶対に認めないぞ」という無言の意思表示です。
この無言の圧力があってか、検証会合の「まとめ」は、「国民の過半は
原発ゼロ社会を望んでいるが、問題として、①原発への安全性への不
安を取り除く方策 ②自然エネルギー拡大の可能性のデータを示す
③どのようなエネルギーを選んでどんな社会をめざすのか、の3点が
ある」と指摘しました。つまり、こうした問題点がクリアされなければ、
「原発ゼロは無理だよね」と言うことにできるようにしているわけです。
本来、国民が望む方向が明確になったのだから、問題点があれば、原
発ゼロを実現するためにはそうした問題点をどう解決していくか、という
課題設定をするのが筋です。こうした筋論をすんなりと通そうとしないた
めに、いつまでたっても政府は不信感を払しょくできません。
昨年あれだけの原発事故を起こしてしまった日本で、また同じ過ちを
繰り返そうとする「愚」。日本の閉塞感の根幹には、政治のこの「愚」が
あるといえます。
生き生き箕面通信1359(120829)をお届けします。
・政府は「原発ゼロ」をなぜ決められないのでしょうか
将来の原発比率を検討する有識者会議「国民的議論に関する検証会
合」が昨日8月28日に開かれ、「少なくとも国民の過半は原発に依存し
ない社会を望んでいる」という検証結果をまとめ、明らかにしました。し
かし、そのあとに検証結果を薄める意見をつけ、政府・民主党が9月初
めにもまとめる「エネルギー基本方針」では、「原発ゼロ」をなんとか回避
する余地を残しました。「原発ゼロ」の文言は入れるにしても、その達成
時期は明記しないことで、いくらでも先送りできる仕掛けとする考えです。
相変わらず仙谷由人(わると)氏が中心になって引っかき回しています。
裏の会議として、非公式に「3プラス2」を開いていますが、この会議は、
国民の意向をかわしていかに原発を生き延びさせるか、という仙谷氏が
主導するものです。「3」は古川元久・国家戦略相、枝野幸男・経産相、
細野剛志・原発担当相の三閣僚。そこへどういうわけか、仙谷氏が割り
込み、自分ひとりだけでは目立ちすぎるため、斎藤勁(つよし)・官房副
長官も加えました。
仙谷氏はこの日の検証会合には欠席戦術をとりました。「原発ゼロ」を
オーソライズする会議を嫌ってボイコットしたのです。このボイコット自体
が、「オレは『原発ゼロ』は絶対に認めないぞ」という無言の意思表示です。
この無言の圧力があってか、検証会合の「まとめ」は、「国民の過半は
原発ゼロ社会を望んでいるが、問題として、①原発への安全性への不
安を取り除く方策 ②自然エネルギー拡大の可能性のデータを示す
③どのようなエネルギーを選んでどんな社会をめざすのか、の3点が
ある」と指摘しました。つまり、こうした問題点がクリアされなければ、
「原発ゼロは無理だよね」と言うことにできるようにしているわけです。
本来、国民が望む方向が明確になったのだから、問題点があれば、原
発ゼロを実現するためにはそうした問題点をどう解決していくか、という
課題設定をするのが筋です。こうした筋論をすんなりと通そうとしないた
めに、いつまでたっても政府は不信感を払しょくできません。
昨年あれだけの原発事故を起こしてしまった日本で、また同じ過ちを
繰り返そうとする「愚」。日本の閉塞感の根幹には、政治のこの「愚」が
あるといえます。