生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1349 ・「官僚さま、負けました」と、民主党(玄葉外相)

2012-08-19 07:10:47 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1349(120819)をお届けします。



・「官僚さま、負けました」と、民主党(玄葉外相)



 「丹羽中国大使は10月に交代・後任に西宮審議官」という記事が、

本日8月19日の読売新聞朝刊一面にスクープの形で載りました。



 内容は、丹羽大使の事実上の更迭を伝えるものです。丹羽氏が、

東京都の尖閣購入に対し、今年6月に英国フィナンシャル・タイムズ

(FT)紙の取材に応じて、「(購入が)実行されれば日中関係が極め

て重大な危機に陥る」と発言。これに対して、石原慎太郎・東京都

知事をはじめ与野党から、「日本固有の領土であるとの認識に欠け

る」と問題視し、早期更迭を求める声が上がっていた。政府は、9月

29日に日中国交回復40周年を迎えることから、記念行事などが一

段落する10月以降の交代とする方針を固めた、と伝えています。

その後任は、小泉首相(当時)の靖国神社参拝をめぐって「反日デ

モ」が問題化した時に中国公使をしていた西宮伸一・外務審議官

(経済担当)をあてる方向で調整中としています。



 この記事通りになれば、外務官僚は「万々歳」でしょう。もともと、

外務官僚は外部からの起用に強く抵抗していました。外務官僚に

とって中国大使のポストは、「大変おいしい」権益でした。それが、

当時外相だった岡田副総理の「脱官僚依存・政治主導」で丹羽氏

が就任しました。それ以来、ことあらば丹羽氏を追い出すいやが

らせが外務官僚によって数々なされてきました。



 FT紙に対する発言にしても、おかしな内容ではありません。東京

都が購入するという行動は、日中間の”領土問題”をわざわざ大きく

燃え上がらせる動きでした。「重大になる」問題だから、政府も自民

党政権当時から「国家による購入」という形を控えてきたのです。



 だから、外務官僚は、東京都の行為を批判しなければならない立場

です。にもかかわらず、身内の大使の発言を、わざわざ「問題だ」と騒

ぎ立てるように新聞などにリークし、新聞などマスメディアもそれに乗

って、丹羽氏追い落としに一役買ったわけです。



 新聞はこうして官僚の手の上で踊らされ、官僚の思惑通りの「空気」、

つまり「丹羽氏更迭」の空気で動いています。その結果、官僚支配が

一段と強まります。日本の閉塞感が一層強固になります。きちんとし

た外交がありませんから、外国からはますます侮られ、したい放題に

されっぱなしです。