生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信707 ・日本人は沖縄を「敵」に追いやろうとしている

2010-11-13 07:08:25 | 日記
おはようございます。菅・オバマ会談が今日、日本で開かれますが、朝日も読売も新聞はほとんど触れていません。日米間には問題が山積みですが、「無視」されるような期待しかされていません。
生き生き箕面通信707(101113)をお届けします。

・日本人は沖縄を「敵」に追いやろうとしている

 日本人の大部分は、沖縄に対してありていにいえば無関心といってもいいようです。以前、連日のように書き立てられた「普天間基地問題」、それは鳩山内閣が崩壊する原因のひとつにもなったのですが、そのときでも、「ああ基地はいやですよね。沖縄の人の気持ちは分かります。ただ、ほかに持って行くところはないし、沖縄さんになんとか我慢してほしいな」というところでしょう。

 しかし、それは沖縄という島ごと、構造的に「差別」することを意味しています。が、そのことを意識できていないようです。本土の新聞(ジャーナリズム)も、日本にある米軍基地の75%もを、国土の0.6%にすぎない沖縄に押し付けている現実に対して、それを「差別」であるときちんと認識できているでしょうか。

 今回の知事選では、沖縄の人たちは「本土は頼りにならない。本土の人間は沖縄への『差別』『沖縄処分』を固定化することに知らん顔をしている」と、思い始めています。なにしろ、政権党の民主党が候補も立てず、「勝手にしろ」といわんばかりですし、選挙が終われば、「辺野古に基地を造る」と、地元感情を無視して政策遂行するつもりがわかっているからです。

 すでにいままで、「沖縄処分」に繰り返し煮え湯を飲まされてきましたが、今度こそ「我慢の緒も切れた」ということになりかねないところまできています。

 一方で、本土側は「なぜ沖縄は辺野古を受け入れないのか」というところへ行きそうです。いずれ、「辺野古を受け入れない沖縄はけしからん」という感情が表面化するでしょう。知事選のあとの処理いかんでは、沖縄を日本人(本土人)の「敵」とみなす「空気」が強まりかねません。朝日も、読売もそういう紙面をつくるでしょう。

 それは、沖縄に反射して、沖縄からも「本土は『敵』だ」という「空気」を醸成します。アメリカの軍事基地をめぐって、日本人同士が対立する状況が訪れます。こうした事態が予想されますが、本土の現政権は、「沖縄をカネで釣る」以外に努力のすべを知らない。

 日本人がハラをくくるべきは、普天間は国外へお引き取りいただくことです。本当は、世界最大の「嘉手納基地」もいずれお引き取りいただかなければなりません。

 日本の安全保障は、アメリカと友好関係を保ちつつも、第一義的には日本の責任であるとあらためて覚悟を固めるところから再出発すべきだと考えます。それとも「アメリカさん頼り」が楽だから、楽な道がいい?

 伊波洋一候補は、辺野古で基地建設に反対して座り込みを続けるお年寄りから、握手攻めだったそうです。黄色のストライプ柄の「勝負ネクタイ」で、日本の障害がかかる選挙戦を闘っています。

 稲嶺進・名護市長が辺野古への建設撤回を求めて首相官邸を訪れたときも、菅首相側は政務三役ですら「門前払い」をくらわしました。

 沖縄は、「日本からの独立」の道を真剣にさぐる時機にきています。