水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 よ・6(41)
そして、少し考えてから話し出した。
「私の経験、お師匠様の言葉、その他の情報からの判断です。
瞑想状態、禅、そういった事をキチンと出来る人はマレです。
ほとんどは、勝手な願いが混じってしまうようです。
でも、マレな人達もいます。
その時の言葉は、本人も認識していないのです。
本人以外の知識や情報が出てしまうのです。
そして、その言葉はとても重要なヒントに満ちています。
厳しい修行をした人が出来るわけではありません。
修行をしなければいけないような人は、最初から行けない境地のようです。
時には幼児、時には子供、時には知的障害者といわれる人達。
共通するのは、素直ということのようです。
あるいは・・・ひねくれていても、悪心があっても可能のようです。
自分を離れる時を持っている人ならば、可能のようです。
私の心はひねくれていて、更に下品です。
ですが、仕事中は自分の力を使わない、離れる状態になります。
私の性格や人格は気功や治療に反映しません。
これが、通常の治療との違いでもあります。
私自身は素直ではないのですが、素直な時間に入ってしまうわけです。
そんな時に、勝手に口から言葉がでるのです。
吉永さんは・・・私と違い、人格が素直だと思いますよ」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 よ・6(40)
そうだったのか。
百合は学校に行けないで、家に閉じこもっていた。
勉強も遅れていた。
社会にも出なかった。
それらは、全てマイナスだと思い込んでいた。
何もしないで過ごした時間は無駄だと思い込んでいた。
だから、無条件で劣っていると思っていた。
どんな経験もアイテム。
使うか、使わないかは本人が決める事。
また、どんな使い方をするのかも本人が決める事。
自分も他にも、迷惑な使い方もある。
より楽しくなるような使い方もある。
いずれにしても、真実とは別次元・・・
「先生、私が無意識に口から出た言葉は、大きな意味があるのですか?
それらは、私の経験や知識からでないとすると、どうして出たのですか?」
院長は少し困った顔をした。
「その答えも、私にはわかりません。
大きい意味か小さい意味か。
どのようなシステムか。
勝手な推測はできますが、本当の事はわかりません」
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カルテ番号 よ・6(39)
「努力や勉強は無駄なのですか?」
院長は首を横に振って答えた。
「私の言葉足らずです。
努力も経験も勉強もとても役に立ちます。
もちろん、何もしないで過ごした時間も同じです。
役に立つ、というよりも、役に立てるアイテムですね。
何の役に立てるかは、その人がする事です。
例えば勉強をしても、一生その勉強を活かさない場合もあります。
また、悪知恵で犯罪や人を不幸にする使い方もあります。
研究や発明や仕事に活かして、他の人々を楽にさせる事もあります。
何もしないで過ごした時間も同じです。
何もしない時間と心の動きを体験したわけですから。
それらは、自分の為にも他の為にも使えるアイテムです。
アイテムですから、使わない、あるいは、使い方次第ですね。
無条件で勉強や経験が良い役になるわけではない、ということです。
そして、自分の為、人の為、社会の為に活かす、あるいは活かさないという事。
それと最適とは別次元の話です。
真実とも別次元ですから、努力しても勉強しても近づくわけではありません。
ここを多くの人達が勘違いしているのですね。
経験も努力も勉強も全て個のアイテムなのです。
人生をより楽しくするために使えればいいですね」
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カルテ番号 よ・6(38)
「わかりません。
そんな質問をするつもりはなかったのですが・・・
口が勝手に言葉にした・・・そんな感じです。
私は地震が起こるかどうか、なんて考えていません。
地震を特に怖がっているわけでもありません。
先生、自分で言っておいて変ですが・・・
こんな事って、あるのでしょうか?」
院長は百合の顔を見て頷いた。
「結構、ありますよ。
私も意図しない言葉をクライアントさんにします。
どうして、そんな事を話すのか理解していません。
でも、どうやら必要らしいのです。
私の手も同じです。
どうして、その部位に触るのか、わかりません。
それでも、触ったところが適切なようです。
人と人との出会いと、その後も同じですよね。
その時点では、どうしてなのかわかりません。
私は、この世はわけのわからない事だらけだと思っています。
自分が理解できる範囲なんて、浜辺の砂の一粒分くらいだと思います。
でも、自分が経験し、勉強し、考えた事よりも、適切みたいです。
何も考えないで行う事が、最適かもしれません。
それは・・・懸命に努力する人にとっては皮肉ですよね。」
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カルテ番号 よ・6(37)
百合は親や親戚に対しても、きちんと話せると確信した。
何故だかわからないが、確信できるのだ。
自分はここに住む。
まだまだ訊ねたい事柄が幾つもある。
それを口にするには、勇気が必要だった。
この院長になら、大丈夫だ。
正面から受け止め、答えてくれる。
思い切って口を開いた。
ところが、口から出た言葉は全く違っていた。
百合が考えて出した言葉ではなかった。
「先生・・・地震・・・起きますか?」
いきなり、自分は何を言っているのだろう?
そんな心配などしたことがなかった。
言葉だけが勝手に飛び出している。
言いながら、百合はわけがわからなかった。
急に話題が変わったにもかかわらず、院長は平然と答えた。
「起きないとするには無理がありすぎです。
起きるのは自然でしょう。
その質問の答えには、意味がありません。
意味があるのは、何故、その質問をしたか?です」
やはり、勝手に口が言葉を選んだには意味があるのだ。
百合は院長の言葉を理解していた。
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カルテ番号 よ・6(36)
「私も、この地域が気に入っています。
住んでみたいとも思っています。
でも、私に出来る仕事があるのでしょうか?
閉じこもって暮らしていたので、世間知らずです。
どんな仕事もします、なんてとても言えません」
院長は少し考えていたが、口を開いた。
「吉永さんが本当にこちらに住む気があるなら、大丈夫ですよ。
当分の仕事に関しても、当てがあります。
そこは吉永さんのような人を求めていると思いますよ」
親にも、雇い主の親戚にも相談しないで決めてしまいたい。
先の事は全く不透明だが、百合は居場所が見つかった気がした。
今まで支えてくれた恩も感謝もあるが、それらを上回る気持ちが湧いている。
迷いよりも、決意の方が強くなっている。
こんな事は初めてだった。
「先生、よろしくお願いします。
私、親と親戚を説得してみます」
院長は穏やかに言った。
「多分、親や親戚さんも、大丈夫だと思いますよ。
吉永さん、今まで自分の意見を強く言った事がなかったでしょう。
ただし、言い方があります。
冷静に、ゆっくりと話して下さい。
相手の目を見て、自分の正直な気持ちを伝えて下さい。」
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カルテ番号 よ・6(35)
百合は自分が普通に暮らしていけるだけでいいと思っている。
そこで今の仕事を見直した。
今の仕事が気に入っていたのは、他人と接しなくても済むからだった。
仕事は嫌いではないが、本当にやりたい仕事でもなかった。
もし、他人を気にしなくてもいいのなら・・・
「先生、私、これから自分の仕事を見つけたいと思っています。
それが何かはわかりません。
あいまいな質問ですが、こんな私に何かアドバイスを下さい」
院長は百合の顔をしばらく見ていた。
百合は、あまり見つめられたので、恥ずかしくなってきた。
「私は吉永さんが、何の仕事をしたいのかはわかりません。
でも・・・珍しいというか、マレな仕事をするような気がします。
吉永さん特有の素直さ、を・・・活かすような・・・
今、おそらく、急速に本来の吉永さんに戻ろうとしているのでしょう。
よかったら、もう少し、こちらに留まってみてはいかがですか?」
百合は、その言葉を聞きたかった。
誰かに、もっとここに居なさい、と言って欲しかった。
親戚の雇い主は、早く元の仕事場に復帰するのを期待している。
自分も、そうしなければ、という気持ちもある。
一方で、ずっと、この地域に居続けたい、という深い思いもある。
ここに居なさい、と言われただけで、幸せな気持ちになった。。
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カルテ番号 よ・6(34)
「先生、話が難しいです・・・」
「ごめんなさい。
昔師事していた師匠に言われました。
易しく話し、わかりやすい文章を書きなさい。
難しいのは、自分が理解していない証拠です、と。
本当にその通りなのですね。
そして、わかりやすい言葉や話が、相手に優しいという事でもあるのですね。
易しいと優しいは同じ意味だったのですね。
まだまだ、私は中途半端な理解しかできていません」
百合は何だか嬉しくなった。
自分が投げた言葉を、誠実に返してくれるからだ。
人と人が話す、交流するというのは、こういう事かもしれない。
内容が難しいのは、あまり関係ないのかもしれない。
「話が脱線して、先に進みませんでしたね。
無知は、お互い様ですから、気にしないでお話ししましょう」
「はい。え~と・・・」
訊きたい事は沢山あるのだが、何から訊けばいいのかまとまらない。
「あの・・・昨日は、変わろうとしなくていい。
ただ力を抜けばいい、というお話でした。
そうすれば、厚くなった色とか服が薄くなる。
すると、本来の生命が輝く、というように受け止めました」
院長は触っている頭を撫でてくれた。
「その通りですよ。
よかった。私の下手な説明をきちんと受け止めてくれたのですね」
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カルテ番号 よ・6(33)
「せんせい、それは褒めているのですか?
慰めているのですか?」
院長は笑った。
「両方とも違います。
事実を言っただけです。
無知は、おそらく全ての人類に共通しています。
例えば、生きている人には心臓がある、と同じです。
心臓が無い生物ならば、生命がある、と同じです。
頭の良い人は、心臓がある事を知らないのです。
吉永さんは、知っていました。
でも、偉いほどではありません。
当たり前ですから。
生きていくと、自分は無知だと思い知ります。
何かを知れば知るほど、無知だと気づきます。
でも中途半端な頭が働くと、無知まで届かないのです。
無知だと気づいて、そこから目が見えます。
吉永さんは、すでに見えるようになったということです。
繰り返しますが、だからといって偉くはありません。
当たり前に気づいただけですから。
もしかしたら、この世に生まれた理由かもしれません。
当たり前を体験する事というのは」
百合には難しい話だった。
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カルテ番号 よ・6(32)
院長はゆっくりと言った。
「吉永さん、まず基本的な事から話しますね。
人類のほとんどは無知です。
全て、と言いたいのですが、無知でない人もいるかもしれない。
学校の成績が良い、とか、頭が良いとかは比較の話です。
そうですね、同じ人間、同じ日本人の話でしましょうか。
ある学校で常に一番成績が良い生徒がいました。
でも、日本で一番難しい大学に入ると、自分よりも頭の良い人が沢山います。
その頭の良い人が一所懸命勉強して、ある研究所に入りました。
すると、そこには、とてつもなく頭の良い人がいます。
天才、と言われる類の人達です。
何でも知っていました。
それでも・・・百科事典にはかなわないのです。
日本人で一番物知りよりも、百科事典が上なのです。
天才も秀才も普通の頭の良い人も、その事実に気づきません。
百科事典よりも、ずっと無知だということに、中々気づきません。
比較というのは、その対象間だけで通用する仮の順位です。
もっと大きな目でみれば、全ての人類は無知だといえるでしょう。
その無知という事実を知っている人と知らない人の差はあります。
吉永さんは、自分を無知だと言いました。
自分が頭が良いと思っている人よりも、マシなのですよ」
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