カルテ番号 よ・6(35)
百合は自分が普通に暮らしていけるだけでいいと思っている。
そこで今の仕事を見直した。
今の仕事が気に入っていたのは、他人と接しなくても済むからだった。
仕事は嫌いではないが、本当にやりたい仕事でもなかった。
もし、他人を気にしなくてもいいのなら・・・
「先生、私、これから自分の仕事を見つけたいと思っています。
それが何かはわかりません。
あいまいな質問ですが、こんな私に何かアドバイスを下さい」
院長は百合の顔をしばらく見ていた。
百合は、あまり見つめられたので、恥ずかしくなってきた。
「私は吉永さんが、何の仕事をしたいのかはわかりません。
でも・・・珍しいというか、マレな仕事をするような気がします。
吉永さん特有の素直さ、を・・・活かすような・・・
今、おそらく、急速に本来の吉永さんに戻ろうとしているのでしょう。
よかったら、もう少し、こちらに留まってみてはいかがですか?」
百合は、その言葉を聞きたかった。
誰かに、もっとここに居なさい、と言って欲しかった。
親戚の雇い主は、早く元の仕事場に復帰するのを期待している。
自分も、そうしなければ、という気持ちもある。
一方で、ずっと、この地域に居続けたい、という深い思いもある。
ここに居なさい、と言われただけで、幸せな気持ちになった。。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
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