カルテ番号 へ・1(14)
辺見豊はそれを聞いて、自分を考えた。
自分は社会的には成功者なのだろう。
会社を起こし、順調に業績を伸ばした。
子供は出来なかったが、社員を育てたと自負している。
引退しても暮らしていけるだけの財産もある。
それなのに、何も無いという樋口が成功者に思える。
樋口は山男の目をして話を続けた。
「どうして私は山に入り込んでしまうのだろう?
その疑問がいつもありました。
でも答えはありません。
このまま、流れるように人生を終わりにしてもいい。
そう思っていました。
ところが、ある現象を見た瞬間から、生きる、という事を意識しました。
これからの人生を強く意識してしまいました」
辺見豊はじっと聞き入っていた。
「ちょうどタイミングよく、そう、ここの施設でした。
隣り合わせになった、ある女性から、生き方が変わった話を聞いたのです。
私が、辺見さんに話しているのは、私も同じようにしていたからです。
不思議ですね。
今度は私が人に話す立場になるとは・・・」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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