カルテ番号 ふ・5（42）
「断捨離という言葉が流行ったことがありましたね。
ヨガの行法だったのですが、片付け術のように扱われました。
もっと深く、モノへの執着からの解放ともいわれました。
でも、もっと、もっと深い意味があったのですね。
アーユルヴェーダでは、幸せになる方法と説いています」
断捨離という言葉は知っている。
入ってくるモノを断つ。
持っていたモノを捨てる。
つながるモノから離れる。
そうすると、心が軽くなる、というわけだ。
モノへの執着から解放を謳っていた。
「アーユルヴェーダでは、捨てる、だけです。
でも、全てを捨てる、です。
すると、その先はどうなるか？
全く新たな人生の始まりです。
生命力の一番強い時期は、生まれたてなのですよ。
全てを捨てると、生まれたてになるわけです」
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
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