アバウトなつぶやき

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再興 第104回 院展/二科東海展

2019年12月23日 | かんしょう

お次は公募展ふたつ。

まずは松坂屋美術館で開催されていた再興院展。

院展、やっぱり良いですねぇ。もっと前からチェックしていれば良かった。(年取って趣味が変わってきてるのもあるんだろうけど)
そして春の院展よりも作品がデカイ…。スペースが必要なわけですわ。
作品が大きいと、図録に載ったときに印象が変わるものがあることに気付きます。
発色や質感云々という話はもちろんとして、伝える力みたいなものが目減りする作品があるな、と感じました。私が実物で見た時に「大好きなんだけど受賞できないのね」と思った作品があったのですが、図録で見た時に弱々しく見えてちょっと驚きました。
その点、受賞作はそういう点での変化が少ないと思いました。玄人が見るとそういうのも一瞥して分かるんですかねぇ。

二科展は、実はちゃんと見たのは初めてです。
母の知人が会員とのことで、今回は招待券があったので同行しました。

んー、よく聞く評判の意味が分かるかな-、とは思いました。
特に絵画部門。
色んな作風があるのは会の趣旨と合致していて良いのですが、「あれ、これって下書きの線だよね…?」という作品も含め、雑と感じる作品が何点もありました。

けれどその反面、デザイン部門やポスター、彫刻の部門は面白いと思いました。
特に彫刻は点数が少ないけれど、作り込んだ作品が多くて非常に好感が持てました。
CGなどを駆使したデザイン部門はおそらくプロとして活躍している方も多いのだと思います。
驚くほどの迫力がある作品、というものは少ないけれどどの作品も美しくまとまっていて全体的に見応えがありました。
あらゆる意味で、商業的に成り立ちやすい公募展だなという印象をもちました。


「太来皇女と壬申の乱」展/カラヴァッジョ展

2019年12月23日 | かんしょう

11月は調子が出なくって、ブログは放置してしまいました。
感想を書く時はやっぱり興奮気味の時の方が言葉もスラスラ出てくるわけで…もう感想を書く気力がないのでとりあえずのメモ。

10月末は斎宮歴史博物館で「太来皇女(おおくのひめみこ)と壬申の乱」展を観て、11月の初旬は名古屋市美術館で「カラヴァッジョ展」を観てきました。

まずは斎宮。成り立ちからして壬申の乱とは切り離せないわけで、この展覧会も開館30周年記念展になっています。

 


「天上の虹」の読者としては「おおくのひめみこ」は「大伯皇女」のほうが馴染みはあるけれど、そこはまぁ、文献によって字が違うんだから仕方ない。
見慣れた遺物を観て、その後明和町に住んでるshioちゃんのところに遊びに行くという通常運転に近い鑑賞となりました。
たまにしか会えないshioちゃん。今回はたくさん趣味話ができて楽しかったわ~。

11月初旬はカラヴァッジョ展。



 
 無頼漢のイメージが強いカラヴァッジョ。
確かに様々な事件は起こしていますが、彼を取り巻く環境を知ると同情する部分が少なからずありました。
彼の、光を巧みに描き出すドラマティックな表現は当時の人々を熱狂させるに相応しいものだったと思うし、それを模倣する人達が現れるのも世の常なわけですよね。。。
対立や妬みを生まずに調和を選ぶには、彼には才能があり自信があり自由を求める心があったのだから無理というものだったのでしょう。
カラヴァッジョの生き方と、迫力のあるドラマチックな絵画を楽しませてもらいました。