アバウトなつぶやき

i-boshiのサイト:「アバウトな暮らし」日記ページです

ゴッホとゴーギャン展

2017年02月18日 | かんしょう
今年の新春からの愛知県美術館、注目展覧会「ゴッホとゴーギャン展」を観に行ってきました。

↑はペアチケット前売り券のリーフレットの表紙と裏表紙で、

↑こちらはその折り込み内部の見開きページです。
2枚綴りのチケットの図案はそれぞれ左側にある、ゴッホの描いた《ゴーギャンの椅子》と、ゴーギャンの描いた《肘掛け椅子のひまわり》でした。
展覧会を見終えてからこの2作の意味を考えると切なくなるという…。

リーフレットを何種類も作るのは最近の流行りなのか、この展覧会も会場で2種類見かけました。
 
両方ともゴーギャンの絵を見出しに使っていたので、もしかしたらゴッホバージョンとかもあるのかな?
表の絵だけを差し替えてて、裏は同じ構成です。



平日のあさイチでしたが結構な入場者でした。団体さんとかも来るようで さすが有名どころ、という感じ。

有名といえばゴッホとゴーギャン、共同生活の末の耳切事件なわけですが、興味を持って知ろうとしない人間にはこの事件が曲解されているのだと思い知らされます。私、「友人に対してヒステリーを起こしたゴッホがあてつけに耳を切って、恨みの深さをぶつけるために送り付けて縁を切った」んだと思ってたんです。いやぁ、知らないってコワイ。
自信ないから人に話したことなかったけど、あやうく話してたら恥かくとこだったわ。

ヒステリーを起こしたってのは当たらずしも遠からじって感じですが、耳は実際は知人の娼婦に預けていてゴーギャンに届けたわけではないし、衝突はあったものの決して恨みという感情ではないようです。また、縁も切ったわけではない。

この展覧会は二人の関係性を描く、ということになっていますが、実際に見終えてみると伝わってくるのはゴッホのゴーギャンへの思慕がほとんど。
お互いに影響を及ぼしあったということは分かるのですが、共同生活の頃の紹介や作品を見ているとゴッホからはゴーギャンがやってくる、と椅子を買ったり部屋を飾ったりしてウキウキしてる感じが伝わるのにゴーギャンからはそういう感じは伝わってこない。親しい画家の友人が絵を描くのに良い環境を紹介してくれたからぜひお邪魔しよう、という感じ? 
自分を慕ってくる後輩画家の多かったゴーギャンにすればゴッホは画家の仲間の一人だったのに対し、ゴッホはクレバーなゴーギャンに魅せられていたって気がします。
ゴッホは純粋な人だったんだなぁ、としみじみ。
精神的に病弱であったことも含め、繊細であったことを知ってから彼の描く糸杉や星空を思うと一層美しく感じてしまうものなんですねぇ。

二人の関係性以外の視点として、どのように画風が変化してきたかもよくわかりました。
特にゴッホはいつ頃、誰に影響を受けたのかが分かりやすい展示でした。
黄色い家に住んでいた頃、黄色がお気に入りだったのが伝わって、私まで黄色が好きになって帰ってきました。


さて、会場を出てからミュージアムショップを見てたらいろいろ面白いグッズがあって楽しかった。

この、ホットチョコレート用のスティックは他所でも見たことあったんですが、この展覧会でピックアップされてるのはグッド♡な感じ。ゴッホの絵はマグカップに合うし、黄色が暖かくて飲み物が美味しそうに見える。


あと笑えるのがゴッホ、ゴッホ、で龍角散の咳止めに引っ掛けた風邪予防グッズが出てたこと。
時期といい洒落といい、秀逸だなぁ~と思った次第。買ってきたらよかった、とちょっと後悔してます。