アバウトなつぶやき

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ゴミ拾いから処理場まで

2009年07月20日 | じもと
 昨日は朝から地域の県道・川沿いのゴミ拾いでした。
 子供会からも声がかかったので息子2人を連れて参加しました。
 最近、子供の参加数が少しずつ減ってきてる気がします。この地域だからこそ、もっと積極的に参加するべきなんだと思うけど。

 うちの地域には、谷の部分に(山だから谷もあるんですヨ。人家からは離れてます)市の埋め立てゴミの最終処分場があります。また、その隣には企業や事業所から出た廃プラスチック・汚泥・燃え殻などを処理する県立の施設もあります。
 この県の施設は廃棄物処理センターといい、ガス化溶融炉という技術を使って1300℃という高温で熱分解し、リサイクルできる溶融スラグおよび熱エネルギーを取り出そうという施設です。


 ワタクシはゴミ処理というのは現代人の抱える大きな問題だと思うので、この施設ができると聞いたときに技術革新と将来的不安の観点、そして現代人の責任を考えると「どこかに作らなきゃいけないのだから、自分の住む地域にあっても不都合はない。かえって便利かもしれない。」と思いました。
 しかしこの施設、ガス化溶融炉の技術が不安定であるとして、物議をかもしました。有害ガスおよびダイオキシンの排気が取り上げられたのです。
 当時、長男がまだ幼かったため不安になり、何度か質疑応答の場に足を運びました。
 身の回りの環境をまとめたHPを作ったのもその時期です。
 どのみち、すでに決定していた計画ですから覆されることはなく、施設は建設されましたが、計画自体は決して悪いものではないため、自分の中では技術と管理者を信用するしかないのだなぁと言う結論に達しました。
 ちなみにガス化溶融炉の製作は軍事と宇宙技術の石川島播磨重工(現IHI)。信頼するしかないでしょぅ。

 前置きが長くなりましたが、その施設への視察がゴミ拾いの後に行われました。
 
 
 こんなところで

 こんな機械を見学し

 こんな資料を見ながら説明および質疑応答を伺ってきました。
 どういう仕組みで排ガスが発生しないかという部分はどうしても知りたかったので、「この説明で分からないかなぁ?」という顔をされたけれど、恥を忍んで教えていただきました。
 そして、説明を聞くと至極納得します。この仕組みなら環境に優しい、と思ってしまいます。
 まぁ、施設が予定通りの性能を発揮し、施設で予定通りの量を処理してれば大丈夫、ということですから予断は許しません。


 その後、市の最終処分場へ移動です。

 初めて来たわけではないけれど、ここに来るたびにゴミ問題の切迫した状況を考えさせられます。
 
 この埋立地には、そのまま雨水が流出しないようにシートが埋設されています。
 その下にはドレイン(暗渠)が敷設してあり、流下して処分場の下にある浄水場へ入ります。
 今回はその浄水場も視察。

 ここへ流れ込んだ汚水はバクテリアによって分解され、きれいな水になって川へ流されます。
 浄水場の容量と、生物処理の方法については理に適っているようです。
 しかし、ここで出来るのは有機的なものの処理だけ。
 無機質…つまり、化学物質の分解は出来ないわけで不安が残ります。その点を質問してみたところ、流下する雨水に化学物質が混入していることはまずない、という返事をいただきました。
 
 …ホントぉ!?

 そりゃ、その場で「混入しても分解できません」なんて言ったら大問題です。
 でも、あんなに多様なゴミが運ばれてきてるのに有害な化学物質が混入しないなんて言い切れるものじゃないでしょう。だって、身近なものだけでも電池が入ったままのおもちゃや水銀式体温計が割れたのが入ってる可能性は充分なんですから。
 そしてここには、家庭ゴミだけでなく企業のゴミも搬入されているのですよ。
 一応、水質検査の際には化学物質も検査されているようですが、気分的には信用できないというかなんというか…。
 この系統の水脈を使ったりして下流域で栽培されてる農作物は口にしたくないなぁ、というのが正直なところです。

 結局、信用していないと精神衛生上良くないんだ、ということを再認識したわけですが、なんだかぼやけていた仕組みの部分がクリアになったことは確かです。
 技術的なことはワカリマセンが、自分の住んでいる地域の裏側で何が行われてるのかが分かったことは大きな収獲でした。
 しかし、なんで小学校で地域の勉強をするときにゴミ処理施設へ行かないんだろう?
 ゴミの山とかって子供に見せたらインパクト大で、モノを大事にするようになるって思うんだけど。