PART7「鮎のうた」はこちら。
つづいて80年前期は「なっちゃんの写真館」。立木義浩のおかあさんがモデル。
主演の星野知子についてちょっと語りたい。この人は柄も大きく、美貌の持ち主。知的で、誰からも愛される雰囲気をもっている。でも、女優としてブレイクすることはなかった。
なんでもできたからこそ、そしておそらくは女優として“売れたい”という気持ちが欠けていた結果か。出演した映画もすごい。いまやカルトあつかいの「幻の湖」とにっかつの「落陽」。どちらも製作者をどん底に叩き込んだ大赤字で有名。なかなか、こういう選択はできるこっちゃありません。「僕達急行」の“いなほ”役はうれしかったですけどね。彼女は新潟出身なのでぴったりです。
「虹を織る」(80年後期 主演紺野美沙子)
「まんさくの花」(81年前期 主演中村明美)
「本日も晴天なり」(81年後期 主演原日出子)
「ハイカラさん」(82年前期 主演手塚理美)
「よーいドン」(82年後期 主演藤吉久美子)
……すいませんおそらくまったく観ていなかったのだと思います。なんもおぼえてません。
にしても、このころは視聴率は安定しているし、主演女優たちも現役でがんばっている(いろいろと、私生活ではあったようですが)。少なくともNHKの、女優を見る眼だけはしっかりしていた時代か。
そして、「おしん」が始まる。
数字だけでも、この番組がいかに怪物だったかがわかる。
・平均視聴率52.6%……最高、じゃないですよ。平均でこの数字!
・最高視聴率62.9%……紅白かW杯の数字だ。どちらももちろんドラマの史上最高。
くわえてこのドラマは山形から始まった。左沢の寒村がおしんの生まれ故郷。幼い彼女が奉公に出たのは酒田の米問屋「加賀屋」という設定。このあたり、酒田における視聴率は絶対に90%超えてたぞ。以下次号。
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