「同志少女よ、敵を撃て」「歌われなかった海賊へ」の逢坂冬馬の新作は、一転して現代の日本が舞台。ブレイクショットという名の四駆を、というより1本のボルトをめぐる物語。
走破性にすぐれる日本車が、さまざまな持ち主にさまざまな物語を与えていく。世の中のすべてが金で換算される現在、しかしそこを突き抜けた何かがあるのではないかと気づかせてくれる。ものすごく複雑な展開だけれど、そこを意識させないあたり、この作家はやっぱり有能なんだなあ。
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