PART8はこちら。
おしんを演じたのは、少女時代は小林綾子、おとなになってから田中裕子、そして中年以降は乙羽信子。
まず、けなげな小林綾子の人気が爆発。貧しい生家から、ほとんど口減らしのように奉公に出され、徹底的にいじめられ、そして守られる。日本中が彼女で泣かされた。
小林綾子はその後、女優として大成することはなかったけれども、この役一発で食べていける。というか彼女もあまり女優業に拘泥していなかったみたい。
五大路子につづき、彼女の現在の姿は、やたらに山形ローカルのCMに登場するのでおなじみです。山形県人にとって、親戚みたいな存在になっている。
つづいて田中裕子篇。舞台は佐賀にうつる。ここでは橋田ドラマおなじみの姑と嫁の小競り合いが徹底して描かれる。
敵役の高森和子は、あまりに憎々しい姑役がはまっていたため、NHK佐賀放送局に「佐賀のイメージダウンになる」という電話が殺到したそうだ(このあたりのメンタリティがわたしはよくわからない。放送局に電話してどうしようというのだろう)。そして、おしんの商才が次第にあらわになっていく。
最後が乙羽信子。世代間ギャップがテーマ。自分のやってきたことは果たして正しかったかと自問するおしん=一年間伴走してきた、特に高齢の視聴者に「がんばったね」というメッセージを送って終了。
という具合なんでしょ?どうもあやふやなのは、わたし「おしん」をほとんど観てなかったんですよ。酒田市民としてあるまじきことに。
就職したてだった若き小僧は、とにかく橋田壽賀子、あるいは橋田壽賀子的なるものが我慢できませんでした。大っ嫌い(笑)。このあたりは、「春よ、来い」のときにあらためて特集します。
でも、見ることは見たんです……えーと、確かラブホのベッドの上で総集編を見てました。このころのわたしは人生のゴールデンウィークでしたからー。以下次号。
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