クミアイ情宣裏版シリーズ。
発行は2003年4月16日。
この時期はとにかく選挙選挙選挙だった。ウチの組合が応援していた女性候補がトップ当選したことへの感謝ネタなんだが、その実、統一地方選後半戦へのアジビラの性格の方が強い(笑)。
なにしろ、どのレベルが選挙違反になるのか当時は手探り状態だったので……
……正直、ちょっとびっくりした。こんなことを言うと和嶋県議に怒られそうだが、選挙前の予想では、マスコミにしても、いわゆる選挙通と呼ばれる人たちにしても“良くて3位”というのが通り相場だったのだ。
まことに残念なことだが、県議選という世界はまだまだムラ選挙の色彩が濃く、利益誘導や地元意識が投票行動に結びついている事例が多いことを、組合の役員として選挙に関わってつくづく感じていた。それだけに、和嶋さんが自ら言う『名前や資金のある特別な立場の人ではなく、普通の市民』が県政に参画するのは、なかなかにむずかしいことだと言われ、そのようにわたしも思っていた。
ところが、この結果だ。
もちろんボランティアを中心とした選挙運動が有効だったこともあるだろう。関口修氏の地盤を受け継ぎ、現職の国会議員である斎藤淳氏との連動や、県教組も微力ながらその一翼を担った組織の結束が得票の多くに影響したとも言える。そして、酒田三中初の女性生徒会長にして、この地区の人の多くが目にしているPR誌の編集という彼女自身の経歴や資質が、新鮮で、かつ信頼するに足る人材だと認められたことももちろん当選の要因だ。
でもそれと同時に、世代交代という言葉だけではかたづけられない、一種の地殻変動があったことも確かだと思う。
告示前、和嶋さんの肉声を初めて聞いたのは、労組の代表者たちの前で彼女が語った、近年のこの地区の選挙の有りようへの疑問の表明だった。思い切ったことを言うなあ、と感銘を受けたのだが、今度の選挙でも、またしても低レベルな中傷や怪文書が飛びかっていることで私はむしろ確信した。
みんな、こんな選挙に辟易していたのだ。
発信者の品性が疑われるような文書や、特定の有力者の意向に揺さぶられるような選挙はもうごめんだという意識が、多くの選挙民に共有されたことで“普通の市民”が“トップ当選”という結果に結びついたと言えないだろうか。
県議選は終わったが、有権者としてわたしたちは、県議会でたった一人の女性議員となった和嶋さんの行動を注視し、応援し、そして時には異議も申し立てることが求められている。これが、本来の政治ではないか。
まもなく、統一地方選の第2ラウンドがはじまる。まずはわたしたちが投票所に向かおう。政治を“誰かエライ人”のものにしないために。
画像は「龍臥亭幻想(上・下)」島田荘司 光文社
ありえねー(笑)。あいかわらず強引なトリック。うれしいです。しかも今回は御手洗潔と吉敷刑事の初共演。ほぼ同時に二人から解決の電話が入るあたり、島田はファンサービスがうまい。登場人物の岡山弁がいい味を出しとります。
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