恒例、映画雑誌「キネマ旬報」の2007年のベストテンが1月10日に発表された。“世界最古”の映画雑誌のベストテンなので、公的な色彩が強い。2007年のオフィシャルベストは、だから以下のとおり。
【日本映画】(1)それでもボクはやってない(2)天然コケッコー(3)しゃべれども しゃべれども(4)サッド ヴァケイション(5)河童のクゥと夏休み(6)サイドカーに犬(7)松ケ根乱射事件(8)魂萌え!(9)夕凪の街 桜の国(10)腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
【外国映画】(1)長江哀歌(2)善き人のためのソナタ(3)今宵、フィッツジェラルド劇場で(4)クィーン(5)バベル(6)やわらかい手(7)ドリームガールズ(8)ボルベール〈帰郷〉(9)ゾディアック(10)パンズ・ラビリンス
なさけない。日本映画は5本。外国映画に至ってはベストテン作品を一本も観ていない(T_T)。でも物理的に地元の三川イオンシネマでは邦画の①⑤、洋画の⑤⑦⑨しか公開してないんだよ。おまけに「河童のクゥと夏休み」は、読者がごり押ししてようやく上映したのだから、いかに上質な作品をチョイスできていないかが実感できる。反省しろイオン。まあ、単館系作品を山形フォーラムに頼らなければならない事情は、イオンが開館する前からなんだけどね。
にしても、一本も観ていないってのはひどい。「善き人の~」は再上映してくれたのに、わたしが山形にいた日だけは別番組になっていて、おかげで「PEACE BED」を観ることになったし、「~フィッツジェラルド劇場で」はどうしても時間が合わなくてギブアップ。大好きなアルトマンの遺作だったというのに。「ゾディアック」は楽しみにしていたら、同僚が「んもー眠たくて眠たくて」と話していたので観なくてもいいかなと油断してしまった(笑)。去年のわたしは根性なしだったのである。
でも、興行成績ベストテンも観てほしい。
1 パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 110億 ディズニースタジオ
2 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 93億 ワーナー・ブラザース
3 HERO 81億 東宝
4 スパイダーマン3 70億 ソニー・ピクチャーズ
5 ポケットモンスター・アドバンスジェネレーション 50億 東宝
6 ALWAYS 続・三丁目の夕日 50億(見込み) 東宝
7 西遊記 43億 東宝
8 ダイ・ハード4.0 40億 20世紀フォックス
8 トランスフォーマー 40億 UIP
8 恋空 40億(見込み) 東宝
一本もかぶっていないことにお気づきと思う。こういう年のことを、わたしの常識では「不作」と呼ぶのだ。ハリウッドを中心としたアメリカ映画の質的退潮は、こりゃ本物かも。
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