事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

2007-08-12 | 洋画

0000000001_0000000122  ついに最終巻が発売され、英語圏ではネタをばらした批評家がつるしあげを喰うなど、ハリポタファシズムの嵐が吹き荒れている。えーとそんなことをミニコミにすぎない「この1冊」が気にするものか。現在苦労しながら読み進めている読者のレスによると、序盤でいきなり誰かさんが死ぬそうですよ。しかもハンパじゃなくたくさん死ぬ!
 よしましょう。ハリポタ公安に密告されそうだ(笑)。

 わたしはこのシリーズを1巻目でギブアップした根性なし。読みながら心がはずまないのである。でも映画についてはいろいろと考えるところがある。

 なにより、人口比からすると日本がハリー・ポッター映画の最大のヒット国であることを知ってました?その理由を自分なりに想像すると、おそらく例によって多用されるホラー映画の手法が日本人にぴったりフィットするのと(日本人はホラーが大好きだからなあ)、なにしろ付和雷同しやすい国民性だから“ヒットするシリーズは果てしなくヒットする”パイレーツ・オブ・カリビアンのパターンもあるのだろう。

 今回は良くも悪しくも普通に面白い映画。イベントムービーとしての派手さはないかわりに、なんか日テレの学園ドラマみたいなノリが楽しい。ハリーを“理解”はするものの終盤までなにもしないダンブルドア校長は有島一郎か船越英二だよな。酒田出身の声優(斉藤志郎)がハグリットを吹き替えていて(おまけに娘の中学校で講演会を開いてくれたので)、娘はとなりでキャッキャッと喜んでいた。ご家族で見るには最適なのかと。神経症ギリギリのハリーに我慢できれば、ですが。

例によってイギリスの名優たちが嬉々として大げさな演技をかましております。「いいか、あのヴォルデモートをやっている俳優は、実はものすごくハンサムなんだぞ」
「ふーん。でも鼻がないんじゃねえ」
娘よ……(T_T)。

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ダイ・ハード4.0

2007-08-12 | 洋画

Dh41 正直、なめていた。

 一作目と二作目は傑作だったとしても、三作目は格段につまらなくなっていたし。しかもその三作目から12年もたっているのである。ブルース・ウィリスももう52才。アクションスターとしては……え?一作目の「ダイ・ハード」って’88年の作品だから、あのときまだあいつは34才だったのか!おっさんくさい34才だったなあ。

犬猿の仲だったシビル・シェパードと共演したTV「こちらブルー・ムーン探偵社」の実績しかなかったのに、競争相手をけちらしてジョン・マクレーン刑事役にウィリスを抜擢した製作者の慧眼にはおそれいる。いや、情報によるとアーノルド・シュワルツェネッガー、シルベスター・スタローン、リチャード・ギア、バート・レイノルズたちはオファーを蹴ったらしい。彼らが主演だったら、違ったタイプの映画になっていただろうからむしろラッキー。

 最新作「ダイ・ハード4.0」が成功したのは、監督のレン・ワイズマンがものすごいダイ・ハードおたくだったことと無縁ではないと思う。アマチュア時代に自分でジョン・マクレーンを演じた映画を撮り(笑)、一作目から三作目までのセリフをすべてそらんじている彼は、新作に“ダイ・ハードがダイ・ハードたりえる要因”をきちんとぶちこんでいる。サイバーテロからアメリカを救うために、またしてもなりたくもないヒーローを演ずることになったジョン・マクレーンは「どうしてそんなにがんばるの?」ときかれて

「代わりがいないからだ」

と泣かせるセリフを。加えて

「オレはいつも、間違ったときに間違った場所にいてしまうんだ」

『世界一運の悪い男』が言うと重みが違います。

 この、仕方なくまきこまれてしまう、しかしダイ・ハードな(なかなか死なない)普通のおっさんという主人公の設定(だから女性テロリストを本気で殴っても観客は納得する)こそがシリーズの魅力で、ワイズマンはそれがよくわかっている。さすが、ケイト・ベッキンセールを女房にしているだけのことはあるなあ。関係ないけど。

 欠点をあげろと言われればいくらでもあげられる。右翼マスコミ王ルパート・マードックひきいる20世紀FOX社製だからやけに国家主義的だし、テログループを追いかけているうちにジェット戦闘機に飛び乗る(わはははは)はめになるくせに、肝心のテロリストたちが遠くに逃げていなくてウロウロしているとか。

 しかし失敗するリスクをおかしてブルース・ウィリスが12年ぶりに新作に挑んだガッツもふくめて、一見に値する。シリーズも、これからしぶとく生き続けることになるだろう。

コメント (1)
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