16日目「実測」はこちら。
始まりは例によって何気ないレスからスタートした。
転勤して挨拶状ってみんな出すんでしょうかね?前の職場の教職員とPTAの代表の方に出せばOKかな、なんて思ってます。
……こんなレスに、無責任に
>そういえばあるなそんなシステム(笑)。わたしは一度も出したことがないので思いもつかない。退職したときも出すもんだか……。あれが笑えるのは、どんな礼儀だか知らないけど、二行目に「私こと」ってあって、それが一番下にあることなんだよな。どんな理屈があの書式にはあるんでしょう。誰か教えて。
……なーんて答えたわたしが馬鹿だった。あれ、意味があるらしい。
あれは、自分をへり下っているんだね。普通の手紙でも相手の名前とかは、なるべく上に書くように改行する。自分は下に。できるだけ、そうなるようにしてるけどね。メールだと、どうなんだろう。
……これ、ビジネスの常識らしいです。まあ、現在はあまり拘泥しないことにはなっているらしい。ちょっとへりくだり過ぎじゃないかとさすがに思う。
私も「私こと」は不思議に思ってました。
それに「私こと」はなぜかフォントが小さくなってるんです。
……そう。これもへりくだりのパターンだ。あの挨拶状は、相手への感謝の気持ちをあらわす手法であると同時に、『(退職者も含めて)これからのわたしもよろしく』という意思表示でもある。これが転勤ならまだしも、転職だったりすると名刺交換などよりもはるかにディープな意味を持ってくる。どれだけ礼を尽くしてもバチはあたらないわけだ。へりくだる意義がここにある。しかしそれ以上に実用上の意味があるのだった。これは18日目「お餞別」で。
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