その94「作家刑事毒島&逃亡刑事」(中山七里)はこちら。
「パイルドライバー」の続篇。前作は微妙な出来だった。名編集者&原作者として、浦沢直樹のような“語り口が絶妙”な漫画家と組んでいるときは、彼のアイデアは活きたんだと思う。今回もしんどい部分はいっぱいある。
おそらくは長崎が自身を投影しているであろう主人公は、だからこそ「教場」の風間とは違って名探偵というにはしんどい。しかも軽いセリフはあまりにもリアル。
しかし読ませる。前作とはレベルが違う。根底にいじめがある犯罪について、乱暴なくらいに突く。ケルトの民話との相関は、もうちょっとどうにかなんないかなあと思うけど。
その96「特権キャリア警察官」につづく。
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