クミアイ情宣シリーズ。アメリカのイラク攻撃へ思いきり皮肉をかましてみました。発行は2003年1月21日。
百年後の歴史の教科書を想像してみよう。
その頃から観れば、百年前の世界がよくも悪しくもアメリカを中心に回っていることが語られていることだろう。ひょっとしたらパクス・アメリカーナ(アメリカによる平和)の時代、と評価されて、ブッシュ親子はオヤジの方が大ブッシュ、息子の方が小ブッシュ、と呼ばれているかもしれない(まさか)。
未来の中高生は必死で年号をおぼえる。
「えーとお、湾岸戦争は1991年でぇ、同時多発テロとアフガニスタン空爆が2001年かぁ……あれ?アフガニスタンは前にもソ連とかいう国に侵攻されてなかったっけか。大変だねこりゃ。」
その教科書には確実に世界貿易センタービルの例のシーンが載ることだろう。湾岸戦争は油まみれの水鳥で決まり。
「おっと2003年にはアメリカを中心にした多国籍軍がイラクに侵攻か。ん?なんでイラクなんだろう。あ、そうか。湾岸戦争は実は続いてて、親父の始めた戦争を息子が引き継いだってことかな。」
違うぞ、少年。それはアメリカの“気分”であって世界の“歴史”じゃない。
2001年9月。アフガニスタンにおいてユニセフと現地ボランティアの手によってポリオの接種が行われた。そして11月6日から3日間の予定で2回目の接種が行われようとした。これをやらないと1回目の分が無効になってしまう。このプロジェクトを、アメリカは妨害した。空爆の継続を優先させるアメリカは、再三の停戦要求をはねつけたのだ。ワクチン停戦を、という要求を。そのため、現地スタッフたちは戦火の中をみずからの危険も省みず接種を実行せざるをえなかった……
戦争とは非情なものだ、という理屈で過剰な感傷をせせら笑う人もいるかもしれない。でも、マスメディアが発達し、その残虐性が瞬時に世界に広がってしまう現代においては、戦争にはその完遂のための【大義】がなによりも必要なはず。
ブッシュに問う。アメリカに問う。いったいなぜイラクなんだ。
昨年、多くの反対と敵失のために成立させられなかった有事法案を、小泉内閣は今国会でしゃにむに成立させようとしています。
この法案を成立させようとする勢力は、実は何をめざしているのか。
その陰にいるアメリカの腹は。
イラク、北朝鮮への攻撃はどうなるのか。
昨年(2002年)12月に行われた平和センター主催「有事法制を考える酒田地区平和講演会」の浅井基文氏の講演をもとに、次回からちょっとハードに考えてみます。
※虚しくなるけれど、9.11のブッシュの発言をもう一度思い起こしてみよう。
「これは人類と自由全体に対する攻撃だ」
こら。
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