すみません、わたし今日、鶴岡まちキネで鑑賞したんですけど、上映は明日までなんです。とりあえず言っときます。少なくとも庄内のみんなは明日お休みをとってこの映画を観に行けっ!
オレほどクラシックの素養がない人間もめずらしいと思う。なんか、決まりごとが多そうだし、教養人のたしなみ、って感じがいやじゃないですか。学校の音楽室には例外なく作曲家たちの肖像画があるわけだけど(あれ、備品なんだよなー)、みんな偉そう。
でも、そんなイメージをくつがえしてくれたのが「アマデウス」。モーツァルトがいかに下品な人間で、“それでもあふれるほどの天才”にめぐまれていたことが活写されていた。
この映画はクラシック音楽のもうひとつの側面を見せてくれる。西欧人(わたしたちにはわかりにくい事情だけれど、ロシアははっきりとヨーロッパです)には、クラシック音楽が血肉になっているのだと。
実はこの映画、被差別民族の問題が最後までつきまとっている。ユダヤ人、ジプシー(放送禁止用語。今は、ロマ人?)たちが、それぞれ“らしさ”を開き直って見せるあたり、確信犯。
ジプシーは法の網をかいくぐってパスポートを偽造(それ、空港でやるんだよ)、ユダヤ人親子はコンサートよりも金儲けに邁進する……かに見えて、音楽的才能を見せつける瞬間をちゃんと用意するあたりが周到。まちキネのたーくさんのお客さんたちが息をのむのがわかりました。えーと、でも素養のないわたしは思った。「倍音のアルペジオ」ってどんな奏法なんすか(T_T)
その被差別民族をブレジネフ(なつかしー)から守ったために指揮者から清掃係になった男が、連座してオーケストラから離れていた人間たちと三十年ぶりに結集するお話。その目的が泣ける。
“目的”を演ずるのはタランティーノの「イングロリアス・バスターズ」で美貌を印象づけたメラニー・ロラン。圧倒的な美女にしてユダヤ人でなければ成立しない役柄を、見事にしょってたってました。彼女をサポートする指揮者は、トミー・リー・ジョーンズの変奏曲のようなルックスのアレクセイ・グシュコブが実直に演じ、最後の抱擁で泣かせます。
そしてキーになる女性はなんとミウ・ミウがっ!この人はオレが中学生のころに日本でも話題になったエッチ作品「バルスーズ」の、あのお姉ちゃんじゃないかっ!
えーと、なんで興奮しているかというと、その映画に出演したブリジッド・フォッセーが「禁じられた遊び」の子役なのはいいとしても(いいとか悪いとかの問題じゃないんですが)、いきなり脱ぎだしたのに度肝をぬかれ、しかもジャンヌ・モローがとんでもない方法で自殺し、おまけに「バルスーズ」って、直訳すると「キンタマ」って意味で……
原題つながりでいきましょう。わたしはこの映画の原題がLE CONCERTなので、ああ「コンサート」なんだな、と思っていた。でもそれよりも、奇跡のオーケストラが演奏する「協奏曲」の意味合いが強い。コンチェルトね。
楽器ケースに入れられて亡命した奇跡の赤ん坊のために、すねに傷持つ連中がふたたび集結し、みごとな協奏曲を奏でる。曲目はチャイコフスキー。あまりにもメジャーなために、現代のクラシックファンが「好き」となかなか言い出せない曲を、正々堂々とフルバージョンで演奏し、観客を感動させる。まいった。見逃さなくてほんとうによかった。くどいようだけど映画館でしか味わえない感動。前半のたるさを我慢すると最後は泣けるぞー。急げまちキネへっ!
今日は、庄内地方は、みな有給だらけでしょうか・・・。
いやーー、素晴らしい映画でしたね。
設定のうまさに、話の入り組み具合、とりあえずわかんなくても最後の演奏で、すべて溜飲が下がる作り方!さすが、名前の覚えられないあの監督です。
前作の「約束の旅路」も、ぐわっしとつかまれましたが、これまた素晴らしかったです。
そうそう、途中たりいんですよ。それも最後のバイオリン協奏曲へのエチュードだと思えばいいんで、とにかくよかったです。
姉は70過ぎの母と行ったのですが、母はとんとわからなかったそうですが、最後の演奏だけは堪能したそうです。そういう楽しみ方もできる良作。
ご覧になられてよかったです。
まぁ多めに見るとして、演奏場面は素晴らしいの一言。
合間に意味不明のカット(空港?でガラス越しに本家を煽る)。
【ネタバレ】アレクセイ・グシュコブが「本当の父は私だ」と
メラニ-ロランを抱擁する幕切れなら号泣したかも。。
★別々の日ですが久々にヨメ共々鑑賞した作品です。
1~2月も通な作品上映多いですね。楽しみです。
前半のかったるさに、どうしてみんなこんな低レベルの
コメディに騒ぐんだろう……と油断させといて(笑)
で、誰もがあのふたりは親子に違いないと思わせるわけよね?
うまいもんだ。
ラストのインディ・ジョーンズばりの地図移動なんか、ほんとは
「おいおい」
なのに、母親の悲哀のあとだから納得できる。
鶴岡まちキネは、ミレニアム三連発が楽しみざんす。
絶対全制覇するざんすっ!
1と2の間が時間かかりましたが、そっちの3連チャンは連続ですかね。
本も全巻読破しましたが、どっちも満足できる良作です。
やっぱ本のすごさに軍配が上がりますがね。
これは酒田市民にとってはつらいなー。
でもがんばります。
本の方はねぇ、全部買うと一万円近くかかるってのが(T_T)
そうそう、ラストの演奏がねえ。
なかったら割と「なんなんだよ」って映画なんですけどねえ。
長年、ブログやってるけど
『バルスーズ』の文字を目にしたの、初めてかも。
僕の場合、ミュウ=ミュウは『夜よ、さよなら』のポスターかな。
あれはカッコよかった。
わたしも「バルスーズ」なんて単語を
使うとはブログを始めたころは想像もしていません
でしたから(笑)
前半のとろくささに、二度ほど気を失ったりもしたんですが、
倍音のアルペジオあたりからすごかったー。
クラシックなめちゃいかんですな。
TBありがとうございました。
昨年見た映画の中で私の選ぶベスト3の一本です。
可笑しくって、泣けて、最後に素晴らしい音楽!やられた~って感じです。
今年はよろしくお願いします。
欠点が多い映画だってことはみんな
わかってて(笑)それでもあのラストに
もってかれてるあたり、激しく同意します。
おーし今年はクラシックをめいっぱい聴く……
ロックとジャズと落語でいっぱいいっぱいです(T_T)