事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

いだてん 第10回 真夏の夜の夢

2019-03-10 | 大河ドラマ

第9回「さらばシベリア鉄道」はこちら

前回の視聴率は9.7%とわずかに上昇。どこまで下がるんだと思っていただけにちょっとホッとしたんだか残念なんだか(笑)。

ストックホルムに到着した金栗たち。人なつっこい(あまりものごとを深く考えないように見える)四三は、足袋を通じて他国の選手と交流を深めていく。しかしインテリの三島は……

ドラマとして、ものすごくよくできている。シリアスになりすぎる瞬間にギャグをかますタイミング。西村武五郎ディレクターの演出も光る。シャーロット・ケイト・フォックスがどんどんなりふり構わないルックスになっていくとか、彼女が撮影したピントはずれの写真から竹野内豊が陸上競技の改善点に気づいていくとか。

この味わいがあるからこそ、サヨクであるわたしですら、四三と三島が夏至祭で歌う君が代にジーンと来たのだし、そこに嘉納治五郎が登場するという展開がうれしい。

朝日新聞を読んでいて、三谷幸喜の「ありふれた生活」にうなった。彼はこのタイミングで宮藤官九郎を絶讃しているのだ。

「僕の見たい大河ドラマとはちょっと違うけど」

という前段付きで(大河マニアである彼としては本音でしょうね)、「いだてん」が宮藤の代表作になるだろうと預言している。

「僕は保守系左派。宮藤さんは革新系の右派。幕末でいえば、彼は文句なく坂本龍馬であるし、僕は徳川幕府に最後まで殉じた小栗上野介あたりというと、ちょっと美化しすぎか」

視聴率的に苦戦している後輩を、ここで鼓舞したいという三谷の気持ちが痛いほど伝わる。「新選組!」であれほど批判された経験があるからこそ言える話だ。先輩は応援してくれているぞ。突っ走れ宮藤。めざせ11秒台。じゃなくて11%台。

とんでもない事件にまきこまれた第11回「百年の孤独」につづく

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