事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

20世紀少年(映画版)

2008-09-10 | 邦画

32_00012img1  原作の特集はこちら

あきれるほどのオールスター。30代後半から40代の人気俳優総出演のおもむき。駄菓子屋のばあちゃん役に研ナオコを配したり(縁側日記じゃないか!)、オッチョに仕事を依頼する声が中村正だったり(チャーリーズ・エンジェル+奥様は魔女)、ともだちコンサートでシャウトするのはベッシーだし、遊び心満点。
え?キングマートののぼりに気づいたかって?
しまったぁ。「湖上の煙」のあの人だったのか。

脚本に福田靖(「HERO」や「犯人に告ぐ」でおなじみ。後日特集します)がかんでいるので、破綻がないことは計算どおり。でもその分期待以上の一瞬が存在しないことも確かかな。美青年ARATAが「連合赤軍」につづき、意外な役で出てくるのはうれしかったが。

オープニングが原作どおり学校放送で流れるポール・モーリアで笑わせるんだけど、わざわざ「何がポール・モーリアだ!何がエーゲ海の真珠だ!」とかセリフで説明しなくてもいいはず。でもまだ不安だったんだろうな。観客に理解してもらえるか。このオープニングに代表されるように、実は陰鬱で錯綜したストーリーを、かなりすっきりストレートに、そしてわかりやすく見せている。すっきりしすぎているあたりが問題なのだが。ただ、ラストで巨大ロボットに乗りこんだケンヂ(唐沢寿明)と、太陽の塔に屹立する“ともだち”が対峙する絵は、実写ならではの迫力があった。

加えて、音楽を実際に提供できる強みも映画にはある。ケンヂの「地球のうえに~♪」はなかなかいい歌だったのでホッとする。あの歌に説得力がないとラストにつながらないからね。T-Rexはタイトルになっているから当然だとしても、ディランの「ライク・ア・ローリングストーン」まで使うとは。使用料高かったろうに。東宝と日テレの本気ぶりが知れる。それにしても2作目はケンヂの出番があまりないわけなので、あの新人女優にすべてをまかせるつもりなのか?こりゃーギャンブルだなあ。

さて、原作を読んでいない人にちょっと解説。ともだちの正体を知るためには、ケンヂたちが集まっているときに、いったい何人そこにいるかをカウントしながら見るといいですよ。特にラストで一枚の写真が出てくるので必見。

第二作は来年の1月封切り。スター・ウォーズにしても、三部作の場合、最終作につなげる第二作がいちばんむずかしい。わたしの好きなヤマネくん(小日向文世)のエピソードと、オッチョ(豊川悦司)の脱獄がメインになるのだろうが、はたして観客のウケはどうかなあ。あ、もうひとつ。ともだちのマークはオッチョがつくったものなんだけど、おかげであの美しい豊川悦司の指をじっくりと堪能できます。ついでに常磐貴子の意外なほどの巨乳も!

第2章につづく。

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