9冊目「噂の眞相」前編はこちら。
現職の総理大臣が名誉毀損で提訴し、逆に「噂の眞相」の方も「真実を報じたにも関わらず提訴されたことで雑誌の名誉を毀損された」と反訴。控訴審で「噂の眞相」側は、前歴カードにある指紋との一致を証明するために森喜朗の指紋を収集にかかる。ここが笑えるのだが、なんと誌面で30万円の懸賞金をつけて募集したのだ。そしたら、地元石川の支持者が、森の手形色紙を提供してくれたのである(笑)。しかし裁判では照合自体が行われず、和解勧告に応ずる、という不完全燃焼な結果になった。ま、森を退陣に追い込む契機にはなったわけだけれど。
この雑誌のもうひとつの売りはコラムの充実だった。田中康夫のペログリ日記、故ナンシー関、筒井康隆(断筆宣言はこの雑誌においてなされた)、小田嶋隆、高橋春男、佐高信、斎藤美奈子、荒木経惟……みな長期連載だったのは、終わってしまうと(本多勝一、宅八郎、中野翠……)いきなり批判される伝統があったからか。
休刊の理由は様々に取りざたされている。森の事件に顕著なように、裁判の頻発、賠償金の高額化は確かに背景にあるだろう。あるいは名物編集長岡留安則の「黒字のうちにやめたい」というかっこつけとか。
でも、いずれも釈然としない。
Web上では活動を続けるというし(http://www.uwashin.com/)、そのうちに「あ、そういうことだったのか」と得心することもあるだろう。いずれにしろ、十数年間愛読してきたこの雑誌の終焉が、きな臭く、息苦しいこの時期であることを残念に思うし、「代わりにオレがやってやる」という健康な編集者&商売人の出現を切に願う。
11冊目は「ロードショー休刊」
なんて夢のまた夢の世界だなあ。
じじい向けに特化されているのは、固定客をかこいこむ
ことに汲々としているんだろう。
にしても、そのじじいたちは皇太子妃のことがそんなに
嫌いなのかなあ。あの辺がよくわかんないんだよね。
よそんちの嫁に文句たらたらと……