その1はこちら。
ミステリ好きにとって、原尞の死にショックを受けていない人はいないと思う。
彼のことを嫌う人もいるだろうけどね。すかしてんじゃねーよとか。
彼の著作を読んでいない人の方が多いだろうけれど、レイモンド・チャンドラーの文体を日本語で成立させようとしたそれだけでうれしい。
もう一人いましたよね、チャンドラーの文体を取り込んだ作家は。いま、彼の超ベストセラー「街とその不確かな壁」を読んでいます。最高です。
チャンドラーはもちろん素晴らしいけれども、私立探偵という職業が絶対に成立しない日本で、沢崎という魅力的な存在を生み出してくれた原尞の才能を思う。
デビュー作「そして夜は甦る」は、文学賞に応募したわけでもなく、ここしかない、ここが好きだという早川書房への持ち込み原稿だったらしいです。編集者は驚愕しただろう。
これって、「蒼穹の昴」を台車で(大嘘)持ち込んだ浅田次郎とか、「姑獲鳥の夏」をいきなり講談社の編集部に送り込んだ京極夏彦とか以上。いやはや。
原尞に興味のある人は、まず「天使たちの探偵」から読んでもらえるのがいいのかなあ。いややっぱり奇跡の「そして夜は甦る」かしら。
ああうらやましい。
この本屋さんも最近閉店したんですよね(建て替えて再開するようですが)。
友人の選挙を手伝うなど、それなりに
田舎な行動もとっていたようだけど。
ハードボイルドのくくりだったから
数作しか読んでませんが、
沢崎を生み出した力はすごいなと。
「私が殺した少女」印象的でしたねー。