アメコミヒーローのオールスター映画。とはいうものの、おなじみだったのはアイアンマンとハルクぐらいかな。
アイアンマンは例のお嬢さまっぽい飛び方があいかわらず。ハルクの方は、エリック・バナが主演した陰鬱な映画化作品と、日テレが三十年ほど前にオンエアしていた「超人ハルク」は観ていたけれど、アベンジャーズにつながるエドワード・ノートン版は観ていない。
「マイティ・ソー」と「キャプテン・アメリカ」にいたっては、誰なんですか状態。
マーベルが着々とアベンジャーズ映画化に向けてそれぞれの単独作品に伏線をしこんでいたのを知ってはいても、だからってこの人たち(人じゃないのもいる)を全部出演させてどうなるのかなあと思っていた。アメリカ人にとって彼らはアトムやドラえもんレベルで定着しているんだろうか。
だって、そうとでも考えないとこの映画のバカみたいなヒットは理解できない。
「日本よ、これが映画だ」
なんて上から目線のキャッチコピーは、洋画、特にアメコミ映画が日本でまったく当たらない現状をひっくり返そうとした日本の配給会社がつけたもの。一部でひんしゅくをかっております。まあ、わたしだって悪い冗談だとは思いました。
なにしろ味方がオールスターなのに敵はとっぽいお兄ちゃん。秘密組織シールドはまぬけな作戦を連発。「トランスフォーマー」を見たときと同じような虚脱感。
「日本よ、これがアメリカだ」
ならまだ話はわかるとしてもね。まあ、「ダークナイトライジング」の爪の垢でも煎じて飲めと言いたくなります。
とは言っても、ロバート・ダウニー・Jrの減らず口と、ハルクの無茶な強さ、そしてそして、エンドクレジットが全部終わってからのあのシーンにはひたすら笑わせていただきましたが。
第二作「エイジ・オブ・ウルトロン」につづく。
とりあえず、何の節操も無く、公開作品はほとんど見るというのが功を奏したようで。
「マイティ・ソー」がキモだったのは意外でした。
あれ見てないと、話の展開上、ちょっとわかりにくいでしょうね。
ケネス・ブラナーがアメコミ映画の監督?!という、こちらも意外でしたが、とってもシェークスピアしてたので、アリかなあとも思った作品でした。
したらば、ケネスもアメコミ大好きだったとか。
あのとっぽい兄ちゃんがまたいいんですよ。でへへ。
見たいような見たくないような。
でも確かに意外な起用でしたね。
わたしがわからないのはどうしてここまでヒットしたか、その一点です。
ダークナイトならまだわかります。
普通に面白い映画×3の面白さだから。
あまり面白すぎなかったからよかった、という理屈もありでしょう。
でもオレはやっぱり納得できないなあ。
この作品を必要とする巨大な欠落がアメリカにあったのかなあ。
とにかくわかりやすいが一番。
「ダークナイト」は、少々小難しいとこがありますから、単純明快、スカッと明るい!いかにもアメリカ人好みだと思います。
うちの坊主らは、とにかく変身するのが大好きで、アイアンマンのカシャカシャとUPしていくのを見てると、それだけで嬉しくなるんだとか。
中身は二の次で、そういう映像を見たい!!と言う人もいっぱいいるんでしょうね。
(実際に神もいるわけだけど)相当するのかもね。
となると、あのエンディングの
「でー、疲れた」
ってのがまた笑えてきますね。
神もダイナーで一服するんだなあ。