お腹がいっぱいになると二十年後の未来が見えてしまう学習塾の講師……トンデモな設定だけれど、クドカンがやりたかったのは学園ドラマではないだろうか。
だから生徒や同僚の未来が予言によってほんの少し(どころではない場合もあり)変わっていく前半ははずんでいるのに、このままではめぐるは逮捕されてしまう“現実”をどう変えるかに主眼がうつった後半はちょっときついかも。まあ、その分は邪悪な叔父に扮した橋本じゅんの圧倒的な存在感がちゃんとうめてくれるわけだけど。
教室にもっていくツールがなぜか食べ物になっている不条理ギャグや、始終「おじいちゃーん!」(彼だけが同じ能力を持っている……はずだった)と叫んでいる深田恭子がおかしい。「亡国のイージス」でシリアスそのものの演技をみせた勝地涼が、意外なコメディアンぶりを見せてびっくり(特典映像にそれは顕著)。
おじいちゃん役の地井武男が、おなじみ「ちい散歩」をかますと、例外なくみんなから「徘徊」と言われてしまうネタには笑った。いかにもホリプロの先輩が後輩(フカキョン)の面倒みてます、って感じの榊原郁恵もいい。
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