事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

大分の事件 その1~採用

2008-07-12 | 受験・学校

Fe_080711_01 最初は、しょうもない事件だと思っていた。

<大分・教員採用汚職>教員採用「カネとコネ」とうわさ絶えず 暗部に踏み込む
 「教員と教委幹部の間で不自然なカネの動きがある」--県警が事件の端緒をつかみ、流れを追うと、受け取ったのは教員採用試験の実務を取り仕切る人事班の幹部で、贈った校長の子供2人は今年、いずれも教員採用試験に合格していたことが分かった。
 県警は6月14日、贈賄容疑で小学校長の浅利幾美容疑者(52)を、収賄容疑で県教委義務教育課参事、江藤勝由容疑者(52)を逮捕した。両者を仲介したとされるのが、共通の知人で江藤容疑者の同僚、矢野哲郎容疑者(52)と、その妻で小学校教頭の矢野かおる容疑者(50)。県警は矢野夫妻も贈賄の共犯容疑で逮捕した。江藤容疑者には浅利容疑者から、現金300万円と金券100万円が渡ったとされる。
 関係者によると、江藤容疑者は合格点に達していなかった浅利容疑者の長男の点数を改ざんしていたという。
毎日新聞7月6日

親バカな校長がわが子可愛さに暴走し、やっと見つけたつながりを使って県教委の知人経由で人事班をとりしきる参事に金を送った……先月はこう考えていた。マスコミの論調も個人レベルの犯罪ととらえ、長女は合格点に達していたけれど長男はボーダーラインだったとか、やけに細かな情報をたれ流していたし。

ところが、その仲介役だった県教委職員の子どもも前年に教員として採用されており、警察が調べた結果、当時の上司、県教委審議監だった現・由布市教育長まで収賄容疑で逮捕。こりゃどう考えても組織ぐるみ、恒常的に行われていた不正であったと知れ渡った。

現職教育長の逮捕。これがいかにでかい話か業界の人なら感じとることができるだろう。でも、このニュースにいちばん怒っているのは採用試験で不合格になった連中。コネ組は1000点満点で400点台でも強引に合格させていたというから、これではチャンチャラおかしくてまともに勉強する意欲もなくそうというものだ。
おまけに、水増し採用ならまだしも(よくはないけどね)、他の受験者の点数をけずってまで操作していたのだから……

同じように、コネとカネなしに合格した教員たちも「ふざけんじゃねーっ!」と思っているはず。しかし、ことはそんな個人の怒りレベルではなくなってきている。以下次号「昇任」につづく。

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