バイリンガルであるがゆえに日本語の現状を激しく憂う片岡が「日本人が美しい言葉づかいをしている日本」という虚構を創り上げている作品。現代日本への痛烈な皮肉であることは「影の外にでる」以上かもしれない。
同時に、美人しか登場しないいびつなポルノ小説でもある。だいたいポルノとして機能しているかも疑問。「挿入」だの「抜去」だの「処女膜」なんて言葉がゴロリと投げ出されている。これはこれで趣深いけどね。「東京青年」同様、セックスにもたしなみがあった時代への憧憬と言えるかもしれない。
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