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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「このミステリーがすごい!2018年版」 宝島社

2017-12-14 | ミステリ

「このミステリーがすごい!2018年版」は、ランキングがどうこういう前にとても面白くてお得な1冊だった。

なにしろ30年前の第1号がまるごと収録してあり(さすが、付録をつけるのが得意な宝島社だ)、対談は綾辻行人と宮部みゆきという超大物ふたり(この人たちが同年同月同日生まれだって初めて知りました)。これで税別680円なのである。売れることがわかっているからこそできる芸当か。でも、30年前から読んでいる身からすると、自慢するネタがひとつ減ったか(笑)。

さて、今年のベスト20内でわたしが読んでいるのは

◇国内編

2位 「ホワイトラビット」伊坂幸太郎著 新潮社

6位 「狩人の悪夢」有栖川有栖著 KADOKAWA

7位 「遠縁の女」青山文平著 文藝春秋

17位 「いまさら翼と呼ばれても」米澤穂信著 KADOKAWA

20位 「月の満ち欠け」佐藤正午著 岩波書店

◇海外編

1位 「フロスト始末」R.D.ウィングフィールド著 創元推理文庫

7位 「渇きと偽り」ジェイン・ハーパー著 ハヤカワ・ミステリ

9位 「ゴーストマン 消滅遊戯」ロジャー・ホッブス 文藝春秋

10位 「シンパサイザー」ヴィエト・タン・ウェン著 早川書房

……これでも例年よりは読んでいるほうなのでよろしく。国内編では新人がトップをとり、海外編では2位(週刊文春のランキングではトップ)に香港、10位にベトナム系の作家が飛びこんできた。北欧インベイジョンは一段落したか、あるいは掘り尽くしたか(まさかね)。

にしても30年前のランキングにはしみじみする。船戸与一、連城三紀彦、泡坂妻夫、景山民夫、山田風太郎、トレヴェニアン、P.D.ジェイムズ、マイケル・Z・リューイン、ロス・トーマスなどは鬼籍に入り、岡嶋二人は別れ、原尞は例によって長い沈黙のなかにいる。そう考えれば、島田荘司というのはなんだかんだ言ってすごい存在なんだなあ。

コメント (2)
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