事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」 (1976 松竹)

2009-07-24 | 映画

Botan いま港座の上映会から帰って来ました。酔ってるけどアップします。

客少なっ! まるで前回の「犬神家の一族」状態。っていうか客は妻の関係がメインだったので「ワタナベ家の一族」状態じゃないか(笑)。みんな明日は来てよー。

でも「夕焼け小焼け」はやっぱり寅さんシリーズの最高傑作だったと再認識。とにかく太地喜和子が素晴らしすぎる。“中学生のときに両親が死んでしまって、弟と妹を育てるために芸者になり、悪辣な男に200万円をだまし取られる女”を、彼女にやらせようというのがまず無理な話なのだが、渥美清とのコラボがあまりにもすごいのでそんなことは気にならなくなってしまう。

登場した瞬間からラストまで、常にハイテンションな演技なので、普通なら観客もへきえきするところだ。でもときおり見せる虚ろな表情が芸者ぼたんの来し方を考えこませる。ほんとにいい女優だったんだなあ。

「あの人が生きてたら、文学座を背負ってたってでしょうにねぇ」

隣で観ていた妻はつぶやいたけど、いやいやあの杉村春子と太地喜和子がほんとにうまくやっていけたんだろうか。

それはともかく、びっくりしたのは岡田嘉子の美しさだ。日本画壇最高峰の男(宇野重吉)に愛されながら、おそらくは若いころに捨てられた女を演じる。ソ連から帰国したばかりの彼女に山田洋次はこんんなセリフを用意した。

「わたしは思うんですよ。後悔のない人生なんてないんじゃないかって」

よくこのセリフを承諾したなあ(* ̄▽ ̄*)/

宇野重吉はほとんど吉岡秀隆じゃないかとか(あ、逆か)、寅さんってやっぱり寅次郎とさくらのラブストーリーなんだな、とか感じいった。くどいけど明日はみんな来てね!絶対満足してもらえるはず。

コメント
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