港座の上映会の際に、かねてから会ってみたかった地元出身の大学教授に紹介される。
「……ホリさん……あ、事務職員の?」
「え?ええ。」
「ブログ読んでますよー。素晴らしいですあれ。」
「いやいやエッチネタばかりで。」
「エッチでも文化の香りがしますっ!いいですっ!」
徹底的に誤解されてますわたし(^o^)。教授といっしょに、彼のゼミ生も来ていたので小声できいてみる。
「君たち、この先生のゼミに入ったことを後悔してないか?」
社会学者である彼の専門はサブカル。特にアイドル系を語らせたら……
「ぼくのアイドルは天地真理だったな。“真理ちゃん自転車”乗ってたもん。」
「へー」あれ?意外に若いのかな。天地真理の全盛期に小学生だったのか。
「いやいや、高校生のときに乗ってました。」
ゼミ生にまたしても語りかける。
「……君たちホントに後悔してないか。」
港座のカウンターには、むかしの映画グッズが展示してある。そのなかに、森昌子、桜田淳子、山口百恵の【中三トリオ】が主演した「初恋時代」のチケットがあった。
ゼミ生たちに、「この人たち知ってる?」と一応確かめると、「ええ、まあ名前は」程度の回答だった。そんなものなのであろう。時代はすでに森昌子と山口百恵のジュニアが芸能界デビューをはたしているし、桜田淳子は宗教がらみもあってオモテには出てこないのだ。ここは、ほぼ同世代の人間として、あのころのアイドルを、特に山口百恵を語らなければならん。やったるで。
「天地真理の魅力はね」
センセイ、それはあとでいいです。
PART2につづく。