hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『刑事マルティン・ベック 笑う警官』を読む

2016年08月30日 | 読書2

 

 

マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー著、柳沢由美子訳『刑事マルティン・ベック 笑う警官』(角川文庫シ3-24、18161、2013年9月25日発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

反米デモの夜、ストックホルムの市バスで八人が銃殺された。大量殺人事件。被害者の中には、右手に拳銃を握りしめた殺人捜査課の刑事が。警察本庁殺人捜査課主任捜査官マルティン・ベックは、後輩の死に衝撃を受けた。若き刑事はなぜバスに乗っていたのか? デスクに残された写真は何を意味するのか? 唯一の生き証人は、謎の言葉を残し亡くなった。捜査官による被害者一人一人をめぐる、地道な聞き込み捜査が始まる―。

 

北欧ミステリーの親というべきマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの「刑事マルティン・ベック」シリーズ10作中でもっとも有名な第4作。1970年代、英訳版からの邦訳があるが、昨年から、スウェーデン語から直接翻訳されたシリーズ作品が順次翻訳発行されている。

アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。第1作は『ロゼアンナ』、第2作は『煙に消えた男』。

 

冒頭のヴェトナム戦争反対のデモ時代は1968年2月に実際にストックホルムで行われ、米国は2年間大使を引き上げた。物語ではその夜、67個の銃弾が発射され、2階建て路線バスの運転手と乗客合計9人が何者かに殺された。病院に運び込まれた1名も意味不明な言葉を残し死ぬ。乗客の中の1名は、右手に拳銃を握りしめたマルティン・ベック警視の部下・ステンストルムだった。

 

大量虐殺犯人は誰か? 若き刑事はなぜバスに乗っていたのか? 隣の看護師との関係は? 唯一の生き証人だった男の意味不明な言葉の謎は? 被害者全員が死亡したため、捜査は被害者一人ひとりの背景を調べ、地域を一戸一戸まわる地道な聞き込み捜査から始まるが、遅遅として進まない。

 

 

私の評価としては、★★★★(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

 冒頭のバス乗車の全員が殺され、直接手がかりがないところから、地道な捜査で少しずつ犯人に迫っていく。しかも死亡者の中に前作までたびたび登場していた若き警官がいたという驚きの始まり方。

 

底流にある事件と今回の事件が見事に結びつき、殺人の動機がなるほどと思う。犯人逮捕の瞬間が衝撃的。

 

 

マイ・シューヴァル Maj Sjowall

1935年ストックホルム生。雑誌記者・編集者を経て65年から10年間ペール・ヴァールーと“マルティン・ベック” シリーズを10作書き上げる。

 

ペール・ヴァールー Per Wahloo

1926年スウェーデン南部西海岸ハランド県ツール―生。新聞記者を経て作家生活に。62年、執筆中の本の編集者マイ・シューヴァルと出会い、63年から共同生活。同時彼は結婚していたがその後離婚が成立。マイとのあいだに男子が二人いる。75年没。

 

マルティン・ベック シリーズの登場人物

ウィキペディアのマルティン・ベックを参考にしました。)

 

 

マルティン・ベック

スウェーデンのストックホルム警視庁の殺人課主任。

当初警部で、のち警視。年齢は40代から50代。この作品では結婚していたが(妻インガ、長女イングリット、長男ロルフ)、のちに離婚。

 

レンナルト・コルベリ

ストックホルム警察殺人課警部。

シリーズ初期ではベックとコンビ。過去の事故から拳銃を所持しない若手刑事の礼儀作法にもうるさい。妻グンとの間に幼い娘のボディルと息子ヨアキムがいる。

 

フレドリック・メランダー

ストックホルム警察殺人課警部。

後に殺人課から離れるが、記憶力抜群でデータベースとしてその後も度々登場。酒を飲まず、節約家。妻をこよなく愛し、痩せ型でヘビースモーカー。

 

オーケ・ステンストルム

ストックホルム警察殺人課警部補。

若手の刑事で、尾行の名手。

 

エヴァルド・ハンマル

ストックホルム警察警視長。

ベックの上司。叩き上げで、政治の圧力を嫌い、部下にも強要しない。シリーズ途中で定年退官。

 

 

「笑う警官」

死亡者リスト

グスタフ・ベングトソン:48歳、バスの運転手、狙われる理由がない

ヒルデュル・ヨーアンソン:68歳、年金暮らしの女性、娘の尋問はするが、問題ないだろう

ヨーアン・シュルストルム:52歳、自動車整備工場の主任

アルフォンス・シュヴェリン:43歳、貿易会社を倒産させてから肉体労働、唯一の生き証人だった。

モハンメド・ボウスィ:36歳、アルジェリア人、レストランの皿洗い、政治に関心なし

ブリット・ダニエルソン:28歳(?)、看護師、帰宅途中、ステンストルムとの関係なしか?

アッサーソン:会社経営だが、脱税で2回有罪、風紀違反で3回刑務所へ、愛人宅へ行く途中

ステンストルム:行動理由を署に報告せずに何を調べていたのか、なぜ銃を携帯していたか不明。

顔のない男:35~45歳、麻薬常用者、身元不明、なぜ乗車か不明、多額な現金所持

 

 

グンヴァルト・ラーソン

ストックホルム警察殺人課警部。

偏屈者。当初コルベリと仲が悪いが、のち意気投合。容疑者に暴力を振るい白状させることがある。

実家は貴族で裕福。衣服や車など高級品好み。海軍に勤務後、商船で世界を巡っていた。なお、クリスチャンソンとグヴァントらソルナの警察官の天敵でもある。「ロゼアンナ」に登場する同名の警視とは別人。

 

エイナール・ルン

ストックホルム警察殺人課刑事。

グンヴァルトの親友。赤鼻のルンと呼ばれ、鼻をいつもハンカチでこすっている。悪筆かつ難解な文章を書く。ラップランド出身でサーメ人の妻と息子が1人。

 

エーク

警察本庁殺人捜査課捜査官

 

オーサ・トレル

オーケ・ステンストルムの恋人。婦人警官となる。

 

イェルム

ストックホルム警察鑑識課主任

 

ペール・モンソン

マルメ警察署警部。

南部スコーネ弁の地方警察のベテラン。探し物の名人。禁煙のために爪楊枝をよく噛んでいる。妻とは別居。

 

ウルフ・ノルディン

スンズヴァル警察捜査官

 

ベニー・スカッケ

ストックホルム警察殺人課警部補。

若手の刑事。シリーズ途中でマルメ警察署のモンソンの部下となるが、ストックホルム警察に復帰。

 

スティーグ・マルム

ストックホルム警察警視長。

ハンマルの後任で、ベックの上司。官僚上がり。警察の実務経験が無い。

 

ニッセ・ユーランソン:ニルス=エリック・ユーランソン、38~39歳、定職なし、麻薬常習者、常に金回り良し 

ブロンド・マーリン:マグダレーナ・ロセーン、金髪の大女、ユーランソンと付き合っていた

オルソン:46歳、道路公団監督官、

ビュルン・フォシュベリ:48歳、あやしい会社を経営していたが、建築資材会社社長の娘と結婚、資産家として成功、テレサ事件に関連

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マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『刑事マルティン・ベック 煙に消えた男』を読む

2016年08月28日 | 読書2

 

 

マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー著、柳沢由美子訳『刑事マルティン・ベック 煙に消えた男』(角川文庫シ3-22、19671、2016年3月25日発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

夏休みに入った刑事マルティン・ベックにかかってきた一本の電話。「これはきみにしかできない仕事だ」。上司の命で外務大臣側近に接触したベックは、ブダペストで消息を絶った男の捜索依頼を受ける。かつて防諜活動機関の調査対象となったスウェーデン人ジャーナリスト。手がかりのない中、「鉄のカーテンの向こう側」を訪れたベックの前に、現地警察を名乗る男が現れる―。警察小説の金字塔シリーズ・第二作。

 

 今流行の北欧ミステリーの親というべきマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの「刑事マルティン・ベック」シリーズの第1作『ロセアンナ』に続く第2作。第4作の『笑う警官』がもっとも有名だが、シリーズ全10作全部が既に1970年代に英訳版から邦訳されている。昨年から、スウェーデン語から直接翻訳されたシリーズ作品が順次翻訳発行されている。

 

 シリーズはスウェーデンの首都ストックホルムを舞台にした連作。主人公のマルティン・ベックは警察本庁刑事殺人課勤務で、スウェーデンでもっとも優秀な犯罪捜査官だと評されるが、いつも鼻風邪を引き、仕事中毒で夫婦仲は冷え切り、まっすぐ家へ帰りたくない。気のいい友人で有能なコルベリ、記憶の達人メランダー、海軍上がりで尊大なラーソンなどの同僚とのチームワークで地道な捜査を続け、事件を解決していく。

 

 第2作の『煙に消えた男』の舞台は、当時は「鉄のカーテンの向こう側」と呼ばれていたハンガリーのブダペスト。ストックホルム群島で1か月の休暇の初日、ベックは電話で呼び出され、消えた男の行方を探すためにたった一人で旅立った。男は有力週刊誌の記者でアルフ(アッフェ)・マッツソン。影響が大きいため秘密裡の調査になるという。

 

 別れた妻から3名の飲み友達の名前を聞き、マッツソンのアパートを調べ、パブで仲間の編集者モリーンから話を聞き、重要な情報は何一つ得られないままブダペストへ飛んだ。翌日、ハンガリー駐在スウェーデン大使館の書記官と話、彼が泊まったホテルのフロント係から彼から行き方を聞かれた住所を聞き出す。スウェーデンに電話して相棒のコルベリが新聞から調べた、彼の彼女が水泳選手アリ・ブックとの情報を得る。しかし、アリと会ったが、彼を知らないと言った。ホテルに戻ると、ハンガリーの警察官ヴィルモス・スルカが訪ねて来て互いに探り合うだけの話し合いをし、一日が終わる。

 

 ここまでで、約半分。地味な調査の連続が、一気に動き出す。ベックはアリから誘惑され、謎の男から襲撃されるが、スルカに救われ、・・・。

 

 

私の評価としては、★★★★(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

 

当時流行のスパイ小説のような派手なアクションも天才的な謎解きもなく、地味な捜査活動をひたひたと描く。もつれた糸を手繰るように、少ない情報を一つ一つ確かめ、ときに行き止まりで無駄になっても、もとに戻りひたすら進む。おそらく実際の警察活動もこんなに非効率なものなのだろう。リアルな(おそらく)警察小説である。

 

北欧・東欧諸国の地名、個人名がややこしく、付箋を付けながら、前をくくって確かめながら読み進めた。KindleにX-Rayという検索機能があり、登場人物や用語が作品のどこにあるかがひと目でわかり、すぐそこへ飛べるらしい。さすが電子書籍。

 

ハンガリーのブダペストの光景が巧みに描写されている。冷戦時代の東側の光景であるが、現在ブダストと共通する部分もあり楽しめた。

 

 

 

 

マイ・シューヴァル Maj Sjowall

1935年ストックホルム生。雑誌記者・編集者を経て65年から10年間ペール・ヴァールーと“マルティン・ベック” シリーズを10作書き上げる。

 

ペール・ヴァールー Per Wahloo

1926年スウェーデン南部西海岸ハランド県ツール―生。新聞記者を経て作家生活に。62年、執筆中の本の編集者マイ・シューヴァルと出会い、63年から共同生活。同時彼は結婚していたがその後離婚が成立。マイとのあいだに男子が二人いる。75年没。

 

マルティン・ベック シリーズの登場人物

ウィキペディアのマルティン・ベックを参考にしました。)

 

 

マルティン・ベック

スウェーデンのストックホルム警視庁の殺人課主任。

当初警部で、のち警視。年齢は40代から50代。結婚していたが(妻インガ、長女イングリット、長男ロルフ)、のちに離婚。

 

レンナルト・コルベリ

ストックホルム警察殺人課警部。

シリーズ初期ではベックとコンビ。でっぷりしていて走るのが苦手。世間知のたけている。若手刑事の礼儀作法にもうるさい。妻グンとの間に幼い娘のボディルと息子ヨアキムがいる。

 

フレドリック・メランダー

ストックホルム警察殺人課警部。

記憶力抜群でデータベースとしてその後も度々登場。酒を飲まず、節約家。妻をこよなく愛し、痩せ型でヘビースモーカー。後に殺人課から離れる。

 

オーケ・ステンストルム

ストックホルム警察殺人課警部補。

若手の刑事で、尾行の名手。

エイナール・ルン

ストックホルム警察警察官。

辛抱強いベテラン。北部出身。

 

 

エヴァルド・ハンマル

ストックホルム警察警視長。

ベックの上司。叩き上げで、政治の圧力を嫌い、部下にも強要しない。シリーズ途中で定年退官。

 

 

「煙に消えた男」

 

アルフ(アッフェ)・シックスティン・マッシソン

スウェーデン人ジャーナリスト。ブダペストで行方不明となる。

 

スヴェン=エリック・モリーン

ジャーナリスト。アルフ・マッシソンの親友。

 

オーケ・グンナルソン

モータジャーナリスト

 

ベングト・エイラート・ユンソン

ジャーナリスト。酒を飲んで喧嘩してアルフ・マッシソンを傷つけ警察に連行される。

 

アリ・ブック

ブダペストに住む女性水泳選手

 

テッツ・ラーデベルゲル

ドイツ人ツアーコンダクター、ベッグを襲う。

 

テオドール・フルーベ

ドイツ人ツアーコンダクター、ベッグを襲う。

 

ヴィルモス・スルカ

ハンガリーの警察官

 

 

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マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『刑事マルティン・ベック ロセアンナ』を読む

2016年08月26日 | 読書2

 

マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー著、柳沢由美子訳『刑事マルティン・ベック ロせセンナ』(角川文庫シ3-21、18777、2014年9月25日発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

ボーレンスフルトの閘門で、全裸女性の絞殺死体が見つかった。身元不明の遺体には誰からの問い合わせもなく、事件は膠着状態に陥ったかに見えた時、アメリカの警察から一通の電報が届いた。「ソレハコッチノサガシテイルオンナダ」。ロセアンナ・マッグロー、27歳。この知らせをきっかけに、刑事マルティン・ベックは、ロセアンナと関係をもった男達についての証言を探ってゆくが―。警察小説の金字塔シリーズ・第一作。

閘門(こうもん)とは、水位に高低差のある水路を仕切り、同じ高さまで水を溜めて船を昇降させる装置。

 

 

原題は、Roseanna で、1965年スウェーデンで初版出版。刑事マルティン・ベックシリーズ10作の第1作。日本では1975年英語版からの翻訳が出版。今回はスウェーデン語からの新訳。タイトルは英語版では「ロゼアンナ」だったが、今回はスウェーデン語には“ザジズゼゾ“の音がないので「ロセアンナ」とした(訳者あとがきより)。

シリーズ第2作は『煙に消えた男』で、第4作がもっとも有名な『笑う警官

 

 

 死亡した女性の身元もなかなか判明せず、捜査は地道に刑事が人を訪ねて新たな手がかりを一つずつ得て、少しずつ進展する。このあたりは極めてリアルだ。

まず、鑑識の地道な調査に始まり、死体の顔写真を修整して関係方面へ配り、閘門を通る観光船を調べ、乗客に一人一人当たって写真を集め・・・。

 

 

私の評価としては、★★★★(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

 50年前に書かれたとは思えないリアルさだ。個性あるがごく普通の警官たちが、地道な捜査を重ねて徐々に犯罪の実像を明らかにしていく。なにしろ、76ページで初めて被害者の名前が判明する。なぜか米国からの電報で判明した被害者はアメリカ人女性だった。

 

1960年代のミステリーはジェームス・ボンドのような卓越した主人公の時代だったのに、刑事、マルティン・ベックはスーパーマンではなく、極めて人間臭く、そこが魅力だ。仕事に理解のない奥さんの文句に耐え、しょっちゅう風邪をひき、胃の調子が悪く食事ができず、吐く。他の警察官もあくは強いが、まったく普通の人間だ。

 ごく普通の警察官が群像として活動する警察小説は意外に大昔に書かれていた。

 

 

マイ・シューヴァル Maj Sjowall

1935年ストックホルム生。雑誌記者・編集者を経て65年から10年間ペール・ヴァールーと“マルティン・ベック” シリーズを10作書き上げる。

 

ペール・ヴァールー Per Wahloo

1926年スウェーデン南部西海岸ハランド県ツール―生。新聞記者を経て作家生活に。62年、執筆中の本の編集者マイ・シューヴァルと出会い、63年から共同生活。同時彼は結婚していたがその後離婚が成立。マイとのあいだに男子が二人いる。75年没。

 

マルティン・ベック シリーズの登場人物

ウィキペディアのマルティン・ベックを参考にしました。)

 

 

マルティン・ベック

スウェーデンのストックホルム警視庁の殺人課主任。

当初警部で、のち警視。年齢は40代から50代。この作品では結婚していたが(妻インガ、長女イングリット、長男ロルフ)、のちに離婚。

 

レンナルト・コルベリ

ストックホルム警察殺人課警部。

シリーズ初期ではベックとコンビ。過去の事故から拳銃を所持しない若手刑事の礼儀作法にもうるさい。妻グンとの間に幼い娘のボディルと息子ヨアキムがいる。

 

フレドリック・メランダー

ストックホルム警察殺人課警部。

後に殺人課から離れるが、記憶力抜群でデータベースとしてその後も度々登場。酒を飲まず、節約家。妻をこよなく愛し、痩せ型でヘビースモーカー。

 

オーケ・ステンストルム

ストックホルム警察殺人課警部補。

若手の刑事で、尾行の名手。

 

エヴァルド・ハンマル

ストックホルム警察警視長。

ベックの上司。叩き上げで、政治の圧力を嫌い、部下にも強要しない。シリーズ途中で定年退官。

 

 

「ロセアンナ」

 

グンナル・アールベリ

モーターラ警察署捜査官

 

ウステルユートランド県警察本部長

 

ラーソン

モーターラ警察署警部

 

エルマー・B・カフカ

米国ネブラスカ州リンカーン市の警察殺人課捜査官。電報、電話、手紙などのみで登場。

 

ロセアンナ・マッグロー

被害女性

 

ソニア・ハンソン

女性巡査。おとり捜査を敢行。

 

 

「煙に消えた男」

 

アルフ(アッフェ)・シックスティン・マッシソン

スウェーデン人ジャーナリスト

 

スヴェン=エリック・モリーン

ジャーナリスト

 

オーケ・グンナルソン

ジャーナリスト

 

ベングト・エイラート・ユンソン

ジャーナリスト

 

アリ・ブック

ブダペストに住む水泳選手

 

テッツ・ラーデベルゲル

ドイツ人ツアーコンダクター

 

テオドール・フルーベ

ドイツ人ツアーコンダクター

 

ヴィルモス・スルカ

ハンガリー人少佐

 

 

 

「笑う警官」

グンヴァルト・ラーソン

ストックホルム警察殺人課警部。

偏屈者。当初コルベリと仲が悪いが、のち意気投合。容疑者に暴力を振るい白状させることがある。

実家は貴族で裕福。衣服や車など高級品好み。海軍に勤務後、商船で世界を巡っていた。なお、クリスチャンソンとグヴァントらソルナの警察官の天敵でもある。「ロゼアンナ」に登場する同名の警視とは別人。

 

エイナール・ルン

ストックホルム警察殺人課刑事。

グンヴァルトの親友。赤鼻のルンと呼ばれ、鼻をいつもハンカチでこすっている。悪筆かつ難解な文章を書く。ラップランド出身でサーメ人の妻と息子が1人。

 

エーク

警察本庁殺人捜査課捜査官

 

オーサ・トレル

オーケ・ステンストルムの恋人。婦人警官となる。

 

イェルム

ストックホルム警察鑑識課主任

 

ペール・モンソン

マルメ警察署警部。

地方警察のベテラン。探し物の名人。禁煙のために爪楊枝をよく噛んでいる。妻とは別居。

 

ウルフ・ノルディン

スンズヴァル警察捜査官

 

ベニー・スカッケ

ストックホルム警察殺人課警部補。

若手の刑事。シリーズ途中でマルメ警察署のモンソンの部下となるが、ストックホルム警察に復帰。

 

スティーグ・マルム

ストックホルム警察警視長。

ハンマルの後任で、ベックの上司。官僚上がり。警察の実務経験が無い。何かにつけて大掛かりな捜査体制を敷きたがる。

 

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調布花火大会

2016年08月22日 | 行楽

8月21日(日)の「調布”夏”花火2016」を楽しんだ。

友人4人で調布百店街のおなじみの店で調子を付けて、花火開始の音を聞いてから友人宅のマンション6階へ繰り込んだ。

18:50~19:50 8500発の花火がほぼ休みなく上がる。

打上場所から約1km、絶好の花火桟敷だ。

 写真は今一つだが、実際は、腹に響く重低音と共に、思わず声が出て、ちりぎわには拍手したくなる豪華さだ。

 

花火の種類も、色も豊富で、確かに日本の花火技術は素晴らしい。

smileやハートがはっきり見える(写真は上手く撮れていないが)。

小さな花火の連射で終わり

数発のほぼ音だけの花火で終了を知らせる。

小さなオニギリ、イベリコ豚、そしてビールと、昔話、友人の消息で宴を閉じた。

駅に近づくと、はなやかなゆかた姿の若い女性たちで一杯。ほぼ同じ数の男性もいたのだろうが目に入らなかった。

 

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ペトラブッシュ『漆黒の森』を読む

2016年08月20日 | 読書2

 

ペトラブッシュ著、酒寄進一訳『漆黒(しっこく)の森』(創元推理文庫Mフ31-1、2015年2月13日東京創元社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

取材で黒い森を訪れた編集者のハンナは、トレッキングの最中に女性の死体を発見してしまう。被害者は10年前に村を出て帰郷したばかりの妊婦だったが、胎児が消えていた。村に伝わる“鴉谷(からすだに)”の不吉な言い伝えや、過去の嬰児失踪事件と関わりが?堅物の刑事と敏腕女性編集者が、閉ざされた村での連続殺人を解き明かす。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞の清冽なデビュー作!

 

「漆黒の森」の原題は“Schweig still, mein Kind”(沈黙の我が子?)   

 

死んでいたのは兄が村長を務めるこの村の名家ゾマー家の長女エリーザベトで、10年前からこの地を離れていて、最近突然戻ってきた。彼女は妊娠していたが、おなかは切られ胎児は残っていなかった。

ここは鴉(からす)谷と呼ばれる呪われた地で、無実の罪で処刑された男が亡霊となってさまよっているとしておどろおどろしい祭りが行われる。

ゾマー家の末っ子ブルーノは自閉症・サヴァン症候群で、素晴らしい記憶力で、植物にはとくに詳しい。母フリーダはそんなブルーノを偏愛し、兄ゾマー、姉エリーザベトには異常なほど冷たい。  

10年前、エリーザベト親友、当時16歳のジーナが、父親の知れない子を産み、その子が消え、村人は未婚の母が子供を殺したと非難し、のけ者にし続けた。

これらの事件をよそものの警部モーリッツ、地元の婦警や発見者で女性編集者のハンナが、村人やゾマー家の人々が互いに疑心暗鬼の中、事件の捜査を始める。

 

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

 犯人探しに至る過程には、大きな驚きはなく、巧みな技も感じられない。

 

おどろおどろしい村や、閉鎖的な村人、異常な性格のゾマー家に人々が醸し出すあやしげな雰囲気は良く出ている。

 エリートのエルリンシュピール首席警部と、鼻っ柱の強い編集者ハンナ・ブロックのやり取り、からみがもっと書き込まれれば、ほほえましさが加わって、奥行きが出たと思うが。それは第2作以降なのだろうか?

 

自閉症の男性が重要な位置を占め、かなり詳しくその特性、行動を書いているが、関係者を傷つける怖れははにのだろうか?

 

 

ペトラ・ブッシュ

1967年、ドイツのメーアスブルク生まれ。ジャーナリストやコピーライターとしても活躍。

大学で数学、情報科学、文学史や音楽学を学ぶ。中世の研究で博士号を取得。

2011年デビュー作の『漆黒の森』でドイツ推理作家協会賞新人賞受賞。

エルリンシュピール首席警部とハンナ・ブロックのシリーズは現在3作刊行されている。

 

酒寄進一(さかより・しんいち )

1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。上智大学、ケルン大学、ミュンスター大学に学び、新潟大学講師を経て和光大学教授。

主な訳書に、イーザウ《ネシャン・サーガ》シリーズ、コルドン『ベルリン 1919』『ベルリン 1933』『ベルリン 1945』、ブレヒト『三文オペラ』、フォンシーラッハ『罪悪』『コリーニ事件』『禁忌』ほか多数。

 

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酒井順子『子のない人生』を読む

2016年08月17日 | 読書2

 

酒井順子著『子のない人生』(2016年2月29日角川書店発行)を読んだ。

 

「はじめに」に酒井さんはこう書く。

私が四十代になって、やっとわかったこと。それは、女性の人生の方向性には、「結婚しているか、いないか」よりも、「子供がいるか、いないか」という要因の方が深くかかわる、ということでした。

離婚して再び独身になった友人もたくさんいますが、子ナシで独身になった人と、子持ちで独身になった人の気分は異なります。負け犬と勝ち犬にグループ分けするとしたら、子持ち独身者は勝ち犬グループの方が合うでしょうし、子ナシ独身者は負け犬グループの方がしっくり来るのです。

子ナシの既婚者、すなわち「こんな私は負け犬なのでしょうか?」と聞いてきた人達も、本当は負け犬グループに属した方が、気がラクなのでしょう。子供のお弁当作りやサッカーの送迎についての話ができない人は、負け犬仲間と過ごした方がのびのびできること、間違いなし。

 

「子供嫌い」

しかしおそらく、子供好きアピールが功を奏するのは、二十代前半まで。三十代が見えてきた女性が子供好きアピールをすると、「子供へのがっつき」、すなわち男性からすると「ちょっと付き合ったらすぐ結婚とか言い出しそうで重い」といった印象につながりがちなのでした。

 

「一人前」

 子供を持ったばかりで、その日常性と多幸感で興奮している男女は、子ナシ族の前でも、

「子供を持って初めて本当にわかったことがたくさんあったの! 人間として成長できたと思う」

などと言うわけですが、我々は、「やはり私は、人間として劣っているわけですね」などと思いながら・・・

 

「トートーメー」

40代後半で独身の女友達は、「ま、ボーイフレンドはいてもいいけど、結婚はね――」とか、「茶飲み友達が欲しい」などとほとんど恬淡(てんたん)の域に入っているのです。・・・関心はすでに自分の老後や死、墓のことに移っています。

 

 

本書への書評『「正しさ」の根深さ』で能町みね子は言う。

 “人は子供を持つのが「正しい」。” この、絶対的真理のような強い圧力を持つ固定観念の前に、子供の無い女性は常に屈服させられ、罪悪感と焦燥感を押しつけられながら生きている、と私は思っています。

・・・終わりのほうに、『徒然草』からの一節(第190段の冒頭 妻(め)というものこそ、をのこの持つまじきものなれ)があります。それはやけくそで開き直った発言のようにも見えますが、私のような人間にとって一つの救いにもなりえる言葉です。

 

 

参考:本書刊行記念の著者×首相夫人・安倍昭恵さんとの対談

 

 

初出:「本の旅人」2014年1月号~2015年12月号連載に加筆訂正

 

 

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

多くの人が既に思っていることであり、驚きはないので★★★(三つ星)にしたが、このテーマに関心のある人に対しては、★★★★(四つ星)と言いたい。

 

エッセイ集の多くは、その人なりの考え方では一貫していても各エッセイのテーマがバラバラな場合が多く、よほど透徹した思想を持つ人のエッセイ集でなければ読みにくい物が多い。このエッセイは全編が「子供なし女性」で統一されていて解りやすい。

また、酒井さんの論理、記述は明快であり、全体として、エッセイ集ではあるが肉付けすれば社会科学の論文にもなりうるほど明快だ。しかも、内容も具体的で巧みに人の心理を捉えていて、共感しやすい。

 

 

酒井順子の略歴と既読本リスト

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香山リカ『ノンママという生き方』を読む

2016年08月13日 | 読書2

  

香山リカ『ノンママという生き方 ~子のない女はダメですか?~』(2016年7月5日幻冬舎発行)を読んだ。

 

宣伝文句は以下。

ときどき悔やむ。ときどき寂しい。 でも大丈夫。これが私の選んだ道。私の幸せのかたち。 さまざまな理由で、生涯子どもを持たない・持てない女性が全女性の3割とも言われています。 「女は子どもを産み育てて一人前」「女の本当の幸せは子どもを持つこと」という伝統的価値観はまだまだ強く、さらに最近は、少子化対策が国をあげての課題となり、子育ても仕事も頑張る「ワーキングマザー」が礼賛されます。 そんななか、子どもを持たない人生を選んだ「ノンママ」は、何を思い、どんなふうに生きているのでしょうか? 子どもを持たなかったそれぞれの事情、悩みと葛藤、後輩ワーキングマザーとの軋轢、介護と自分の老後の不安等々。「ノンママ」のリアルな胸のうちを、自身もノンママである精神科医の香山リカ氏が、ときに切なく、ときに明るく描きます。 ママもノンママも、シングルも既婚も、すべての女性を応援!

 

『ノンママ白書』としてドラマ化。東海テレビ・フジテレビ系、主演鈴木保奈美、毎週土曜 夜11時40分から、8月13日(土)スタート。

 

第1章     「子のない女性」3割の時代

現在では25%、もしかすると3割近い女性が「生涯子どもゼロ」。

未婚の「あきらめ型」、既婚の「あきらめ型」、選び取った「ノンママ」、いつのまにか「ノンママ」

 

第2章     「私はノンママ」、それぞれの事情

 香山さんは赤ちゃんが苦手なのに(で)、猫を6匹かっている。

 

第3章     ノンママ女性へのハラスメント

第4章     自分を肯定できないノンママたち

第5章     母親にかなわないノンママたち

第6章     ノンママたちの<介護>と<最期>

第7章     誰もが当事者――保育園落ちたの私だ!

すべての女性たち、連帯しよう

指原莉乃さんは言った。「産めれば産めるほど産みますよ、国に貢献したい。からだの限界がくるまで産みます。いまの安倍さんの話を聞いて、私もちゃんと子どもを産んで、しっかりお母さんにならなきゃと思いました」

反射神経だけで生き抜いているお調子者なんだろうから仕方ないが、そこまでへつらうのか。

 

あとがき

 

 

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

書いていることの多くは「その通り」と思う。しかし、ほとんどの部分が、しかたなくノンママになってしまったという事情説明と、子供を持たない女性ノンママがいかに差別されるかという話で、何か後ろ向きだ。もっと、好きなことをしっかりやってきたので、子どもを持たなかったと言いきれば良いと思う。かっての男性が、家庭より仕事だと平気で公言して実行してきたように。

 

多くのノンママは香山さんよりはるかに辛い仕事をし、収入が少なく、将来に経済的不安を抱えている。本書には子なし故の将来不安への言及も少ない。

昔は、貧乏人は子のうちのだれか一人でも出世して、その世話になれるように、子を沢山産んだのだが。今は子どもを育てるのに金がかかり、子沢山どころか一人もきついのだが。

 

「あとがき」で、香山さんは書いている。

私は、多くの女性あるいはそのパートナーの男性が「子どもより自分やカップル」と考えた結果、「子どもは持たない」という人生を選び、少子化が進むのは、尊重されるべき選択肢のひとつと思っている。

この点はまったく同感だ。私も結婚前は、将来はひどい世の中になるだろうから子どもはいらないと思っていた。結婚してからも子どもが居なければ居ないで、二人でいつまでも楽しく気楽に暮らせると思っていた。もちろん子どもができれば、可愛いし、私自身は平凡に終わっても、これで良かったと思うようになるのだが。

 

 

 

香山リカ(かやま・りか)

1960年北海道生まれ。東京医科大学卒。精神科医。立教大学現代心理学科教授。専門は精神病理学。
学生時代から雑誌などに寄稿。その後も、臨床経験を生かして、新聞、雑誌などの各メディアで、社会批評、文化批評、書評など幅広く活躍。

おとなの男の心理学』『<雅子さま>はあなたと一緒に泣いている』『雅子さまと新型うつ』『女はみんな『うつ』になる』『精神科医ですがわりと人間が苦手です』『親子という病』『弱い自分を好きになる本』『いまどきの常識』『しがみつかない生き方』『だましだまし生きるのも悪くない』『人生の法則』『できることを少しずつ』『若者のホンネ』『新型出生前診断と「命の選択」』『がちナショナリズム半知性主義でいこう 戦争ができる国の新しい生き方』『リベラルですが、何か?

 

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深町秋生『果てしなき渇き』を読む

2016年08月05日 | 読書2

 

深町秋生著『果てしなき渇き 上下(新装版)』(宝島文庫Cふ-1-3&4、2010年12月18日発行)を読んだ。

 

上巻の裏表紙にはこうある。

第3回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、スマッシュ・ヒットとなった本作が新装版になって登場! 部屋に麻薬のカケラを残し失綜した加奈子。その行方を追う元刑事で父親の藤島。一方、三年前。級友からひどいイジメにあっていた尚人は、唯一自分を助けてくれた加奈子に恋心を抱くようになるが…。現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子という少女の輪郭。彼女は果たして天使なのか悪魔なのか。

 

下巻の裏表紙にはこうある。

尚人は加奈子に会いたいがため、皆が恐れる不良グループ“アポカリプス”のパーティに参加することになる。一方、娘の捜索を続ける藤島は、加奈子がある大きな組織に追われていることを知る。探れば探るほどに深くなる彼女の闇。加奈子に狂わされた男たちの運命は。そして待ち受ける驚愕の結末とは。全選考委員が圧倒された『このミス』大賞受賞作品。読む者の心を震わせる暗き情念の問題作が、新装版になって登場。

 

”渇き”という題名で、役所広司主演で、映画化

 

初出:2005年1月単行本刊行、2007年6月文庫化後、新装版化。

 

深町 秋生 (ふかまち あきお) プロフィール 
1975年、山形県生まれ。専修大学経済学部卒業。

2005年『果てしなき渇き』(「このミステリーがすごい!」大賞受賞)でデビュー

他に『ヒステリック・サバイバー』『東京デッドクルージング』『ダブル』。

 

 

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

バイオレンスハードボイルドとはいえ、やたら暴力を振るう、人は殺すは、麻薬はやるはでは、娘を探すどころではないだろう。徐々に果てしない闇に落ちて行くのを“ドライブ感”だとは私は感じなかった。

良質のバイオレンスに感じる爽快感がなく、暗い。

 

加奈子は直接登場しないで、他人に多面的に語らせるので、確かに得体のしれない闇ではあるが、私には魅力ある存在とは思えなかった。

 

ゴシック体(?)で藤島を主人公とする話が書かれ、間に明朝体(?)でいじめられっ子の語りが挿入される。この構成は著者には便利だろうが、読者である私には流れが断ち切られて読みにくかった。

 

それでも、落ちて行く藤島と、一体なぜこんな行為をと疑問が湧く加奈子の不思議にひっぱれれて、最後まで読んでしまった。

 

藤島秋弘(ふじしま・あきひろ) 主人公。かつて大宮署の刑事(係長)。現在は警備員。

藤島加奈子(ふじしま・かなこ) 高校3年生。秋弘と桐子の娘。成績優秀で美人。行方不明となる。

藤島桐子(ふじしま・きりこ)秋弘の元妻。美人。

浅井(あさい)大宮署の刑事。公安部出身で藤島の刑事時代の後輩。

松下恵美(まつした・えみ)加奈子の高校時代の友人。

長野智子(ながの・ともこ)加奈子の高校時代の友人。

瀬岡尚人(せおか・なおと)加奈子の中学の同級生。元野球部員のいじめられっ子。加奈子によって助けられる。

緒方誠一(おがた・せいいち)加奈子の中学の同級生。自殺をする。

棟方泰博(むなかた・やすひろ)加奈子の中学の同級生。不良少年グループ「アポカリプス」のリーダー。

遠藤那美(えんどう・なみ)加奈子の中学の同級生。「アポカリプス」に所属する不良少女。

島津(しまづ)加奈子の中学の同級生。瀬岡をいじめるグループのリーダー格。

辻村(つじむら)加奈子を診療していた精神科医。

咲山(さきやま)暴力団「石丸組」の若頭。

趙義哲(ちょう・よしのり)パチンコ屋などを経営する実業家。

東里恵(あずま・りえ)加奈子の中学生時代の担任教師。

 

 

 

 

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